京都民泊の物件が年40%増!古都人気で全国3位

京都市に訪れる観光客数は年間5,000万人を超え、宿泊施設の不足が生じています。

民泊大手仲介サイト「Airbnb」に登録されている日本国内の民泊施設数において、京都市内における登録数(2017年3月時点)は前年比40%増の4,682件まで増え、都道府県別では東京都(23区)と大阪府(大阪市)に続いて、国内3位を記録しました。

この数字はAirbnbの日本国内データの分析を行う「AirbDatabank」の集計に基づいて計算したものです。

世界的に観光地として人気が高い京都。アメリカの旅行雑誌「Travel + Leisure(トラベル・アンド・レジャー)」の読者投票「ワールドベストアワード2015」では、京都市は世界の人気都市・ワールドベストシティで1位を獲得しました。

日本の古都として、外国人観光客にとって寺社巡りの人気も高い京都。この記事では、京都における民泊の現状を紹介していこうと思います。

ちなみに京都市の場合は現在、国家戦略特区に指定されているものの民泊条例が施行されていないため、現在は旅館業法の営業許可(簡易宿所など)を取得することでしか、民泊を合法的に運営することはできません。

 

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京都市調査では民泊施設2,702件

京都市は2016年5月に、民泊施設実態調査を実施いたしました。

この京都市の調査は「Airbnb」「VRBO」「HomeAway」「住百家」「WImdu」「Roomorama」「Booking.com」「とまりーな」を対象に実施されました

この京都市の調査によりますと、京都市内で確認できた民泊施設は計2,702件で、内訳が戸建て935件、集合住宅1,677件、その他90件となりました。このうち、旅館業法で営業許可を受けている施設数は189件で全体の7.0%にとどまりました。

 

下京区が全体の22.2%

京都市が実施したこの調査において、民泊施設の所在地別では京都市下京区が599件で最も多く、全体の22.2%に上りました。続いて京都市中京区が2位となり、470件で全体の17.4%。京都市東山区が445件で全体の16.5%に上りました。

この京都市下京区・京都市中京区・東京都市山区の3区で全体の半数以上を占める結果となりました。

ほかの区では、京都市左京区が250件(9.3%)、京都市上京区が227件(8.4%)、京都市南区が168件(6.2%)、京都市伏見区が158件(5.8%)と続いております。

 

施設タイプは戸建てが最多

京都市における民泊施設の運営施設タイプの統計では、集合住宅が1,677件で全体の62.1%を占め、最も多いという結果となりました。対して、戸建て住宅が全体の34.6%という結果となりました。

この中で、戸建て住宅における民泊サービスの状況についてみていきましょう。

最も多い形態が「一棟貸し」で全体の59.0%を占め、「部屋貸し」が38.5%を続きました。その他、シェアルームも2.5%となりました。

次に、集合住宅における民泊サービスの状況についてみていきます。

最も多い形態は「一戸貸し」で全体の88.6%と圧倒的に多い結果となりました。部屋貸しは10.9%、シェアルームは0.5%となりました。

 

旅館業許可ありは7%

京都市におけるこの調査においては、まず所在地がどこか確認できた民泊登録施設は1,260件で全体の46.6%となりました。

京都市はこれらの民泊登録物件の中において、旅館業法における営業許可を受けている物件がどれくらいあるか調査致しました。

実際に旅館業法における営業許可を確認できた民泊登録施設は189件で、全体の7%にとどまりました。

 

住所が「京都」の運営者は66.2%

京都市が実施したこの民泊調査において、民泊サービスを京都で提供している運営者のうち、京都に在住していると推測される運営者(ホスト)は66.2%に上るとされました。

一方で、日本国内の京都以外に住んでいると思われる運営者(ホスト)は26.4%、海外在住ながら京都で民泊を運営していると思われる運営者(ホスト)数は2.0%となりました。

不明も5.4%に上りました。

京都市はこれらの数字も民泊登録施設別に分析しています。この結果、戸建て住宅よりも集合住宅のほうが、海外を含む京都府外からの運営の比率が高いとされております。