民泊で違法になるケースとその摘発事例とは?

増加する摘発事例

 日本国内にはすでに、3〜5万件以上の民泊物件があると言われている。しかしその多くが「違法民泊」「ヤミ民泊」となっている現状があり、警察などによる旅館業法違反の疑いによる摘発・立件が増加している。

 具体的に摘発された事例を紹介する。

 

2014年5月 東京/逮捕と略式命令(罰金3万円)

 東京都足立区の自宅など複数の物件で旅行者を泊めていたとして、2014年5月、英国人男性(28)が、旅館業法違反(無許可営業)の容疑で逮捕された。その後、東京簡裁から罰金3万円の略式命令を受けた。

 男性は、自宅(3階建て)の1、2階にある3室(24.9㎡)を1泊につき1人2,500~5,000円程度で旅行者に提供していたとされる。男性は自らの物件を紹介するサイトを運営し、予約サイトにも登録していた。

 報道によると、保健所は男性宅を約10回にわたって訪ねて許可をとるよう求めたが、男性はそれに従わなかったとされている。

 

2015年11月 京都市/書類送検

 中国人観光客約350人を許可なく有料で宿泊させたとして、京都府警などは2015年11月、旅館業法違反(無許可営業)の疑いで、東京都千代田区の旅行会社顧問の男性(52)と山形市の旅館運営会社役員の男性(48)を書類送検した。

 2人は京都市右京区の賃貸マンションで、中黒人観光客を有料で宿泊したとされている。 

 

2016年4月 大阪市/書類送検

 大阪府大阪市で許可を得ずに旅行者を宿泊されていたとして、大阪府警は2016年4月、女性と男女夫婦の3人を旅館業法違反の疑いで書類送検した。

 報道などによると、3人はそれぞれ民泊仲介大手サイト「Airbnb」で宿泊者を募り、宿泊料を受け取って旅行者を「民泊」させていたとされている。

 

2016年7月 東京都/書類送検

 旅館業法の許可を取得せずに「民泊」営業したとして、2016年7月、「ハイブリッド・ファシリティーズ」(東京都港区)と親会社「ピクセルカンパニーズ」(同)の2社と、両社の役員ら6人が、旅館業法違反の疑いで書類送検された。

 同社はこの事件をきっかけに、民泊事業から撤退した。

 

民泊新法における規制は

 「特区民泊」や「イベント民泊」、「旅行業法による営業」などについて、適法・違法となるケースや摘発事例を解説してきた。政府が今国会での提出を予定している民泊新法が成立・施行されると、民泊営業への門戸が広がることになる。

 民泊大学では、政府が検討しているとみられる民泊新法案の条例分を掲載・解説している。国会審議が行われる中で内容が修正される可能性もあるが、成立・施行に向けた準備を検討に向けて参考にしてほしい。

【全文解説】民泊新法(住宅宿泊事業法)法案

【法案全文】民泊新法(住宅宿泊事業法)