イベント民泊、3年半で34回 宿泊者最多は「徳島市阿波おどり」の273人

観光庁と厚生労働省は8月6日までに、「イベント民泊」の実施実績を公表した。公表内容によれば、2015年12月から2019年5月の3年半でイベント民泊は34回実施され、1イベントあたりの平均提供物件数は11件、平均宿泊者数は37.1人だった。

イベント民泊は、宿泊施設の不足が見込まれるイベント開催時に旅館業法の営業許可なくても自宅で宿泊サービスの提供を可能とする枠組み。イベント民泊を実施するかどうかは各自治体が判断するものとなっている。

イベント民泊は、福岡市が2015年12月にコンサートや展示会の開催に合わせて初めて実施している。これまで最も宿泊者数が多かったのは2018年8月開催の「徳島市阿波おどり」で、273人(実施日数6日/提供物件数46件)がイベント民泊を利用した。

■ガイドラインが改訂

観光庁と厚労省はイベント民泊のガイドラインの改訂も発表している。今年開催されるラグビーワールドカップや来年開催される東京オリンピック・パラリンピックで、よりイベント民泊を有効に機能させるための措置だという。

イベント民泊のガイドラインで今回改訂された内容として、観光庁と厚労省は下記3点を概要として挙げている。

  • 宿泊施設の不足の判断方法、部局間の連携、業務委託の方法等について具体的事例を追加
  • 自宅提供者から自治体への申込書等について統一的な様式を作成
  • 自宅提供者に対する研修等において周知・指導すべき留意事項に、衛生面や安全面における留意点を追加

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