「物件交渉1000本ノック」 民泊業界のアイドル・大神麗子さん 成功のカギは「物件選定」

「民泊大学」の講義が始まります。今回の教授は、東京都内で旅館業施設も複数保有されている大神麗子さんです。大神さんは「にゃん」の愛称で親しまれ、SNS上でインフルエンサーとしても活躍している民泊業界のアイドルです。

大神さんは稼働率の高い人気民泊不動産を多数保有しており、戦略的な物件運用を行なっています。高単価・高稼働率を維持して運用する秘訣やテクニックについて聞きました。

 

民泊を始めたきっかけは?

民泊というビジネスを知ったのは2014年12月です。

元々、シェアオフィスやシェアハウスなどのビジネスに興味があって、着々と準備していましたが、ある日、インターネットで「民泊」というものの存在を知って、「こんなにも楽なビジネスがあるのか」と衝撃を受けました。
次の日にはもう民泊事業を始めようと取り組みを始めていましたね(笑)

 

現在の運営状況は?

現在は新宿界隈を中心に複数物件保有しています。

新宿界隈は物件数も多いことから、一般的には競争率が高いと言われていますが、私の場合はあえて場所を新宿界隈にフォーカスして勝負してます。
なにより中心地ということで利便性が高いのでお客さんがたくさん来ますし、単価も高くできますからね。

 

民泊運営に際して最も大事なことは?

物件の選定が最も重要だと思っていて、ここで運用がうまくいくかどうか8割決まると思っています。なので私は物件仕入れには一番注力しています。

極端な話、いい物件を掴めれば放っておいても予約が入ってくると私は思っていて、もしそうでなければのちの運営において時間・労力・人件費などの手間やコストがかかってくると考えています。

もちろん物件選定が全てというわけではなくて、民泊運営で総合的に考えるとおもてなし面など他の部分で十分リカバリーできます。ただ私の場合は、出店後のおもてなし面のアプローチを得意としていないため尚更、物件選定に関しては力を入れてやっています。

 

物件選定のポイントは?

立地、賃料、広さ、間取り、内装、水周り、駅徒歩、最寄駅からの動線、建物内の客動線、エリア特性、観光地への所要時間、アクセスの利便性、近隣事情、建物内の住人特性、周辺の利便性、居室の縦横長さ、カメラ映えする部屋か、ゲストがインターネット環境になくても最寄駅から迷わないで到着するか(何度も道を曲がったりする必要がないか)などですかね。挙げだすとキリがないですね(笑)

 

物件はどのように探しているのですか?

まず前提として一般的に民泊は物件を転貸にて運用しているため、所有者様から民泊使用の許可を頂く必要があるのでかなり難易度は高いです。

使用許可を頂ける物件かつ上記の自分基準に当てはまる物件は300件中1件あれば大ラッキーというレベルです。

物件探しの方法としては、競合リサーチを行なってエリアごとにどの程度収益が上がっているかデータを取ってます。そして予め狙っているエリアにて月に2回「集中調査ナイト」をやっています。

具体的には夜22時頃から朝3時くらいまで、狙っていたエリアのビルやマンションを100棟ぐらい外観とか、エントランスとか、建物の感じとか見ながら歩いて片っ端から物件を調査しています。そこで自分の基準にマッチしたものを徹底的にリストアップしていきます。

ウォーキングが趣味なので運動がてらやってます。深夜だと日焼けもしませんからね(笑) 

翌日リストアップした建物内で空室がないか全て洗い出して空室があれば内覧を申し込んで部屋を確認します。(順序は逆のこともある。あらかじめ空室を把握しておいてその建物リストを見に行くことも)
いままで内覧をしすぎてきたため、その物件で収益が上がるか否か、どれくらいの売上を見込めそうか、経費はどれくらいかかりそうか、結果としてグロスの利益はどれくらいなのか3秒ぐらいでわかっちゃいますね(笑)

その後、所有者情報を調べて交渉の段取りを考えるのですが、ここで最も大変であり肝心なことはその物件を民泊で使用していいという許可をもらえるかどうかということです。管理会社に交渉することもあるし、話が早いので所有者に直接いくこともあります。

ただ大体は断られるので、ここは1000本ノックのつもりでいきます。ダメでもともとなので。

そこで物件がつかめたら作戦成功でそのまま契約に持っていきますし、ダメならダメでまた次の案件にうつる。その繰り返しです。

このような感じで物件獲得までには長い道のりがあり多大な労力をかけていますがそのおかげで運営開始後はほとんど手間をかけず高利益で回っていきます。

アシスタントがメールをテンプレで返しているくらい。清掃業者がチェックアウト日を管理して清掃に行って下さるので、基本的には自分たちがすることは何もない状態ですね。

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