「大阪特区民泊の可能性」民泊アドバイザー新山彰二さん

大阪での特区民泊の取得のポイントは?

個人的には特区民泊の申請は手続きが非常にかかるので、自分でやるべきではないと思っています。
保健所と10回近くやり取りを行わなければならないうえに、消防署の相談受付が平日の午前中のみなのでサラリーマンの方などは物理的に難しいかと思います。
20万〜30万円程の費用で代行可能なので行政書士さんに依頼した方が良いと思います。
特区を取りやすいのは戸建てで、賃料があまり高くない賃貸物件は非常にいいと思っています。もしくは大きすぎないマンションも可能性があります。理由としては、物件が大きくなればなるほど消火設備が大変になるからです。
また、分譲だと管理組合の許可がおりにくく、ハードルが高いため分譲はできるだけ避けた方がいいと思います。

大阪での民泊というのはまだチャンスはあるのか?

大阪の民泊の現状としては特区民泊は約300室、それ以外の民泊は1万件ぐらいなので許可を取っているところが非常に少ないので大いにチャンスはあると思っています。
大阪市中央区は2014年の宿泊実績に比べ2015年は7000%増の伸び率を記録し、Airbnbが2016年に世界で訪れるべき都市1位に大阪市中央区が選ばれたので、一気にライバルが増えて一番最初に大阪が激戦区となりました。
だからこそ大阪の民泊ホストたちはどうすれば生き延びることができるかということを一生懸命考えていたと思います。
自分でやらざるを得なかった業務を分離発注を行なってコストを下げるという手法をとっていました。関西の民泊ホストさんたちは丸投げというよりある程度自分で運用を行なっている方が多いと思います。
運営代行会社に依頼するのは、遠隔地での運営などではもちろん必要だと思っているので一概に悪いとは思っていませんが、全部お任せでしてしまうというホストさんはしっかりと考える必要があると思います。
知っておきながら選択肢として選んでいるのは良いと思うが、ただ儲けるためだけに実務を知らずに全て丸投げというのはいかがなものかと思っている部分はあります。

民泊新法施行後どうなっていくと思うか?

民泊新法が施行されてというよりは、AirbnbやHomeAwayなどの民泊掲載サイトがどのように新しい法規制に対応していくかがポイントになっていくのかなと考えています。
2年前の2015年に大阪市の保健所を訪れた際に色々と話を聞いたのですが、民泊に対応できる役所の方はたった5人しかおらず、取り締まりまでは手が回っていない印象でした。
当時は国の方針がまだはっきりと決まっていなかったというのもあったと思いますが、クレームがあれば動くが、そうでなければ動かないという感じでした。
2016年末頃からその様子が変わって来て、大阪市の担当者は22人ほどまで増えて申請対応やフォローと、ヤミ民泊の対応をしているとお聞きしますが、特に2017年の8月現在は申請数がかなり増えてきており、申請受け付けも滞ってきていると聞きます。
また、京都で簡易宿所やっている方が近所でヤミ民泊をしている物件を民泊110番に通報したが、実際役所は動かなかったという話も聞きましたので、大幅に職員が増員されている大阪と京都でこの調子となると、民泊新法施行されても全国の保健所が摘発までの手が回らないのではと思っています。
ただ、保健所の体制とは関係なく、各プラットフォームで合法民泊以外を掲載しないなどの動きになってきた時には、そもそも集客できなくなりますので、今のヤミ民泊の運営者にとっては致命的になってくるでしょう。
そういう意味でも、簡易宿泊所、特区民泊や民泊新法など、いずれかの合法的手段での運営に早いうちに切り替えておくが良いかと思っています。
一方で、不動産オーナーからすると民泊新法の180日規制というのは賃貸物件で退去人が出た場合に、次の入居者が見つかるまでの間に民泊運用をすることで、180日以内での運用でも十分妙味があると思います。

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