「私が簡易宿所の許可取得を自身で行う理由」合同会社Share Japan 高橋 延明さん

元々存在した簡易宿所だが、なぜ今注目されている?

簡易宿所はそもそもとるのが難しいんです。

旅館業法自体が、建築基準法、消防法に適合していることが前提となっているので、旅館業法の申請に至るまでが難しいのです。

また、自治体ごとにルールが違います。法律は国が決めますが、運用は自治体の権限です。

自治体ごとのルールの違い、戸建やマンション、雑居ビルなど物件ごとの違い、それぞれ別々に考えなければならないので、簡易宿所の取得というのはどうしてもオーダーメイドになってしまうのです。

そもそも、住宅を簡易宿所にするということは行法上で想定されていませんでした。

建築基準法、消防法、旅館業法の3点を何十件も確認して、今回はこれが駄目だった、などと簡易宿所が可能な物件を探すのには大きな手間がかかってしまいます。

一方で、簡易宿所がとれる物件をいちいち探さなくても、お金がかければ解決できます。仮に容積率がオーバーしているなら、減築すれば良いのです。

つまり、「ホテルを建てよう」と考えるとの同じで、転用しようと思わなければ、旅館業法に沿った物件自体は一から建築することができます。 

簡易宿所の許可取得を自身で行う理由は?

 専門家、第一人者がいないからです。

法律には解釈方法がいくらでもあり、行政含め、誰も正解事例を網羅的に提示できません事例の掛け合わせも含めると正解事例は何百通りも作れるんです。

私は、たまたま法学部だったので、法律の条文を読むことができます。そこで、建築基準法、消防法、旅館業法の3つの知見を活かし、研究を続けていきたいです。

いかに効率よく簡易宿所を取得できるか、事例をいくつ作れるかが個人的には面白いです。新たに簡易宿所が可能な物件を選定し、許可取得を行えるか試行錯誤する中で、様々な事例が蓄積されます。

研究所のように、行政が問題提起する事象に対して、解決する事例をいくつも持っている唯一無二の存在を目指してます。

福岡の事業展開について

−福岡でシェアリングホテルを展開している理由は?

家賃が安いこと、アジアとの距離が近いことが挙げられます。固定費である家賃が安ければ赤字になりづらく事業が展開しやすいこと。また、アジアとの距離が近いため、フライト時間が短く、旅行者の費用が安いことも魅力でした。

−福岡に住んで事業展開している理由は?

もともと東京で宿泊施設関連の事業をしていた人間が、本社を福岡に移して事業する例は少ないです。その熱意はチャンスをつかむ点では優位に運ぶと思ってます。

−福岡は東京や大阪と比べて簡易宿所が取りやすい?

2016年4月1日に行われた旅館業法の政令改正を受けて、福岡市では12月1日に旅館業法の条例改正が行われ、簡易宿所が取りやすくなりました。
体感としてはフロント帳場の規制が緩和されたことが特に大きいです。

民泊運営者へのメッセージは?

 私は長期的に持続可能な形を考えて実践してほしいです。
特に地方での民泊は単に宿泊だけではなく、観光による様々な消費の可能性が広がります。農家民泊や漁業民泊も今後は増えるでしょう。

また、民泊の業界団体の代表として、旅館業法を含め、社会の流れを踏まえた実用的な法律を作っていきたいです。