楽天LIFULL STAYがAsiaYoと提携 台湾からの集客向上目指す 国内民泊物件を供給へ

 民泊予約サイトを開設予定の「楽天LIFULL STAY」(東京)と台湾最大の民泊予約サイトを運営する「AsiaYo」(台湾)は20日、業務提携に合意した。楽天LIFULL STAYが掲載予定の日本国内の民泊物件をAsiaYoに供給する。

 楽天LIFULL STAYは住宅宿泊事業法(民泊新法)施行後に、民泊サイト「Vacation Stay」(仮称)の開設を予定している。AsiaYoは2013年に開設して急成長を遂げている台湾最大の民泊予約サイトで、韓国やタイでもサービスを展開しているほか、そのほかのアジア諸国への進出も検討しており、アジアの旅行客に対する母国語サポート(中国語、韓国語、英語)の拡充に力を入れているのも特徴の一つ。

 楽天LIFULL STAYは、「Vacation Stay」に掲載予定の国内民泊物件がAsiaYoでも掲載されることにより、台湾を中心としたアジア地域からの集客力が向上することを目指す。両社は報道発表の中で「今後、アジア地域からの訪日旅行客の高まるインバウンド需要に対応する、より幅広い宿泊の選択肢を提供していくことで、民泊市場の健全な発展に貢献していきたい」としている。

 また、AsiaYoを利用するゲストは、家族や友人などのグループ単位で複数の部屋がある物件での民泊を好む傾向がある。楽天LIFULL STAYは「LIFULL HOME’S空き家バンク」と連携して地方における空き家活用も進めていく方針で、AsiaYoのゲスト層と日本の空き家を活用した民泊物件との相性の良さも期待される。

 楽天LIFULL STAYは今月3日、世界最大級のバケーションレンタルサイト「HomeAway」との業務提携を発表している。今回発表したAsiaYoとの提携内容と同じように、自社の民泊サイトで掲載予定の国内民泊物件をHomeAwayに供給し、世界からの集客力を高めることを目指している。

 日本政府観光局(JNTO)の訪日外客数に関する発表によると、台湾からの2016年度の訪日旅行者数は、中国と韓国に続いて3位となり、初めて400 万人を突破。楽天LIFULL STAYは世界全体からの集客と並行して台湾からの訪日客取り込みにも力を入れることで、より盤石な日本民泊プラットフォーマーとの土台を固めていきたい考えだ。

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「宿泊予約サイトの新星〜急成長の軌跡〜」AsiaYo Head of Japan 内海 玄さん