福岡市、宿泊税の二重課税の可能性 背景に県と市の対立

福岡市で既に宿泊税の導入と税額が決定されている状況の中、福岡県でも宿泊税を導入することになりそうだ。県でも宿泊税が導入された場合、福岡市においては県と市それぞれの宿泊税が徴収されることとなるが、二重課税における負担が大きいと判断された場合は、導入に必要な総務相からの合意が得られない可能性がある。

福岡県の案は県内全域の民泊を含む宿泊施設で原則1人1泊200円を徴税するというもの。一方で、福岡市は宿泊税として宿泊料が1人1泊2万円未満の場合は200円、2万円以上は500円を徴税するということを決めている。

西日本新聞の報道などによると、福岡県の小川洋知事は二重課税になることが無いよう福岡市の高島宗一郎市長との会談を望んでいるが、実現はしていないという。県側は二重課税への負担を減らすため、福岡市だけは宿泊税を半額の一律100円にするという折衷案も作成している。

福岡県と福岡市の宿泊税の対立は2018年9月ごろから表面化。福岡市が独自に宿泊税の導入を目指していることで、県側からは市側が誠実さに欠けるなどという批判の声が上がっていた。