【第2回】「価格を上げる差別化、価格を下げる差別化」価格の視点

株式会社ウィンズの長坂創太と申します。サイトコントローラーの販売代理事業や民泊コンサル事業を運営しております。6月15日の住宅宿泊事業法(民泊新法)、改正旅館業法を目前控え、「民泊運営の成功と失敗を分ける鍵」をテーマに7回にわたり、そのポイントをご説明したいと思います。下記が目次です。

前回のコラム第1章はこちらhttps://minpaku-univ.com/series/10523/

本章の目標:ここでは、価格を上げるための差別化ではなく、低価格路線でない、「価格を下げる差別化」の視点も読者に持って頂く。

結論:ゴールド(民泊業運営)ではなく、ジーパン販売(民泊業者が欲しがるもの)市場を狙う。

本文:ゴールドラッシュの話をご存知でしょうか。以下、ウィキペディアより抜粋
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ゴールドラッシュとは、新しく金が発見された地へ、金脈を探し当てて一攫千金を狙う採掘者が殺到することである。特に、1848年ごろにアメリカ合衆国のカリフォルニアで起きたゴールドラッシュのことを指す。

中略

ジーンズは、金を掘っていると従来のズボンではすぐ破れて困るということに着目したリーバイ・ストラウス(リーバイス創業者)が発明した。

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実は、ゴールドラッシュで本当に大儲けしたのは、ジーンズで有名な、リーバイスだったのです。ゴールドを見つけた人ではないのです。

翻って、現在は、民泊ブームです。
日本では、5~6年前は、Airbnbで部屋を出せば入れ食い状態でした。

最近は、民泊が儲かると知って、個人から、楽天などの大きな資本を持つ大会社がどんどん民泊市場に参入してきています。ゴールドラッシュのようです。

大企業と小さい個人が同じ土俵で戦ったら、どうなるでしょうか。
具体的に、大企業は、10ヶ国語以上の言語対応、専門の清掃部隊、専用のアイパッドでコンシェルジュサービスなどを実現します。
故に、小さい民泊運営者が真似できないサービスで、多くの宿泊者を惹きつけ大きく民泊市場でシェアを拡大するでしょう。ゴールドラッシュでゴールドをたくさん獲得するということです。

このままでは、細々、1~10部屋くらいを管理する大多数の民泊運営者は、ゴールドを得られず、どんどん淘汰されてしまいます。やはり大企業に負けないためには、小さい企業は差別化が必要です。

私のコンサル先では、赤ちゃん専用の設備を家族連れに用意したり、町屋を改造して建物の歴史を訪日外国人にアピールするなど、頑張って差別化を続けています。これは、「売り上げを上げるため、価格を上げる差別化」です。前回の第1章の記事では、多くの価格を上げる差別化をご紹介しました。

今回は、価格を下げる差別化の視点をご紹介します。

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