ビジョン、セルフ端末でコンビニ受付実現 訪日客向けWi-Fiルーターレンタル 民泊ゲストも注目

 ビジョン(東京都)は6月15日、訪日外国人旅行者など向けのWi-Fiルーターレンタルサービス「NINJA WiFi®」を当日申込できる決済機能付き多言語対応セルフレジ端末「SmartEntry(スマートエントリー)」を、福岡市内にあるコンビニエンスストア「ポプラ」博多駅前店に設置し、運用を開始した。

 ビジョンが提供するWi-Fiルーターレンタルサービスではこれまで、対面で手続きを行えるスタッフがいる日本国内外の空港や観光案内所などでしか、サービスを申し込みを受け付けることができなかった。

 そんな中、今回発表したセルフレジ端末「SmartEntry」を設置・運用することで、スタッフがいなくても観光客などに対してサービスの提供が可能となり、街中に同端末を設置していくことで利便性も高めたい考えだ。

 現在は、日本語・英語・繁体字・簡体字・韓国語・スペイン語の6言語に対応。画面のチュートリアルに従って申し込みを完了させることができ、パスポートスキャン機能やクレジットカードリーダーも搭載している。

 今後さらに導入場所の拡充や対応言語の拡大、次回渡航時の予約機能などを追加するほか、同社が提供する海外用Wi-Fiルーターレンタルサービス「グローバルWiFi®」の申し込みにも対応させていく方針。

 同社は同端末の設置・運用開始に合わせ、ポプラをフランチャイズ運営するストアコマース(福岡県)との業務提携も発表している。

外国人観光客からのニーズ高く

 日本では観光地や都市によってはWi—Fi環境の整備が遅れている場所もあることから、Wi—Fiルーターや専用SIMのレンタルサービスに対する訪日外国人観光客のニーズが高い。

 民泊仲介大手サイト「Airbnb」やバケーションレンタル大手サイト「HomeAway」などを通じて、空き部屋や空き家を訪日外国人旅行者に有料で貸し出している民泊ホストの中にも、宿泊者からのレビュー(評価)を高めるために施設内のインターネット環境の整備を重視している人も多い。

 訪日外国人旅行者数は2016年、前年比21.8%増の2403万9000人(日本政府観光局=JNTO)を記録。政府もインバウンド観光・消費のさらなる成長に向け、民泊新法の成立や旅館業法の改正審議などを含めて取り組みを続けている。

 ビジョンも今回発表したセルフレジ端末を普及させていくことで、インバウンド観光客にとってのより快適な訪日旅行体験をサポートしていきたい考えだ。国内で増加する民泊ゲストにとっても注目のサービスだ。

【プレスリリース】
https://www.vision-net.co.jp/news/20170612001430.html