【第5回講義】最終版「次世代の起業家とシェアリングエコノミー時代を目指す」国内最大級イベント『民泊EXPO』より

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僕のシェアエコの到来を感じた原点

Airbnbを始めたのは2年半前で、知ったのは 3.11(東日本大震災, 2011年)の時に米国での被災地支援として「HomeAway」や「Airbnb」が活用されていることでした。それから2年後「Airbnb」のホスピタリティの責任者と再会したことでホスト生活に踏み切りました。僕はIBM時代にホテル業界を担当し、その後起業しヒルトンHグループやインターコンチHグループのICT支援を委託した頃に各ホテルの総支配人GMが理想とし、すでに100ホテルを経営していし、注目されていたブティック型ラグジュアリーホテルの経営者にAirbnbのセミナーで再開したのです。

当時、彼は年の差が二回りあるAirbnbの経営陣に52歳でスカウトされ、素人集団にホテル運営のノウハウと品質管理について指導し、今日のAirbnbの相互レビューによるリスティングSOEの評価基準などを確立しました。その後の経過がHBRビジネススクールで最近紹介されていました。彼の人生二毛作(50歳超えて次の経営にチャレンジする生き方)に刺激を受け、僕自身も次の人生を地域や若者、僕自身育った環境のシングルマザー支援に役立つのではとチャレンジしました。そこで、まず60泊国内外のAirbnbに泊し、ホストに学び、錆びた英会話をセブで2週間特訓し、見ず知らずの他人と30分行うコーヒーミーティングを300人体験しました。 更に3K業界だったホテル業界に働き方革命を起こした星野リゾートと縁があり、これらを民泊ホストに方に広めるべきとMeet UPを各地で始めました。

古巣時代の会社の保養所が軽井沢の星野別荘地内にあり、バブル期には年間千人超えるIBMerが訪れ専用テニスコートと当時は全盛だった西武プリンスのモールや施設を満喫。当時は渋い温泉の星野旅館のお風呂へお邪魔していた高度成長期。その後後継者の現星野社長が海外留学から帰国し、米国スタイルを取り入れたら大多数の従業員が辞めてしまい苦境に。そこから働き方革命を行い、モチベーションを上げながら3K職場を改善されて行くのを日々見ていました。

IBM保養所だったリス庵当時の星野旅館

そのプロセスがホテル業界は業務が縦割り機能で勤務時間が朝8時から夜20時までの3K職場にフロント、飲食、清掃とすべての業務を担当する朝勤務と夕勤務体制にし、勤務時間を短縮し、かつゼネラリストを育成されていました。

僕がIBM時代担当した御三家ホテルではフロントマネージャーになるのに15年以上かかるのが星野グループは3年でGM支配人を育て、多店舗化と資本と経営を分離したリート方式で成長させてました。

更に感動したのは日産の国内営業専務担当の奥様との子育てスタイルです。偶然僕も日産へのコンサル時代に同業コンサルだった奥様のゴーンCEOへのプレゼン武勇伝を体験し、彼女がその後スカウトされてから激務の中で2週間ずつ子育てをする日々の子育て日記を拝見し、感動したものです。そうAirbnbホスト女史も働き革命をしながら自宅で子育てできるのではと学んだ一面でした、

ご夫婦と当時の2週間交代子育ての絵日記 銀座と軽井沢の激務の中でのメモ
3年前「Airbnb」が日本で品質管理スタッフを募集していましたが、勤務地が東京とバルセロナを半分ずつの勤務体制。そうこの日本では『星野リゾート』の品質管理をベンチマークしながら世界有数のインバウンド成功都市バルセロナ(人口150万ながら4千万観光客で3万件のAirbnbで東京なみ)とホスト向けサービスを共有するワークスタイル方針に感激とシェアエコ時代の働き方革命を期待しました。

日本で新経済連がシェアエコ時代を唱えていますが、恐らく民泊には楽天の三木谷さん、シェアリングエコノミーを展開する「Home’s」のトップも「Airbnb」に宿泊したことがないでしょう。

一方で「Airbnb」のトップは、全員「Airbnb」に宿泊しています。企業価値3兆円の社長でも出張にはその国の民泊に滞在。更にボーナスまでAirbnb宿泊クーポンにて支払われると聞き、まさに「生活するように旅をしたり、仕事をする」そんなシェアリングエコノミー時代の予兆です。

今の日本における民泊業界の環境はどうか?

現旅館業法規制緩和が民泊の現ホストにとっては必ずしも全数の方が目指すゴールではありません。

簡易宿所経営は物件と地の利に付加したOTA(Booking、Airbnb、HomeAway)の活用最適化で素人には困難です。

旅館業法規制緩和先行の福岡市での成功事例ー不動産事業者の漁夫の利

先行して旅館業法規制緩和特区の福岡では不動産事業者からの新規参入が成功しており、マンション型一棟オーナーへの空室対策や築深物件の利回り向上課題へ成功している経営者は元ガイアの夜明けにも登壇し、福岡拠点に拡大しすぎリーマンショックで破たんからカンバックした「Airbest」の黒木社長が次世代を委ねる金融系シンクタンク勤務のご子息の民泊時代の出現提言を受けて、稼働率95%を実現する古ビル再生型で成功。不動産事業を理解し、次世代を任せるご子息とのコラボにより実現しています。

さらに僕自身が半年間コンサル支援し、愛媛コミュニティー立ち上げから松山拠点のアパマンFCを展開する三福Gの事例も不動産新規事業に積極的なオーナー社長が千葉の大学院の理系学士と我が家に体験泊に来られ、松山市の父上の空き室マンションのワンフロアを千葉からリスティング管理されて、今や愛媛地区NO1ホストとなり、これらの有休資産を所有し、次世代後継者になる方とのコラボモデルがまずは先行中。

脱民泊オーナーによる民旅への変革も

大田区ホストコミュニティーを主催していますが、特区宿泊規制から空室率高い民泊のキッチンを活用して「キャラ弁当」体験型のビジネスをFC化している富永女史。下丸子の民泊を活用し、人7千円程度で5,6名単位で体験レッスンモデル(宿泊単価の倍稼げて空室活用にもなります)

更に今回初めて発刊されたAirbnbの本の全編イラストを担当されたり、ご自身のシングルマザーのホストライフを連載した「お家ホテル」や経済ファミリー誌への連載まで、僕とのコンサルMeet Upから子育て無職シングルマザーから売れっ子のみんなに支持されるイラストレーター作家さんホストに成長されました。

待機児童日本で4位の大田区で在宅子育て型民泊をトライしながら、特区後出来なかったシニア同居型のシングルマザーハウスまでコミュニティ仲間がクラウドファウンディングで資金を集め起業されました。

逆境の中で生き残るホスト(バックバッカ―市場でトイレ、風呂なし宅の成功)

特区民泊先行での大田区では羽田空港深夜便のインバウンド客に対して風呂、トイレなしの居心地の悪いけど送迎付きホストが善戦しています。客単価も深夜便への送迎利便性もあり、地域特性による差別化で成功しています

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