【最新版】完全解説!3つの民泊関連法令とは? 成立・施行ロードマップを完全整理(図解)

 ここで言う「旅館業法施行令の一部改正」では、旅館業法における営業許可取得に関する規制を緩和することが目的とされている。つまり、違法民泊などの無許可営業に対する罰則を強化する「旅館業法の改正」とは内容が異なるので、混同しないように注意したい。

 既に今年5月に政府の「規制改革推進委員会」が、旅館業法施行令の改正案の草案となる具体的な内容を、安倍晋三首相に答申している。内容としては、最低客室数や寝具の種類の規制などの撤廃のほか、採光・照明・トイレ・入力設備などの規制などを改めるものだ。

 旅館業法施行令の一部改正は、前のページで解説した旅館業法改正案の成立後に検討・結論を出し、改正法の施行に合わせて措置をとるものとしている。つまり、今国会では成さなかった旅館業法改正案の成立を待って、閣議決定・制定されるということになる。

 ちなみに旅館業法施行令は「政令」であるため、民泊新法や旅館業法とは違い、内閣で閣議決定されたあと国会審議を経ず、公布・施行されることも覚えておいてほしい。

 ちなみに、旅館業法施行令の一部改正に関する閣議決定はこれからだが、政府の「規制改革推進委員会」が答申した内容は今年6月9日に閣議決定されている。

 この答申に対する閣議決定が持つ意味は、旅館業法の規制見直しに重点的に取り組むということを決定した、ということだが、前述で解説した通り、この内容は旅館業法施行令の一部改正案の草案となるため、整理して理解しておきたい。

規制改革の内容
a 客室の最低数の規制については、撤廃する。
b 寝具の種類の規制については、撤廃する。
c 客室の境の種類の規制については、撤廃する。
d 採光設備の具体的要件の規制については、建築基準法令に準じた規定に改める。
e 照明設備の具体的要件の規制については、数値による規制は撤廃し、定性的な表現に改める。
f 便所の具体的要件の規制については、数値による規制は撤廃し、定性的な表現に改める。
g 客室の最低床面積の規制については、ベッドの有無に着目した規制に改める。
h 入浴設備の具体的要件の規制については、規制の緩やかな旅館の水準に統一する。ま
た、レジオネラ症等の感染症対策及び利用者の安全等に必要な規制以外の規制は撤廃する。
i 玄関帳場の規制については、「受付台の長さが1.8m以上」等の数値による規制は撤廃する。また、ICTの活用等により対面でのコミュニケーションに代替する方策について具体的に検討した上で、ICTの活用等による適用除外を認める。

 閣議決定された答申の内容は、内閣府ホームページの下記リンクからダウンロードできるので、参考にしてほしい。

「規制改革実施計画」(平成29年6月9日 閣議決定)
http://www8.cao.go.jp/kisei-kaikaku/suishin/publication/p_index.html

 民泊新法(住宅宿泊事業法)、旅館業法の改正、旅館業法施行令の改正。この3本柱の民泊関連法令。来年1月とみられる民泊新時代の幕開けを見据えれば、今後もウオッチを続けていくことが重要だ。

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