【復刻・民泊革命】民泊が開く新時代 筆者・児山氏が連載を振り返る

印象に残っている回は?

多くの回が印象に残っていますので、選ぶのが難しいのですが・・・

「第1回」

私が初めて、民泊についてのセミナーに参加した回です。今は民泊を禁止されている新宿南口近くのマンションで開催されたんですよ。参加者は10人弱でした。

そのセミナーの講師が「何社か民泊運用代行会社に会いました。最近始めたばかりの会社ばかりで、今ひとつ信用のおける会社はありませんでした。結果どうしたかというと、自分たちで運営しています」ということを言っていました。5物件位までは、自分でメッセージのやり取りをできるという話でした。

自分も今自分でメッセージのやり取りをしていますが、その時の講師の考え方を実際に試している感じです。不動産賃貸も管理会社に任せておけば必ず利益が出るというものではないと聞きますが、それは民泊も一緒ということでしょうね。

「第7回」

印象に残った人は、東京都大田区の荻野稔議員ですね。荻野議員は「民泊」という新しいものに対して先入観を持たず、実際に足を運んで自分の目で民泊を見て、自分の頭で民泊の行く末について考えていました。

検討会のメンバーが机上の議論を繰り返していたのに対し、事実を元に自分の頭で考えるという姿勢が対照的でした。これが政策を検討する時のあるべき姿勢と感じたことを覚えています。

「第42~45回」

自分で実際に民泊物件を鎌倉で運営してみたことについて、記事にしました。特に第45回で女子旅の新スタイルについて書きました。

日本の宿泊業界では、ホテルは1人部屋や2人部屋が中心です。家族旅行で利用しようとしても、部屋が分かれてしまいます。一方で、グループで泊まれるスイートルームになると値段はかなり高くなります。

「では旅館で」と考えても、旅館には食事が必ず用意されて、やはり1人当たりの宿泊費が高くなります。その考えると、4~5人で安く一緒の部屋に泊まれる宿泊施設って、なかなかないんですよね。

特にアジアから来る人達は、家族で動いていることが多く、5~10人のグループであることも多いです。海外ではホテルのコネクティングルーム(※隣接した部屋を1つにつなげた部屋)などが発達していますけど、日本では少ないです。

その点、民泊ではグループで泊まれますし、1人あたりの宿泊費も安く抑えられるいうこともあって、民泊がこれまでの宿泊需要の隙間になっている部分を埋めていると言えるのではないかと思います。

「第64回」

図らずも最終回になってしまいましたが、不動産業界でもあまり知られていなかった合法民泊への投資方法として、B・R・JAPANの宇田川社長のモデルを紹介しています。編集部には不動産業界の情報が集まっているのですが、その編集部の皆さんも「初めて聞いた。面白い」と仰っていました。