大阪で家族向けホテル「Minn」オープン SQUEEZE、民泊ノウハウ凝縮 IoTで業務省人化 

IoTを活用した宿泊特化型ファミリー向けホテル「Minn(ミン)- your second home」が15日、大阪市内でグランドオープンした。民泊を含む宿泊施設向けサービス「mister suite」を手掛けるSQUEEZE(東京都)が運営。同社の舘林真一社長は民泊大学の取材に対し、「今回の事業の醍醐味の一つは商業ビルからのホテルへのコンバージョン。新規で建てるのではなく、今ある遊休資産を有効活用するモデル。当社としてはこのような事業を今後も数多く展開していきたい」と語った。

Airbnb・民泊代行で稼働率と収益を最大化【mister suite】

主なターゲットはグループ利用やファミリー利用の訪日外国人旅行者。同社は、宿泊可能人数が4人以上の部屋の需要が日本国内で高まっている一方で、そのキャパシティを有する部屋を提供する宿泊施設がまだ少ないことに着目し、全室の広さを30㎡以上に広めに設計した。全部屋にキッチンを備え、リビングなども備えることで、ホテルコンセプトでもある「暮らすような宿泊体験」や「Second Homeのような施設」を目指した。

同社によると「Minn(ミン)」というホテル名は、IoTを活用して省人化された「minimal」な運営体制、宿泊施設を意味する「inn」、そして「家族みんな」で泊まれる、という3つの特徴を組み合わせて名付けた。

予約管理体制では、全ての予約に対してクレジットカード決済を事前に完了することで、キャンセルリスクの低減やフロントでの支払い手続き業務を削減。スマートロックの活用により宿泊者のセルフチェックインも実現した。また、宿泊者向けスマートフォン「Handy」を無料レンタルする。滞在中は自由に持ち出しができ、国内通話や国際通話、インターネットをゲストが常時無料で利用できるようにする。

また、同社が手掛ける「mister suite」のクラウドソーシングシステムを活用し、登録された清掃スタッフや24時間対応のオンラインオペレーターに業務が効率的に分配されるようにした。同サービスの活用し、民泊仲介サイトとOTA(オンライン旅行会社)サイトの両方への掲載や、その予約管理をスムーズに行えるようにする。同社は「民泊スタイルのホテルとして、民泊サイトとホテルのOTAを最大限活用してアパートメントホテルとして大阪で最初の成功事例としたい」としている。

「民泊業界の総合商社を目指す」SQUEEZE代表・舘林 真一さん