東京都の新型コロナウイルスの感染者数が、5日時点で1000人を超えた。明日7日から軽症の感染者を病院からホテルなどの宿泊施設に移動させ、重症者のための病床が医療機関で確保できるように努める。移動先の宿泊施設は東京都が借り上げる。
新型コロナウイルスの感染後に医療機関に入院すると、通常は退院まで2週間以上がかかる。東京都の新型コロナウイルスの対応のための病床は当初は約700だったが、現在の感染増加のスピードでは病床がパンクすると考え、東京都がホテルを借り上げて対応するに至った。
軽症者のホテルへの移動については、小池都知事が下記の動画で語っている。東京都は4月3日から感染者の数や関係情報などを発進するために、「東京都新型コロナウイルス感染症 最新情報」のライブ放送を始めている。
■東京都における宿泊施設のキャパシティは?
ちなみに、東京都における「旅館・ホテル」の施設数と客室は、2019年3月末時点で2,435施設・175,273室となっている。「簡易宿所」は1,333施設で、「下宿」は12施設ある。民泊施設の届出住宅数は今年3月11日時点で7,278件となっている。
▼年報(福祉・衛生行政統計)環境衛生|東京都福祉保健局
https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/kiban/chosa_tokei/nenpou/2018.files/30-14kankyoueisei.pdf
▼住宅宿泊事業法に基づく届出及び登録の状況一覧
http://www.mlit.go.jp/kankocho/minpaku/content/001333968.pdf
東京都の今回の取り組みでは軽症者をホテルへ移動させる形となるが、既に米Airbnbが医療関係者に対する無料民泊の取り組みを始めたり、避難用に民泊施設の利用を自治体に提案する民泊団体が出始めたりと、新型コロナウイルスへの対策として民泊を活躍する事例も今後増えてきそうだ。
今後さらに感染が拡大することで医療施設のキャパシティがオーバーしてしまうときに備え、各自治体は民泊を含む宿泊施設側とそうしたときの対応を事前に話し合っておく必要がある、と指摘する声も出ている。
【第193回】 北海道知事へコロナウィルス対策に関する要望書を提出『北海道民泊、訪れてよし住んでよし』北海道民泊観光協会 代表理事 南邦彦さん