Airbnb 日本での物件数増加とその背景は?

 世界最大手の民泊仲介サイト「Airbnb(エアビーアンドビー)」に登録されている日本国内の民泊物件件数によりますと、日本国内において2017年3月時点で登録されている物件数は前年同月比55%増の46,599件となりました。

 この数字はAirbnbの日本国内データの分析を行う「AirbDatabank」の集計に基づいて計算したものです。この1年で日本において民泊事業を営むホストや管理業者などが大きく増えたことを示していると考えられます。

 2016年に日本を訪れた外国人旅行者は前年比22%の2403万人となっています。この伸びを民泊物件数の増加率が上回っていることから、外国人旅行客にとってはより日本で身近に民泊を利用できる体制が整ってきたと言えるでしょう。

日本平均で年55%の伸び!

  17年3月 16年3月 伸び
佐賀 51 18 183%
長崎 116 44 164%
沖縄 2,079 873 138%
高知 69 29 138%
鳥取 40 18 122%
広島 469 213 120%
石川 196 90 118%
香川 131 62 111%
山口 38 18 111%
福岡 1,782 852 109%
大分 117 57 105%
和歌山 158 77 105%
茨城 95 48 98%
鹿児島 133 68 96%
徳島 82 42 95%
愛知 608 321 89%
山梨 227 120 89%
長野 739 391 89%
青森 34 18 89%
三重 108 58 86%
愛媛 102 56 82%
岩手 38 21 81%
千葉 692 383 81%
群馬 70 40 75%
岡山 147 84 75%
北海道 1,770 1,024 73%
秋田 17 10 70%
熊本 114 68 68%
滋賀 122 73 67%
神奈川 1,201 733 64%
栃木 170 104 63%
岐阜 149 92 62%
福島 40 25 60%
埼玉 360 229 57%
富山 59 38 55%
宮崎 65 42 55%
大阪 11,845 7,655 55%
新潟 190 123 54%
静岡 307 199 54%
宮城 103 70 47%
奈良 236 165 43%
東京 16,266 11,560 41%
京都 4,682 3,351 40%
兵庫 533 391 36%
山形 12 10 20%
福井 16 16 0%
島根 21 25 -16%
合計 46,599 30,004 55%

 

九州・沖縄が躍進

 Airbnbに登録されている日本国内の物件数において、伸び率でトップは佐賀県で183%となりました。以後は2位の長崎県が164%、3位の沖縄県が138%、4位の高知県が138%、5位の鳥取県が122%の順となり、九州・沖縄を中心とした西日本での伸びの大きさが目立つ結果となりました。

 民泊物件件数が多い都道府県でみてみると、東京都(23区のみの集計)が41%の伸び、大阪府(大阪市のみの集計)が55%の伸び、京都府(京都市のみの集計)が40%の伸び、をそれぞれ記録し、いずれも40〜50%台の伸びとなりました。

 トップ5での順位の変化を見てみると、沖縄県が伸び率138%を記録し、5位から4位に上昇しました。沖縄県では格安航空(LCC)「ピーチ・アビエーション」が2月にタイとの直行便を就航させるなど、よりアジア諸国との空の結びつきが強まっています。

島根はマイナスの伸び

 Airbnbに登録されている日本国内の物件数において、唯一のマイナスの伸びとなったのが島根県で16%減。ほか伸び率が低調だったのが、福井県で0%、山形県で20%、兵庫県で36%でした。