「民泊大学」児山教授の第1回講義が始まります。
合法民泊・簡易宿所の立上や運営、そのサポートを行っている株式会社TAROコーポレーション。
代表取締役は、児山秀幸さん。不動産業界紙「週刊住宅」での「民泊革命」連載、Facebookグループ「民泊ビジネス研究会」の運営と幅広く活動しています。
インタビューの途中にも実際にゲストからの電話に応えるなど、民泊ホストとしての顔も持つ、児山さんに民泊を始めたきっかけから、民泊運営のノウハウ、今後の展望についてお聞きしました。
民泊を始めたきっかけは?
私は、司法書士事務所で13年、広告代理店で7年、キャリアを積んだ後、50歳になって今後の自分の人生を考え、「相続関係の仕事に携わりたい」と会社をやめて独立しました。相続のアドバイザーをしながら、介護施設の紹介といった、終活に関わる事業などにも関わりましたが、「もう一つ手ごたえがない」と感じていました。
そんな中、テレビや新聞などで、急激に増えた民泊施設のほとんどが旅館業許可を取得していない状況を知り、それまで培った法律の知見やネットワークを活かして「合法民泊のコンサルティングをやってみたい」と思い、事業をスタートさせました。
現在の事業について教えてください
大きく言って3つあります。
1つ目は合法民泊「タローズハウス」の運営です。1号店として「タローズハウス鎌倉小町」で昨年8月簡易宿所の許可を取り、合法に民泊を運営しています。幸い、立地、物件のコンセプト、運営などがマーケットに合い、現在4カ月後まで黒字が確定している状況です。
2つ目は、法律の知見やネットワークを活かし、合法的で収益のあがる民泊ビジネスの立ち上げ、運営をサポートする事業です。民泊を立ち上げてみたけれど、グレーゾーン状態でどうしようと迷われている方、民泊に魅力を感じて始めてみたいと思っている個人や法人がたくさんいますので、この声にお応えしています。
3つ目は、不動産業界紙「週刊住宅」に「民泊革命」を連載したり、「民泊ビジネス研究会」を運営するなど、情報発信やコミュニティ作りです。
「民泊革命」のコンセプトは何でしょうか?
最初は、民泊に関わる入門的な記事を書こうと考えていました。しかし、「旅館業法」「民泊新法」の検討会に参加する中で、70年前の法律に経済の実態を合わせようとする国の考え方はおかしいと思うようになり、2016年6月までは国の規制緩和を中心に書いていました。
検討会が一段落した後は、民泊を巡る状況がどんな風になっているのか、様々な方にヒアリングして取り上げています。昨秋は自分の立ち上げたタローズハウス鎌倉小町の運営体験を掲載し、今年に入ってからは各地の民泊の状況を特集したりしています。
「民泊革命」には、基本的に2つの軸があります。1つは「法規制の実態と緩和」、1つは「マーケットやビジネスの実態はどうなっているか」です。単なる民泊入門ではなく、民泊というものが急激に増加し、70年前から続く旅館業法の体制を相当揺さぶっている状況を一歩引いたところから見て、その本質を不動産業界中心に伝えていきたいですね。
民泊革命のバックナンバーは下記のURLより
https://www.shukan-jutaku.com/minpaku/