本日開催されたSHARE SUMMIT 2017に参加し、数あるセッションの中から韓国の民泊プラットフォームであるKozaza CEOサンク氏とスペースマーケットCEO重松氏の民泊をテーマとしたトークセッションをレポートする。
トークセッション#9:ソウル発シェアリングエコノミー
SHARE and STAY「伝統を観光資源に、歴史文化体験という名の民泊のカタチ」
kozaza CEO サンク・ジョー
シェアリングエコノミー協会代表理事・株式会社スペースマーケット代表取締役 重松 大輔
サンク氏より韓国におけるシェアリングエコノミーの歴史とプレーヤー、国の規制についての解説があった。
Kozazaは2012年よりスタートした韓国版Airbnbとも言われているホームシェアリングのプラットフォームサービスである。
特徴の一つとしては、韓国の伝統的な家屋である韓屋(ハノク)と言われる古民家が多く掲載されており、外国人は韓国独自の伝統を知り、特別な体験をすることができる。
続いて、重松氏よりスペースマーケットの業務内容について解説があった。2014年に創業しレンタルスペースのプラットフォームを展開。民泊新法(宿泊住宅事業法)の成立により民泊プラットフォームを開始することもすでに発表している。
最近のスペースマーケットの利用事例としては、ママ友との女子会、古民家でのコスプレ撮影、映画館でのプレゼン発表などが紹介された。
中には月に30回以上も利用される部屋や、月10万円の家賃に対して35万円の売上をあげる物件も出てくるなど、時間貸しの需要が増加しているとのこと。
重松氏は「ここ半年で急激に弊社サービスは伸びてきており、非常に手応えを感じている。数年後には部屋の時間貸し(シェアリング)がスタンダードになっている可能性も大いに考えられる。」と、スペースマーケットの今後の展望について力強く語った。
Kozazaサンク氏とスペースマーケット重松氏のQ&Aトークセッション
重松氏:2012年に10社あった韓国の民泊プラットフォームの中でなkozazaだけがなぜ生き残ったのか?
サンク氏:経営者のビジョンによる差。
重松氏:韓国では外国人の民泊利用はできるが韓国人は利用できないというのは本当か?
サンク氏:法律の問題。しかし今後は変わっていく(規制が緩和される)と考えている。
重松氏:KOZAZAには数多くの古民家が掲載されているが韓国の伝統的な古民家を集めるコツは?
サンク氏:この分野が流行するということを想定してブームを起こす。
会場からの質問:平昌オリンピックはKozazaにどう寄与するのか
サンク氏:残念ながら限定的。オリンピック委員会はAirbnbのような世界的な大企業と組むため。Kozazaはソウル市のプロジェクトには携わっているが、オリンピックでは関わっていない。
重松氏:今後の展望は?
サンク氏:今は資金が必要。3年以内にエアビーの戦えるだけのマーケットをアジア全体に広げていく。Facebookなどによるプロモーションも積極的に行なっていきたいと思っている。