京都市の宿泊業界で再編劇が起きた。4棟400室規模を運営するホテルエムズが3月20日までに、68棟1000室規模でゲストハウス・ホテル事業を展開するJAPANING(ジャパニング)社を買収した。
今回の買収でホテルエムズとJAPANINGが展開するホテルは72施設1464室となる。京都新聞の報道によれば、ホテルエムズは2019年度にJAPANING社の「JAPANING HOTEL」ブランドの施設を500室程度積み増し、同年度中に市内で最大級となる2000室規模を有するホテルグループとなることを目指すという。
発表によれば、ホテルエムズは2018年4月に株式会社ガーネットと業務提携し、2018年12月にはガーネットのホテル事業をJAPANINGに吸収分割していた。そしてこのほどホテルエムズがJAPANINGの株式取得を完了したという経緯だという。
JAPANING社は2016年4月設立。手掛ける事業は簡易宿所営業や不動産投資、賃貸・マンション経営などで、社長は中野拓磨氏。
■京都市の「ホテル・旅館」と「簡易宿所」は4万室超え
京都市によれば、2018年末時点で市内における「旅館・ホテル」の許可施設数は617施設、「簡易宿所」の許可施設数は2851施設。
同時点の総客室数はまだ公表されていないが、2017年末時点ではそれぞれ2万9172室、9247室の計3万8419室となっており、2018年は「旅館・ホテル」と「簡易宿所」ともに施設数が急増したことを考えると、既に4万室を超えて5万室規模に近づいているとみられる。
【旅館業法】京都市の条例改正による簡易宿所でも「24時間常駐義務」2020年3月末までの措置期限じわじわ近づく 宿泊税に続き重くのしかかる管理コスト