【全文テキスト化】民泊新法ガイドライン、観光庁が発表 約50,000文字60ページ、民泊新法の解釈と留意事項を説明

観光庁は26日、住宅宿泊事業法施行要領(民泊新法ガイドライン)を公表した。民泊新法で規定する「民泊事業」「民泊管理事業」「民泊仲介事業」それぞれについて、解釈や留意事項を取りまとめており、実際に事業を進めていく上での指針となる。

民泊大学は民泊事業に関わる個人・法人向けに、観光庁が公表した全60ページのPDFファイルをテキスト化しました。ぜひ事業を進める上での参考資料としてご活用下さい。(※自由にコピー&ペーストして利用頂いて構いません)


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住宅宿泊事業法施行要領(ガイドライン)

平成29年12月
厚生労働省医薬・生活衛生局
国土交通省土地・建設産業局
国土交通省住宅局
国土交通省観光庁

1-1.定義関係

⑴ 住宅の定義(法第2条第1項関係)

①設備要件に関する考え方について
  • 「台所」、「浴室」、「便所」、「洗面設備」は必ずしも1棟の建物内に設けられている必要はない。同一の敷地内の建物について一体的に使用する権限があり、各建物に設けられた設備がそれぞれ使用可能な状態である場合には、これら複数棟の建物を一の「住宅」として届け出ることは差し支えない。例えば、浴室のない「離れ」について、浴室のある同一敷地内の「母屋」と併せて一つの「住宅」として届け出る場合が該当する。
  • これらの設備は、届出住宅に設けられている必要があり、届出の対象に含まれていない近隣の公衆浴場等を浴室等として代替することはできないこととする。
  • これらの設備は必ずしも独立しているものである必要はなく、例えば、いわゆる3点ユニットバスのように、一つの設備が複数の機能(浴室、便所、洗面設備)を有している場合であっても、それぞれの設備があるとみなすこととする。
  • これらの設備は、一般的に求められる機能を有していれば足りる。例えば浴室については、浴槽がない場合においてもシャワーがあれば足り、便所については和式・洋式等の別は問わない。
②居住要件に関する考え方について

住宅宿泊事業法施行規則(平成 29 年厚生労働省・国土交通省令第2号。以下「国・厚規則」という。)第2条第1号に規定する「現に人の生活の本拠として使用されている家屋」とは、現に特定の者の生活が継続して営まれている家屋である。「生活が継続して営まれている」とは、短期的に当該家屋を使用する場合は該当しない。当該家屋の所在地を住民票上の住所としている者が届出をする場合には、当該家屋が「現に人の生活の本拠として使用されている家屋」に該当しているものとして差し支えない。

  • 国・厚規則第2条第2号に規定する「入居者の募集が行われている家屋」とは、住宅宿泊事業を行っている間、分譲(売却)又は賃貸の形態で、人の居住の用に供するための入居者の募集が行われている家屋である。
  • また、「入居者の募集」について、広告において故意に不利な取引条件を事実に反して記載している等入居者の募集の意図がないことが明らかである場合は、「入居者の募集が行われている家屋」には該当しない。
  • 国・厚規則第2条第3号に規定する「随時その所有者、賃借人又は転借人の居住の用に供されている家屋」とは、純然たる生活の本拠としては使用していないものの、これに準ずるものとして、その所有者等により随時居住の用に供されている家屋である。また、当該家屋は、既存の家屋において、その所有者等が使用の権限を有しており、少なくとも年1回以上は使用しているものの、生活の本拠としては使用していない家屋である。なお、居住といえる使用履歴が一切ない民泊専用の新築投資用マンションは、これに該当しない。
    (随時居住の用に供されている家屋の具体例)

    • 別荘等季節に応じて年数回程度利用している家屋
    • 休日のみ生活しているセカンドハウス
    • 転勤により一時的に生活の本拠を移しているものの、将来的に再度居住の用に供するために所有している空き家
    • 相続により所有しているが、現在は常時居住しておらず、将来的に居住の用に供することを予定している空き家
    • 生活の本拠ではないが、別宅として使用している古民家
③その他留意事項について
  • 一般的に、社宅、寮、保養所と称される家屋についても、その使用実態に応じて「住宅」の定義に該当するかを判断する。
  • 住宅宿泊事業法(平成 29 年法律第 65 号。以下「法」という。)において、住宅宿泊事業に係る住宅については、人の居住の用に供されていると認められるものとしており、住宅宿泊事業として人を宿泊させている期間以外の期間において他の事業の用に供されているものは、こうした法律の趣旨と整合しないため、国・厚規則第2条柱書において本法における住宅の対象から除外している。なお、このような住宅の定義を踏まえ、法第 21 条において、届出住宅については、建築基準法(昭和 25 年法律第 201 号)上も「住宅」、「長屋」、「共同住宅」又は「寄宿舎」としている。
  • また、高齢者や子供、障害者等の宿泊者のため、届出住宅のバリアフリー対応がなされることが望ましい。

⑵ 住宅宿泊事業の定義(法第2条第3項関係)

① 日数の算定に関する考え方について
  • 法第2条第3項において、住宅宿泊事業については、宿泊料を受けて届出住宅に人を宿泊させた日数が1年間で 180 日を超えないものであるとされているところ、「人を宿泊させた日数」とは、住宅宿泊事業者ごとではなく、届出住宅ごとに算定するものであり、住宅宿泊事業者の変更等があったとしても、国・厚規則第3条に規定する期間内において人を宿泊させた日数は通算する。このため、住宅宿泊事業を新たに営もうとする者は、当該期間における当該住宅の宿泊実績について、届出先の都道府県又は保健所設置市等(以下「都道府県等」という。)に確認する等の対応を自ら講じることにより、意図せずに法令に違反することのないよう努めるものとする。
  • 日数の算定については、宿泊料を受けて届出住宅に人を宿泊させた日数について算定するのであり、宿泊者を募集した日数ではなく、実際に人を宿泊させた日数で算定する。
  • 人を宿泊させた日数については、上記のとおり、届出住宅ごとに算定することから複数の宿泊グループが同一日に宿泊していたとしても、同一の届出住宅における宿泊であれば、複数日ではなく、1日と算定する。
  • 宿泊料を受けて届出住宅に人を宿泊させた実績があるのであれば、短期間であるかどうか、日付を超えているかどうかは問わず、1日と算定される。
② その他留意事項について
  • 法第2条第3項に規定する「旅館業法第3条の2第1項に規定する営業者」とは、旅館業法(昭和 23 年法律第 138 号)に基づく営業の許可を受けた施設において旅館業を営んでいる者のことである。ある施設で旅館業法の許可を受け、旅館業を営んでいる者であったとしても、旅館業法に基づく許可を受けていない住宅において人を宿泊させようとする者については含まない。
  • 「人を宿泊させる事業」とは、旅館業法における「人を宿泊させる営業」の考え方と同様とし、一般的な施設の使用貸借に留まるか宿泊営業としての性質を有するかの考え方としては、
    1. 施設の管理・経営形態を総体的にみて、宿泊者のいる部屋を含め施設の衛生上の維持管理責任が営業者にあると社会通念上認められること。
    2. 施設を利用する宿泊者がその宿泊する部屋に生活の本拠を有さないことを原則として、営業しているものであること。
      の2点に該当するものについては、宿泊営業となる。
  • 住宅宿泊事業は旅館業と異なり宿泊拒否の制限を課しておらず、宿泊の条件として、合理的な範囲で宿泊者に対し一定の要件を課しても本法に反しない。ただし、宿泊拒否の理由が差別的なものである場合や偏見に基づくものである場合は社会通念上、不適切となることもあるため留意することが必要である。

⑶ 住宅宿泊管理業務の定義(法第2条第5項関係)

①住宅宿泊事業の適切な実施のために必要な届出住宅の維持保全について
  • 住宅宿泊事業は、人が居住し日常生活を営む空間に人を宿泊させるものであり、その適切な実施のために必要な届出住宅の維持保全として、人が居住し日常生活を営むために必要な機能を維持する必要がある。具体的には、届出住宅に設ける必要がある台所、浴室、便所、洗面設備が正常に機能するものであるほか、人が日常生活を営む上で最低限必要な水道や電気などのライフライン、ドアやサッシ等の届出住宅の設備が正常に機能するよう保全することが必要である。また、空室時における施錠の確保や、住宅又は居室の鍵の管理も届出住宅の維持保全に含まれる。
②宿泊者の退室後の状況確認等について
  • 宿泊者の退室後の届出住宅については、住宅及び設備の破損の有無や、宿泊者の遺失物の有無等について確認し、宿泊前の状態と大きな乖離がないよう維持することが必要である。

⑷住宅宿泊管理業の定義(法第2条第6項関係)

①「住宅宿泊管理業」について
  • 住宅宿泊管理業を社会通念上事業の遂行とみることができる程度に行う状態を指すものであり、その判断は、次の事業性の有無を参考に諸要因を勘案して総合的に行われるものとする。

<事業性の有無>
反復継続性の如何を問わず、一回限りとして住宅宿泊事業者から委託を受ける場合でも事業性が認められるため住宅宿泊管理業に該当する。なお、報酬を得ずに住宅宿泊管理業務を行う場合は、住宅宿泊管理業には該当しないが、金銭以外の形で実質的に対価を得る場合には該当し得る。

②住宅宿泊管理業に該当しない場合について
  • 住宅宿泊事業者から法第 11 条第1項に基づく委託を受けた住宅宿泊管理業者から再委託を受けて住宅宿泊管理業務の一部の事実行為を行う場合には、住宅宿泊管理業には該当しない。また、住宅宿泊事業者が届出住宅に不在とならない場合等法第11 条第1項に基づく住宅宿泊管理業務の委託が必要とならない場合であって、届出住宅の清掃等の住宅宿泊管理業務の一部を住宅宿泊事業者の責任の下において他者に委託する場合には、その委託された者は、法第2条第7項に規定する住宅宿泊管理業者には該当しない。ただし、これらの行為を法第 22 条第1項の登録を受けた住宅宿泊管理業者が行う場合であって、それらの行為によって住宅宿泊管理業の適正な運営の確保に支障を生ずるような場合には、法第 41 条の住宅宿泊管理業者に対する業務改善命令の対象となり得る。
⑸住宅宿泊仲介業等の定義(法第2条第8項~第 10 項関係)

① 「住宅宿泊仲介業」について

  • 住宅宿泊仲介業を社会通念上事業の遂行とみることができる程度に行う状態を指すものであり、その判断は、次の営利性の有無及び事業性の有無を参考に諸要因を勘案して総合的に行われるものとする。

<営利性の有無>
事業者が法第2条第8項第1号及び第2号に掲げる行為を行うことによって経済的収入を得ていれば報酬となる。金銭以外の形であっても、実質的に対価を得る場合には報酬に該当し得る。なお、国、地方公共団体、公的団体又は非営利団体が実施する事業であったとしても、報酬を得て法第2条第8項第1号及び第2号に掲げる行為を行う場合は、住宅宿泊仲介業の登録が必要である。

<事業性の有無>
宿泊の手配を行う旨の宣伝をしている等行為の反復継続の意思が認められる場合には、事業性があるといえる。

 

2-1.住宅宿泊事業の届出

⑴ 住宅宿泊事業の届出(法第3条第1項関係)

① 届出の方法について
  • 「住宅宿泊事業を営む旨の届出」については、住宅の所在地を管轄する都道府県知事又は保健所設置市等の長(以下「都道府県知事等」という。)に対して行うものとする。
  • 届出は、民泊制度運営システムを利用して行うことを原則とする。
② 届出の単位等に関する考え方について
  • 「住宅」とは、1棟の建物である必要はなく、建物の一部分のみを住宅宿泊事業の用に供する場合には、当該部分が法第2条第1項に規定する「住宅」の要件を満たしている限りにおいて、当該部分を「住宅」として届け出ることができる。例えば、1棟の建物内で店舗と住宅といったように複数の用途が併存する建物においては、店舗部分を除いた住宅部分のみ「住宅」として使用することが可能とされているのであれば、その部分のみを「住宅」として届け出ることができる。このため、届出の際に添付する住宅の図面についても、国・厚規則第4条第4項第1号チ(同項第2号ホに規定するものを含む。)に規定する事項が明示されていれば、住宅宿泊事業の用に供する部分のみを対象とすることで足りる。
③ 届出の効力等に関する考え方について
  • 本法及び国・厚規則で規定している届出書の記載事項又は添付書類に不備があり、形式的要件を満たしていない届出は受け付けられないこととなる。また、届出を受け付けた都道府県知事等は、すみやかに届出番号の通知を行う必要がある。なお、届出番号が通知されない場合には標識の掲示ができないこととなる。届出番号が通知される前に事業を開始した場合には法第13条に規定する標識に届出番号を記載できないことから、同条に違反しているものとして罰則等の対象となる。
  • 住宅宿泊事業は一の「住宅」について、一の事業者による届出のみ可能であり、既に届出がされている「住宅」について、重複して届け出ることはできない(※)。なお、既存の住宅宿泊事業者が届出住宅の使用権限を失っている等により事業を行うことができないことが明らかであることが確認できた場合は、当該事業者に対して事業の廃止の届出を求めることとし、30日以上を経過して事業者より廃止の届出がなされない場合は、当該届出住宅における住宅宿泊事業については事業が廃止されたものとみなして差し支えない。(※ 重複して届け出ることはできないが、当該住宅の共同所有者等事業を共同で実施している者であれば連名で届出することも可能)
④届出に関連して実施することが望ましい措置について
  • 住宅宿泊事業を営む旨の届出を行うにあたっては、届出者から周辺住民に対し住宅宿泊事業を営む旨を事前に説明することが望ましい。
  • 宿泊者、近隣住民等が住宅宿泊事業の届出の有無について確認することを可能とするため、都道府県知事等は、その届出番号及び住所を公表することが望ましい。なお、情報の公表にあたっては、都道府県等の個人情報保護条例等との整合や、プライバシーへの配慮等も踏まえて具体的な公表方法を検討することが望ましい。
⑤その他留意事項について
  • 住宅宿泊事業を営む旨の届出を行うにあたっては、事業を取り巻くリスクを勘案し、適切な保険(火災保険、第三者に対する賠償責任保険等)に加入することが望ましい。
  • 他者に委任されて届出がなされた場合は、都道府県知事等は委任状を確認する等その真正性を確認する必要がある。

⑵ 住宅宿泊事業の届出事項(法第3条第2項関係)

① 各届出事項に関する考え方について
  • 「役員」とは、次に掲げる者をいう。
    1. 株式会社においては、取締役、執行役、会計参与(会計参与が法人であるときは、その職務を行うべき社員)及び監査役
    2. 合名会社、合資会社及び合同会社においては、定款をもって業務を執行する社員を定めた場合は、当該社員。その他の場合は、総社員
    3. 財団法人及び社団法人においては、理事及び監事
    4. 特殊法人等においては、総裁、理事長、副総裁、副理事長、専務理事、理事、監事等法令により役員として定められている者
  • 国・厚規則第4条第2項第3号に規定する「法第 32 条第1号に規定する管理受託契約の内容」については、法第 34 条第1項に基づき管理受託契約の締結に際して住宅宿泊管理業者から住宅宿泊事業者に交付される書面に記載されている事項を届け出る必要がある。当該事項が管理受託契約の契約書面に記載されている場合には、当該契約書面の写しを提出することによって届出を行ったものとみなして差し支えない。
  • 国・厚規則第4条第3項第8号に規定する「一戸建ての住宅、長屋、共同住宅又は寄宿舎の別」については、以下を参考に、届出住宅の実態に応じて記載することとする。
    1. 一戸建ての住宅:いわゆる一戸建ての住宅。屋内で行き来できる2世帯住宅も含む。
    2. 長屋 :一の建物を複数世帯向けの複数の住戸として利用し、共用部分(共用廊下や共用階段)を有しないもの(住戸ごとに台所、浴室、便所等の設備を有する。)
    3. 共同住宅 :一の建物を複数世帯向けの複数の住戸として利用し、共用部分(共用廊下や共用階段)を有するもの(住戸ごとに台所、浴室、便所等の設備を有する。)
    4. 寄宿舎 :一の建物を複数世帯向けの複数の住戸として利用し、複数住戸で台所、浴室、便所等の設備を共用するもの
    5. 国・厚規則第1号様式に記載する「居室の面積」とは、宿泊者が占有する面積のことを表す(宿泊者の占有ではない台所、浴室、便所、洗面所、廊下のほか、押入れや床の間は含まない)。具体的には、簡易宿所の取扱いと同様に算定することとする。なお、内寸面積で算定することとする。
  • 国・厚規則第1号様式に記載する「宿泊室の面積」とは、宿泊者が就寝するために使用する室の面積を表す(宿泊室内にある押入れや床の間は含まない)。なお、面積の算定方法は壁その他の区画の中心線で囲まれた部分の水平投影面積とする。
  • 国・厚規則第1号様式に記載する「宿泊者の使用に供する部分(宿泊室を除く。)の面積」とは、宿泊者の占有か住宅宿泊事業者との共有かを問わず、宿泊者が使用する部分の面積であり、宿泊室の面積を除いた面積を表す(台所、浴室、便所、洗面所のほか、押入れや床の間、廊下を含む。)。なお、面積の算定方法は「宿泊室の面積」の場合と同様とする。
  • 国・厚規則第4条第3項第 10 号に規定する「住宅に人を宿泊させる間、届出者が不在(法第 11 条第1項第2号の国土交通省令・厚生労働省令で定める不在を除く。)とならない場合」とは、法第6条に規定する安全の措置の設置義務の有無を確認するために求めるものであり、届出住宅に人を宿泊させる間、住宅宿泊事業者が居住(別荘等の届出住宅において住宅宿泊事業者が滞在する場合も含む。)しており、法第 11 条第1項第2号に規定する一時的な不在を除く不在とならない場合のことである。ここでは、届出住宅内に居住していることが必要であり、国・厚規則第9条第4項に規定するような、例えば、届出住宅に隣接して居住する場合は対象とならないことに留意する必要がある。
  • 国・厚規則第4条第3項第 11 号に規定する「賃借人」には賃借人の親族が賃貸人である場合の賃借人も含まれ、同項第 12 号に規定する「転借人」には転借人の親族が転貸人である場合の転借人も含まれる。同条第4項第1号リ及びヌ並びに同項第2号ホに規定するものについても同様である。
  • 国・厚規則第4条第3項第 13 号に規定する「規約で住宅宿泊事業を営むことを禁止する旨の定め」については、住宅宿泊事業を禁止する場合のほか、「宿泊料を受けて人を宿泊させる事業」のように、住宅宿泊事業を包含する事業を禁止する場合も含む。また、一定の態様の住宅宿泊事業のみ可能とする規約の場合は、それ以外の態様は禁止されていると解される。(規約における禁止規定の規定例についてはマンション標準管理規約及びマンション標準管理規約コメントを参照。)「規約に住宅宿泊事業を営むことについての定めがない」場合において、「管理組合に届出住宅において住宅宿泊事業を営むことを禁止する意思がない」とは、管理組合の総会や理事会における住宅宿泊事業を営むことを禁止する方針の決議がないことである。
②届出の様式の記載についての留意事項について
  • 日本語で作成する必要があるが、名称、住所等の固有名詞については、外国語で記載することができる。
    1. 住宅宿泊事業届出書(国・厚規則第1号様式)
      • 届出者が法人である場合は、届出者の「商号又は名称」には、当該事項を記入し、「氏名」には、当該法人の代表者の氏名を記入した上で、押印又は署名をすることとする。届出者が個人である場合は、「商号又は名称」がある場合は、当該事項を記入し、「氏名」には、届出者の氏名を記入した上で、押印又は署名をすることとする。
      • 届出者又は法定代理人が法人である場合は、「商号、名称又は氏名及び住所」、「法定代理人に関する事項」、「法定代理人の代表者に関する事項(法人である場合)」、「法定代理人の役員に関する事項(法人である場合)」、「役員に関する事項(法人である場合)」については、登記事項証明書に記載されたものを記入することとする。
      • 届出者(個人の場合)、代表者、法定代理人(個人の場合)、法定代理人の代表者、法定代理人の役員並びに役員の氏名及び住所については、住民票に記載された氏名及び住所を記入することとする。外国籍の者の場合は、日本国政府の承認した外国政府の発行した書類やこれに準じる書類に記載された住所及び氏名を記載することとする。
      • 「法定代理人の役員に関する事項(法人である場合)」については、法定代理人の役員全員について記載することとする。
      • 「役員に関する事項(法人である場合)」については、法人の役員全員について記載することとする。
      • 「住宅に関する事項」の「所在地」の記載にあたっては、当該住宅を明確にするため、建物・アパート名及び部屋番号を記載することとする。
      • 「営業所又は事務所に関する事項(営業所又は事務所を設ける場合)」については、届出住宅以外の営業所又は事務所であって当該届出住宅に係る住宅宿泊事業に関連する全ての営業所又は事務所について記載することとする。
    2. 届出事項変更届出書(国・厚規則第2号様式)
      • (a)住宅宿泊事業届出書(国・厚規則第1号様式)と同様。
    3. 廃業等届出書(国・厚規則第3号様式)
      • 「氏名」については、届出者の氏名を記入した上で、押印又は署名をすることとする。
      • 「商号、名称又は氏名」については、住宅宿泊事業届出書(国・厚規則第 1 号様式)に記入したとおり記入することとする。
③その他留意事項について
  • 例えば、届出住宅において食事を提供する場合は、食品衛生法に従うことが必要であり、届出者は関係する他の法令にも抵触しないよう自ら確認する必要がある。
  • 法第3条第2項柱書に規定する「住宅宿泊事業を営もうとする住宅ごと」とは、国・厚規則第1条に規定する「台所、浴室、便所、洗面設備」が設けられている単位を最小単位とする。
  • 都道府県知事等においては、提出された届出書に基づき住民基本台帳ネットワークシステム(以下「住基ネット」という。)を利用して届出者の実在を確認する必要があるが、住基ネットの活用による届出者の実在が確認できない場合においては、住民票の提出を求めるものとする。

⑶ 住宅宿泊事業の届出の添付書類(法第3条第3項関係)

①各添付書類等に関する考え方について
  • 届出書の添付書類は、日本語又は英語で記載されたものに限る。英語の場合は、日本語による翻訳文を添付する必要がある。特別の事情で届出書に添付する書類が日本語又は英語で提出できない場合は、その他の言語で記載された書類に、日本語による翻訳文を添付することにより、提出することができる。
  • 官公署(日本国政府の承認した外国政府又は権限のある国際機関を含む。)が証明する書類は、届出日前3月以内に発行されたものとし、官公署から発行された書類を提出することとする(写し等は認めないこととする。)。
  • 国・厚規則第4条第4項第1号イに規定する「定款又は寄附行為」は、商号、事業目的、役員数、任期及び主たる営業所又は事務所の所在地が登記事項証明書の内容と一致しているものであって、現在効力を有するものとする。外国法人においては、日本国政府の承認した外国政府又は権限のある国際機関の発行した書類その他これに準じるもので、商号、事業目的、役員数、任期及び主たる営業所又は事務所の所在地の記載のあるものを提出することとする。
  • 国・厚規則第4条第4項第1号ロに規定する「登記事項証明書」は、外国法人においては、日本国政府の承認した外国政府又は権限のある国際機関の発行した書類その他これに準じるもので、法人名、事業目的、代表者名、役員数、任期及び主たる営業所又は事務所の所在地の記載のあるものとする。
  • 国・厚規則第4条第4項第1号ハに規定する「役員が、成年被後見人及び被保佐人に該当しない旨の後見等登記事項証明書」は、外国籍の役員においては、国・厚規則第4条第4項第1号ニの書類と重複するため、ハの書類については提出する必要はない。
  • 国・厚規則第4条第4項第1号ニに規定する「役員が、民法の一部を改正する法律附則第三条第一項及び第二項の規定により成年被後見人及び被保佐人とみなされる者並びに破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者に該当しない旨の市町村の長の証明書」は、外国籍の役員においては、日本国政府の承認した外国政府又は権限のある国際機関の発行した書類その他これに準じるもので、成年被後見人及び被保佐人並びに破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者と同様に取り扱われている者に該当しない旨を証明する書類とする。当該書類が存在しない場合は、成年被後見人及び被保佐人並びに破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者に相当するものに該当しない者であることを公証人又は公的機関等が証明した書類を提出することとする。
  • 国・厚規則第4条第4項第1号ヘ(同項第2号ホに規定するものを含む。)に規定する「入居者の募集が行われていることを証する書類」とは、当該募集の広告紙面の写し、賃貸不動産情報サイトの掲載情報の写し、募集広告の写し、募集の写真その他の入居者の募集が行われていることを証明する書類をいう。なお、賃貸(入居者)の募集をしていることについては、都道府県知事等が必要に応じて報告徴収により確認することが望ましい。
  • 国・厚規則第4条第4項第1号ト(同項第2号ホに規定するものを含む。)に規定する「随時その所有者、賃借人又は転借人の居住の用に供されていることを証する書類」とは、届出住宅周辺における商店で日用品を購入した際のレシートや届出住宅と自宅の間の公共交通機関の往復の領収書の写し、高速道路の領収書の写しその他の随時その所有者、賃借人又は転借人の居住の用に供されていることを証明する書類をいう。
  • 国・厚規則第4条第4項第1号チ(同項第2号ホに規定するものを含む。)に規定する「住宅の図面」は、必要事項が明確に記載されていれば、手書きの図面であっても差し支えない。
  • 国・厚規則第4条第4項第1号カ及び同項第2号ニの誓約書については、それぞれ様式A、様式Bを用いるほか、法に規定する欠格事由に該当しない旨を記載した書面であって署名又は押印があるものが該当する。
  • 国・厚規則第4条第4項第1号ヲ(同項第2号ホに規定するものを含む。)に規定する「管理組合に届出住宅において住宅宿泊事業を営むことを禁止する意思がないことを確認したことを証する書類」とは、届出者が管理組合に事前に住宅宿泊事業の実施を報告し、届出時点で住宅宿泊事業を禁止する方針が総会や理事会で決議されていない旨を確認した誓約書(様式C)、又は本法成立以降の総会及び理事会の議事録その他の管理組合に届出住宅において住宅宿泊事業を営むことを禁止する意思がないことを確認したことを証明する書類をいう。
  • 国・厚規則第4条第4項第2号イに規定する「届出者が、成年被後見人及び被保佐人に該当しない旨の後見等登記事項証明書」は、外国籍の届出者においては、第4条第4項第2号ロの書類と重複するため、イの書類については提出する必要はない。
  • 国・厚規則第4条第4項第2号ロに規定する「届出者が、民法の一部を改正する法律附則第三条第一項及び第二項の規定により成年被後見人及び被保佐人とみなされる者並びに破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者に該当しない旨の市町村の長の証明書」は、外国籍の届出者においては、日本国政府の承認した外国政府又は権限のある国際機関の発行した書類その他これに準じるもので、成年被後見人及び被保佐人並びに破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者と同様に取り扱われている者に該当しない旨を証明する書類とする。当該書類が存在しない場合は、成年被後見人及び被保佐人並びに破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者に相当するものに該当しない者であることを公証人又は公的機関等が証明した書類を提出することができる。
    ・ 国・厚規則第4条第4項第2号ハに規定する「営業に関し成年者と同一の行為能力を有しない未成年者であって、その法定代理人が法人である場合においては、その法定代理人の登記事項証明書」は、外国法人においては、日本国政府の承認した外国政府又は権限のある国際機関の発行した書類その他これに準じるもので、法人名、事業目的、代表者名、役員数、任期及び主たる営業所又は事務所の所在地の記載のあるものとする。
  • 国・厚規則第4条第5項に規定する「住民票の抄本又はこれに代わる書面」は、外国籍の届出者においては、住民票の抄本が提出できないときは、住民基本台帳法(昭和 42 年法律第 81 号)第 30 条の 45 に規定する国籍等の記載のあるものに限る。
②その他留意事項について
  • 都道府県知事等は、「その他国土交通省令・厚生労働省令で定める書類」のほか、届出住宅が消防法令に適合していることを担保し、住宅宿泊事業の適正な運営を確保する目的から、消防法令適合通知書を届出時にあわせて提出することを求めるものとする。なお、「住宅宿泊事業の届出に伴う消防法令適合通知書の交付について」(平成29年12月26日付消防予第389号)を参考にすることとする。
  • 法第6条の安全措置について、その実施内容を把握するため、届出の際の添付書類である住宅の図面には、国土交通省関係住宅宿泊事業法施行規則(平成29年国土交通省令第65号。以下「国規則」という。)第1条第1号及び第3号に規定する措置の実施内容(2-2.⑵①安全措置についてに記載している非常用照明器具の位置、その他安全のための措置の内容等)について明示することとする。なお、これらの実施内容が記載されていない場合は、本事業の適正な運営の確保のため、必要に応じて実際の措置の実施内容について報告徴収を行うことも想定される。

 

2-2.住宅宿泊事業の実施

⑴ 宿泊者の衛生の確保(法第5条関係)

① 必要な措置について
  • 感染症等衛生上のリスクは、不特定多数の宿泊者が一カ所に集中することにより高まるものであることから、居室の宿泊者 1 人当たりの床面積を、3.3 ㎡以上確保することとする。
  • 居室の床面積は、宿泊者が占有する部分の面積を指す(宿泊者の占有ではない台所、浴室、便所、洗面所、廊下のほか、押入れ、床の間は含まない。)。具体的には、旅館業法に基づく簡易宿所の取扱いと同様に算定することとする。なお、内寸面積で算定することとする。
  • 届出住宅の設備や備品等については清潔に保ち、ダニやカビ等が発生しないよう除湿を心がけ、定期的に清掃、換気等を行うこととする。
  • 寝具のシーツ、カバー等直接人に接触するものについては、宿泊者が入れ替わるごとに洗濯したものと取り替えることとする。
  • 宿泊者が人から人に感染し、重篤な症状を引き起こすおそれのある感染症に罹患し又はその疑いがあるときは、保健所に通報するとともに、その指示を受け、その使用した居室、寝具、及び器具等を消毒・廃棄する等の必要な措置を講じることとする。その他公衆衛生上の問題を引き起こす事態が発生し又はそのおそれがあるときは、保健所に通報することとする。衛生管理のための講習会を受講する等最低限の衛生管理に関する知識の習得に努めることとする。
  • 届出住宅に循環式浴槽(追い炊き機能付き風呂・24 時間風呂など)や加湿器を備え付けている場合は、レジオネラ症を予防するため、宿泊者が入れ替わるごとに浴槽の湯は抜き、加湿器の水は交換し、汚れやぬめりが生じないよう定期的に洗浄等を行うなど、取扱説明書に従って維持管理することとする。(「レジオネラ症を予防するために必要な措置に関する技術上の指針」(平成 15 年厚生労働省告示第 264 号)等を参考)。
②その他留意すべき事項について
  • 住宅宿泊事業の規模や実態に応じて、「旅館業における衛生等管理要領」(平成12 年生衛発 1811 号厚生省生活衛生局長通知)を参考に、適切な衛生措置が講じられることが望ましい。

⑵ 宿泊者の安全の確保(法第6条関係)

①安全措置について
  • 具体的な非常用照明器具の設置方法及びその他宿泊者の安全の確保を図るために必要な措置については、国規則第1条第1号及び第3号並びに平成 29 年国土交通省告示第 1109 号に規定しており、届出住宅の建て方や規模等に応じた安全措置の適用については表1のとおりとする。

※1 届出住宅に住宅宿泊事業者が居住しており、不在(法第 11 条第1項第2号の一時的なものは除く。)とならない場合を指す。(不在については、2-2.⑺③一時的な不在に関する考え方についてを参照。)
※2 宿泊者の使用に供する部分等の床面積や階数が一定以下である届出住宅の場合は不要となる。

②避難経路の表示にあたっての留意事項について
  • 国規則第1条第2号に規定する「避難経路」の表示にあたっては、市町村の火災予防条例により規制される地域もあることから、当該条例の規制内容を確認し、規定された事項を表示に盛り込む必要がある。
  • 住宅周辺の状況に応じ、災害時における宿泊者の円滑かつ迅速な避難を確保するため、住宅宿泊事業者等が宿泊者に対して避難場所等に関する情報提供を行うことが望ましい。
③消防法令との関係について
  • 法第6条に基づく安全措置のほか、消防法令に基づき設備や防火管理体制等に関する規制を受ける場合や、市町村の火災予防条例に基づき防火対象物使用開始届出書の提出が必要となる場合があるため、当該規制の適用の有無等について、届出の前に建物の所在地を管轄する消防署等に確認する必要がある(「住宅宿泊事業法に基づく届出住宅等に係る消防法令上の取扱いについて(通知)」(平成29年10月27日付消防予第330号)を参照)。

⑶ 外国人観光旅客である宿泊者の快適性及び利便性の確保について(法第7条関係)

①必要な措置の実施方法等について
  • 法第7条に規定する措置の実施にあたっては、必要な事項が記載された書面を居室に備え付けることによるほか、タブレット端末への表示等により、宿泊者が届出住宅に宿泊している間必要に応じて閲覧できる方法によることが望ましい。特に、災害時等の通報連絡先においては、緊急時にすみやかに確認することが可能なものを備え付けておくものとする。
  • 法第7条の「外国語」とは、宿泊予約の時点で日本語以外の言語として提示したものとする。なお、当該時点において、外国人宿泊者が日本語を指定した場合は、外国語で案内等を行う必要はない。
  • 国規則第2条第2号に規定する「移動のための交通手段に関する情報」とは、最寄りの駅等の利便施設への経路と利用可能な交通機関に関する情報をいう。
  • 国規則第2条第3号に規定する「火災、地震その他の災害が発生した場合における通報連絡先に関する案内」とは、消防署、警察署、医療機関、住宅宿泊管理業者への連絡方法の情報を提供することをいう。

⑷ 宿泊者名簿の備付け(法第8条関係)

① 本人確認の方法等について
  • 国・厚規則第7条第1項柱書に規定する「宿泊者名簿の正確な記載を確保するための措置」として、宿泊行為の開始までに、宿泊者それぞれについて本人確認を行う必要がある。
  • 上記の措置は、対面又は対面と同等の手段として以下のいずれも満たす ICT(情報通信技術)を活用した方法等により行われる必要がある。
    A 宿泊者の顔及び旅券が画像により鮮明に確認できること。
    B 当該画像が住宅宿泊事業者や住宅宿泊管理業者の営業所等、届出住宅内又は届出住宅の近傍から発信されていることが確認できること。なお、当該方法の例としては、届出住宅等に備え付けたテレビ電話やタブレット端末等による方法が考えられる。
  • 本人確認の際の警察への協力等については、「住宅宿泊事業法の施行に伴う宿泊者名簿への記載等の徹底に関する依頼について」(平成 29 年警察庁丁備企発第 246 号・警察庁丁国テ発第 489 号)を受け、下記1から4の内容について、「住宅宿泊事業法に基づく宿泊者名簿への記載等の徹底について」(平成 29 年薬生衛発 1222 第 1 号生活衛生課長通知・平成 29 年観観産第 602 号観光産業課長通知)により各都道府県等の住宅宿泊事業主管部局長に対し、住宅宿泊事業者及び住宅宿泊管理業者へ周知、指導の徹底を要請し、また、「住宅宿泊事業法に基づく宿泊者名簿への記載等の徹底について」(平成 29 年国土動第 112 号不動産業課長通知)により地方整備局長、北海道開発局長又は沖縄総合事務局長(以下「地方整備局長等」という。)に対し、住宅宿泊管理業者へ周知、指導の徹底を要請しているところであり、住宅宿泊事業者等はこれに従って本人確認を行う必要がある。
    1. 宿泊者に対し、宿泊者名簿への正確な記載を働きかけること。
    2. 日本国内に住所を有しない外国人宿泊者に関しては、宿泊者名簿の国籍及び旅券番号欄への記載を徹底し、旅券の呈示を求めるとともに、旅券の写しを宿泊者名簿とともに保存すること。なお、旅券の写しの保存により、当該宿泊者に関する宿泊者名簿の氏名、国籍及び旅券番号の欄への記載を代替しても差し支えない。
    3. 営業者の求めにも関わらず、当該宿泊者が旅券の呈示を拒否する場合は、当該措置が国の指導によるものであることを説明して呈示を求め、さらに拒否する場合には、当該宿泊者は旅券不携帯の可能性があるものとして、最寄りの警察署に連絡する等適切な対応を行うこと。
    4. 警察官からその職務上宿泊者名簿の閲覧請求があった場合には、捜査関係事項照会書の交付の有無に関わらず、当該職務の目的に必要な範囲で協力すること。なお、当該閲覧請求に応じた個人情報の提供は、捜査関係事項照会書の交付を受けない場合であっても、個人情報の保護に関する法律(平成 15 年法律第 57 号)第 23 条第1項第4号に基づく適正な措置であり、本人の同意を得る必要はないものと解される。
②宿泊者名簿等について
  • 宿泊者名簿には、宿泊者全員を記載する必要があり、代表者のみの記載は認められない。また、宿泊契約(宿泊グループ)ごとに宿泊者が分かるように記載することとする。
  • 宿泊者名簿の推奨様式は別途定める。
③その他留意事項について
  • 国・厚規則第7条第2項第2号に規定する「住宅宿泊事業者の営業所又は事務所」とは、住宅宿泊事業者の住宅宿泊管理業務の拠点等である。
  • 長期滞在者には、定期的な清掃等の際に、チェックイン時に本人確認を行っていない者が届出住宅に宿泊するようなことがないよう、不審な者が滞在していないか、滞在者が所在不明になっていないか等について確認することが望ましい。特に宿泊契約が7日以上の場合には、定期的な面会等により上記の確認を行う必要がある。

⑸周辺地域の生活環境への悪影響への防止に関し必要な事項の説明(法第9条関係)

①必要な事項の説明方法について
  • 国・厚規則第8条第1項に規定する「書面の備付けその他の適切な方法」とは、必要な事項が記載された書面を居室に備え付けることによるほか、タブレット端末での表示等により、宿泊者が届出住宅に宿泊している間に必要に応じて説明事項を確認できるようにするためのものである。このため、必ずしも対面による説明が求められるものではない。
  • また、書面等の備付けにあたっては、宿泊者の目につきやすい場所に掲示する等により、宿泊者の注意喚起を図る上で効果的な方法で行う必要がある。
  • 当該説明が確実になされるよう、居室内に電話を備え付けること等により、事前説明に応じない宿泊者に対し注意喚起できるようにする必要がある。
②騒音の防止のために配慮すべき事項について
  • 国・厚規則第8条第2項第1号に規定する「騒音の防止のために配慮すべき事項」とは、大声での会話を控えること、深夜に窓を閉めること、バルコニー等屋外での宴会を開かないこと、届出住宅内は楽器を使用しないこと等が想定されるが、住宅宿泊事業者は、届出住宅及びその周辺地域の生活環境に応じ適切な内容を説明することが必要である。
③ごみの処理に関し配慮すべき事項について
  • 住宅宿泊事業に起因して発生したごみの取扱いは、廃棄物の処理及び清掃に関する法律(昭和45年法律第137号)に従い、当該ごみは事業活動に伴って生じた廃棄物として住宅宿泊事業者が責任をもって処理しなければならない。
  • 国・厚規則第8条第2項第2号に定める「ごみの処理に関し配慮すべき事項」とは、宿泊者のごみによる届出住宅の周辺地域における生活環境への悪影響を防止するため、住宅宿泊事業者は、宿泊者に対し、宿泊者が届出住宅内で排出したごみについて、当該市町村における廃棄物の分別方法等に沿って、住宅宿泊事業者の指定した方法(届出住宅内の適切な場所にごみを捨てること等を含む。)により捨てるべきであること等を説明する必要がある。
④火災の防止のために配慮すべき事項について
  • 国・厚規則第8条第2項第3号に規定する「火災の防止のために配慮すべき事項」とは、ガスコンロの使用のための元栓の開閉方法及びその際の注意事項、初期消火のための消火器の使用方法、避難経路、通報措置等が想定されるが、住宅宿泊事業者は、届出住宅及びその周辺地域の生活環境に応じ適切な内容を説明する必要がある。
⑤外国語を用いた説明について
  • 外国語の扱いについては2-2.⑶外国人観光旅客である宿泊者の快適性及び利便性の確保についての整理のとおりとする。
⑥その他配慮すべき事項について
  • 国・厚規則第8条第2項第4号に規定する「届出住宅の周辺地域の生活環境への悪影響の防止に関し必要な事項」とは、性風俗サービスを届出住宅内で利用しないことなど、過去の苦情内容を踏まえ、届出住宅の利用にあたって特に注意すべき事項のことである。なお、苦情が多発しているにもかかわらず法第9条の説明において何ら対応を講じない場合には業務改善命令等の対象となる。

⑹ 周辺地域の住民からの苦情等への対応(法第 10 条関係)

①苦情等への対応について
  • 深夜早朝を問わず、常時、応対又は電話により対応する必要がある。
  • 宿泊者が滞在していない間も、苦情及び問合せについては対応する必要がある。
  • 誠実に対応することが必要であり、例えば、回答を一時的に保留する場合であっても、相手方に回答期日を明示した上で後日回答する等の配慮が必要である。
  • 滞在中の宿泊者の行為により苦情が発生している場合において、当該宿泊者に対して注意等を行っても改善がなされないような場合には、現場に急行して退室を求める等、必要な対応を講じることとする。また、住宅宿泊管理業務の委託を受けた住宅宿泊管理業者が退室を求める場合には、宿泊契約の解除の権限を予め委託者から得ておくことが望ましい。
  • 苦情及び問合せが、緊急の対応を要する場合には、必要に応じて、警察署、消防署、医療機関等の然るべき機関に連絡したのち、自らも現場に急行して対応することが必要である。

⑺ 住宅宿泊管理業務の委託(法第 11 条第1項関係)

①委託について
  • 法第 11 条第1項に基づき、届出住宅に係る住宅宿泊管理業務を住宅宿泊管理業者に委託する場合は、一の住宅宿泊管理業者に委託しなくてはならず、複数の者に分割して委託することや、住宅宿泊管理業務の一部を住宅宿泊事業者が自ら行うことは認めないこととする。ただし、住宅宿泊管理業務の委託を受けた住宅宿泊管理業者が、他の者に住宅宿泊管理業務を一部に限り再委託することは差し支えない。
  • 委託義務の対象となる住宅宿泊管理業務の範囲は、法第2条第5項に規定するとおりであるが、届出住宅の維持保全に係る業務については、1-1.⑶住宅宿泊管理業務の定義の解釈を踏まえた上で、管理受託契約において対象範囲を明確に定める必要がある。
  • 法第 11 条第1項の委託は、管理受託契約で定める住宅宿泊管理業務の実施期間の始期においてなされたものと解される。したがって、委託の実施により国・厚規則第4条第4項第1号ワに規定する事項が変更となる場合には、当該始期までの間に、住宅宿泊事業者は、都道府県知事等に対して、当該変更内容を届け出る必要がある。
  • 国・厚規則第9条第4項第1号に規定する「住宅宿泊事業者が当該届出住宅から発生する騒音その他の事業による生活環境の悪化を認識することができないことが明らかであるとき」とは、住宅宿泊事業者が自己の生活の本拠として使用する住宅と届出住宅が同一の共同住宅内にある場合や同一の敷地内にある場合等であっても、敷地が広範であるためそれぞれの住戸の距離が著しく離れている場合その他の自己の生活の本拠にいながら届出住宅で発生する騒音等を認識できないことが明らかである場合が該当する。
②住宅宿泊管理業者への通知について
  • 法第 11 条第1項に基づき委託する場合においては、国・厚規則第9条第1項第2号に規定するとおり、住宅宿泊事業者は委託しようとする住宅宿泊管理業者に対し、予め、法第3条第2項の届出書及び同条第3項の添付書類の内容を通知する必要がある。この際に通知する内容は、当該委託による届出事項の変更を反映する必要はなく、当該委託以前の内容を通知することで足りる。通知の方法は、電磁的な手段によることも差し支えない。
③一時的な不在に関する考え方について
  • 国・厚規則第9条第3項に規定する「日常生活を営む上で通常行われる行為」とは、生活必需品の購入等を想定したものであり、業務等により継続的に長時間不在とするものは該当しない。
  • 国・厚規則第9条第3項に規定する「日常生活を営む上で通常行われる行為に要する時間」とは、届出住宅が所在する地域の事情等を勘案する必要があるため、一概に定めることは適当ではないが、原則1時間とする。ただし、生活必需品を購入するための最寄り店舗の位置や交通手段の状況等により当該行為が長時間にわたることが想定される場合には、2時間程度までの範囲とする。
  • なお、住宅宿泊事業者は届出住宅を一時的に不在にする場合においても、宿泊者の安全の確保に努めることとする。
  • 国・厚規則第9条第3項に規定する「不在」とは、住宅宿泊事業者が届出住宅を不在にすることをいい、住宅宿泊事業者ではない他者が届出住宅に居たとしても、住宅宿泊事業者自身が不在としている場合は「不在」として取り扱われることとなる。
④ その他の留意事項について
  • 本条に基づく住宅宿泊管理業者への委託をしている間に必ず不在にしなくてはならないということはない。住宅宿泊事業者が届出住宅にいる間においても、法第 11条第2項の規定は適用される。本条に基づかない委託によって常時届出住宅内にいる住宅宿泊事業者(住宅宿泊管理業者に委託をせずに住宅宿泊管理業務を行う届出住宅の居室の数の合計が5以下の者に限る。)が、清掃等の一部の事実行為を住宅宿泊管理業者ではない専門業者に行わせることは可能である。この場合において、法第5条から第 10 条までの規定は住宅宿泊事業者に適用される。

⑻ 標識の掲示(法第 13 条関係)

①標識の掲示に関する考え方について
  • 標識は、届出住宅の門扉、玄関(建物の正面の入り口)等の、概ね地上 1.2 メートル以上 1.8 メートル以下(表札等を掲げる門扉の高さから玄関ドアの標準寸法 2 メールの高さ以内)で、公衆が認識しやすい位置に掲示することが望ましい。
  • 標識の掲示に当たっては、ラミネート加工等の風雨に耐性のあるもので作成又は加工を施すことが望ましい。
  • 共同住宅の場合にあっては、個別の住戸に加え、共用エントランス、集合ポストその他の公衆が認識しやすい箇所へ簡素な標識(※)を掲示することが望ましい。なお、分譲マンション(住宅がある建物が二以上の区分所有者が存する建物で人の居住の用に供する専有部分のあるものである場合)の場合は、標識の掲示場所等の取扱いについて、予め管理組合と相談することが望ましい。
  • 戸建て住宅の場合にあっても、届出住宅の門の扉(二世帯住宅等で玄関が複数ある場合や、住宅宿泊事業者が自己の生活の本拠として使用する住宅と届出住宅が同一の敷地内にある場合等)、玄関(門扉から玄関まで離れている場合等)等への掲示によるだけでは、公衆にとって見やすいものとならない場合には、簡素な標識(※)を掲示することが望ましい。(※簡素な標識とは、例えば、標識の一部分を、集合ポスト等の掲示が可能なスペースに合わせて掲示するといった方法が考えられる)
②標識の発行に関する考え方について
  • 届出番号、住宅宿泊事業者等の連絡先等の正確な記載を確保し、また、記載事項の把握を容易にする観点等から、都道府県等が標識を発行する場合には、省令の様式に基づき届出を受け付けた都道府県等がその長の名称を記載した上で、発行するものとする。
  • この際、都道府県等において、様式を変更しない限りにおいて、偽造防止の観点からロゴマークを空いているスペースに記載すること、特殊なシールを貼付すること等様式に上乗せしても差し支えない。

⑼ 都道府県知事等への定期報告(法第 14 条関係)

①定期報告の方法について
  • 定期報告は、民泊制度運営システムを利用して行うことを原則とする。
②届出事項の内容について
  • 国・厚規則第 12 条第1項第1号に規定する「届出住宅に人を宿泊させた日数」とは、法第2条第3項及び国・厚規則第3条の規定に基づき算定された日数のことをいう。
  • 国・厚規則第 12 条第1項第2号に規定する「宿泊者数」とは、実際に届出住宅に宿泊した宿泊者の総数をいう。
  • 国・厚規則第 12 条第1項第3号に規定する「延べ宿泊者数」とは、実際に届出住宅に宿泊した宿泊者について、1日宿泊するごとに1人と算定した数値の合計をいう。例えば、宿泊者1人が3日宿泊した場合は3人となる。
  • 国・厚規則第 12 条第1項第4号に規定する「国籍別の宿泊者数の内訳」とは、「宿泊者数」の国籍別の内訳をいう。

③住宅宿泊管理業者から住宅宿泊事業者への報告について

  • 法第 11 条第1項に基づき住宅宿泊管理業務を住宅宿泊管理業者に委託する場合には、宿泊者名簿の記載等を住宅宿泊管理業者が行うことから、当該報告に必要な宿泊者に関する情報を住宅宿泊管理業者が補完的に把握することが想定される。このため、住宅宿泊事業者が確実かつ正確な報告を行うため、必要に応じ、住宅宿泊事業者と住宅宿泊管理業者が締結する管理受託契約において定期的な情報提供について取り決めることが望ましい。

④その他の留意事項について

  • 報告が行われない際には、都道府県知事等は、住宅宿泊事業者に対し連絡を行い、その督促を行うことが必要となる。仮に、連絡が取れない場合等には、必要に応じて現場の確認等を行い、事業の実態がないことが確認された場合には、事業廃止の届出期限が 30 日間であることから、確認後 30 日を経過した時点で、当該事業については事業が廃止されたものとみなして差し支えない。

 

2-3.住宅宿泊事業の監督

⑴ 監督(法第 15 条~法第 17 条関係)

①旅館業法との関係に関する考え方について
  • 住宅宿泊事業者として届出をした者が、1年間に 180 日を超えて人を宿泊させ、旅館業法の許可も取得していない場合は、超過した宿泊分については旅館業法第3条第1項に違反することとなる。
  • また、法第2条第1項に規定する住宅の定義に該当しなくなった施設において、人を宿泊させた場合にも、旅館業法第3条第1項に違反することとなる。
②風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律との関係等に関する考え方について
  • 風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(昭和 23 年法律第 122 号。以下「風営法」という。)に関しては、都道府県公安委員会は、店舗型性風俗特殊営業(風営法第2条第6項第1号、第3号又は第4号の営業に限る。以下同じ。)の停止又は廃止の命令(以下「風営法による処分」という。)が行われた場合に、旅館業等を営んでいると称して、引き続き、店舗型性風俗特殊営業が営まれる事態を防止し、風営法による処分の実効性を担保すべく、当該施設を用いて営む旅館業等についても営業の停止を命ずることができることとされている。
  • 今般、法附則第5条において風営法第 30 条第3項を改正し、届出住宅において店舗型性風俗特殊営業を営む者が風営法違反等をした場合であって、都道府県公安委員会が店舗型性風俗特殊営業を営む者に対し風営法による処分をするときにおいても、当該届出住宅を用いて営む住宅宿泊事業について営業の停止を命ずることができることとした。
  • 届出住宅において、時間貸しなどによって実質的にいわゆるラブホテルの用途として住宅宿泊事業が行われる場合には都道府県警察による風営法に基づく対応のほか、本法に基づく本人確認等が適切に行われないおそれが高いので、業務改善命令、業務停止命令等によって厳格に取締りを行うこととなる。
③その他の留意事項について
  • 法第 15 条及び第 17 条に規定する「住宅宿泊事業の適正な運営を確保するため必要があると認めるとき」とは、本法に基づき住宅宿泊事業者に課された義務が適切に履行されない場合のほか、本法の規定に明確に違反するとはいえない場合であっても、本法の目的等を踏まえ、適正な運営がなされていない場合も該当する。
  • 事業開始後に届出の要件を満たさなくなった場合、住宅宿泊事業を事実上営むことができなくなるため、住宅宿泊事業の廃止の届出をする必要があるが、当該事業者が住宅宿泊事業を廃止しない場合は、業務改善命令により適正に住宅宿泊事業を営める状態に事業の方法を変更すること等を命ずることが必要となる。この業務改善命令に従わない場合は、業務停止等を命ずることが必要となる。
  • 住宅宿泊事業に関する取締り等を民間に委託することについて、本法において、住宅宿泊事業に係る事務の他者への委託に関する規定は設けていないため、民間の事業者への委託は認められず、都道府県等の職員が行う必要がある。ただし、業務効率化の観点から公権力の行使以外の事実行為を民間の事業者に委託することは差し支えない。

 

2-4.その他

⑴ 条例による住宅宿泊事業の実施の制限(法第 18 条関係)

<基本的な考え方>
本法は、全国的に一定のルールを作り、健全な民泊の普及を図るものであり、当該ルールの下で、住宅宿泊事業の実施を可能としている。本法の趣旨を踏まえると、住宅宿泊事業に対して、事業の実施そのものを制限するような過度な制限を課すべきではないが、生活環境の悪化を防止する観点から必要があるときは、本条に基づき、合理的と認められる限度において一定の条件の下で例外的に住宅宿泊事業の実施を制限することを認めている。

①政令に定める基準の考え方について

  • 住宅宿泊事業に起因する事象による生活環境の悪化を防止する必要性は個々の区域によって異なるものであることから、住宅宿泊事業の実施の制限は各区域の実情に応じてきめ細やかに行う必要がある。その実施を極端に制限するという運用を抑制するため、制限が合理的に必要と認められる限度であることに加え、制限を行う区域及び期間について、一定の留保条件を課している。
  • 住宅宿泊事業法施行令(平成29年政令第273号)第1条第2号に規定する「土地利用の状況その他の事情」については、文教施設が立地していること、道路や公共交通の整備が十分に行われていないこと等が勘案事項になりうる。
  • 住宅宿泊事業法施行令第1条第3号に規定する「宿泊に対する需要の状況その他の事情」については、季節的な需要の極端な集中等が、勘案事項になりうる。
  • 区域の設定において、例えば、都道府県等の内の「住居専用地域」全域を対象とするなど、かなり広範な区域を制限の対象とすることを検討する場合には、住居専用地域を含めて全国的に健全な民泊サービスの普及を図ることとした本法の目的を十分踏まえるとともに、各地域毎に住宅宿泊事業に伴う騒音等が当該地域の生活環境にもたらす影響等についてきめ細やかに検討を行うなど、合理的に必要と認められる限度において、特に必要である範囲で区域が設定されているかどうかについて特に十分な検証を行い、本法の目的や法第 18 条の規定に反することがないようにする必要がある。
  • 同様に、期間の設定において、月や曜日を特定して設定し、その結果、年間の大半が制限の対象となるような場合には、当該制限を行うことによって、当該区域の生活環境に悪影響がもたらされることが想定しがたい期間も含めて当該区域における営業が事実上できなくなるなど、合理的に必要と認められる限度を超えて過度な制限となっていないか等について特に十分な検証を行い、本法の目的や法第 18 条の規定に反することがないようにする必要がある。
②ゼロ日規制等に対する考え方について
  • 本法は住宅宿泊事業を適切な規制の下、振興するというものであり、本法に基づく条例によって年間全ての期間において住宅宿泊事業の実施を一律に制限し、年中制限することや、都道府県等の全域を一体として一律に制限すること等は、本法の目的を逸脱するものであり、適切ではない。
  • 本法では登録された住宅宿泊管理業者への委託義務等により、家主不在型であっても、家主居住型と同様に事業の適正な運営の確保が図られていることから、家主居住型と家主不在型を区分して住宅宿泊事業の制限を行うことは適切ではない。ただし、例えば、家主不在型の民泊客の急激な増大に起因して生活環境が悪化するような特別な場合等合理的に認められる限度において、類型ごとに制限することまでを否定するものではない。
③条例の検討にあたっての留意事項について
  • 法第 18 条に基づく条例の検討にあたっては、本条に関する国会での審議や、「生活環境の維持保全や地域の観光産業の育成・促進の必要性等それぞれの地域の実情や宿泊ニーズに応じた住宅宿泊事業の制度運用が可能となる」こと等の附帯決議等も踏まえ、地域の様々な声を聴取しながらその必要性を適切に判断する必要がある。
  • 国・厚規則第 14 条により、都道府県等が条例を定めようとする場合には、その区域内の市町村に意見を求めることとされているが、条例の検討段階から、都道府県等と市町村が十分に意思疎通を行い、当該市町村の意向を踏まえて検討が進められることが望ましい。また、当該市町村の意見を聴取する際には、きめ細かく地元の意見を把握できるよう、市町村議会等の意見も可能な限り広く聴取する必要がある。
④その他条例制定に係る事項について
  • 当該条例においては、少なくとも制限する区域及び期間については、具体的な区域及び期間を特定して明確に定めることが適当である。
  • 法第18条に基づき制定される条例の公布の前に、当該条例による住宅宿泊事業の制限地域において住宅宿泊事業を営む旨の届出をした者(準備行為期間に届出をした者を含む。)に対する制限の適用については、経過措置等の特段の定めがない限り、施行日から対象事業者への制限は適用されることとなるが、生活環境の悪化を防止する緊急性や、事業者の既得の権利等を比較衡量した上で、各都道府県等において経過措置の必要性等を検討する必要がある。なお、条例の制定にあたっては、公布の前に十分な周知を図る等届出しようとする者が事業の実施について適切に判断できるような情報提供等の配慮を行うことが望ましい。
  • 当該条例による制限に違反した場合について、本法の罰則は適用できないため、必要な罰則等は、条例において定める必要がある。
    【区域及び期間の設定のイメージ】
    以下に、条例制定に当たってのイメージを例示する。なお、これらの事例はあくまで例示であり、制限される区域の範囲、期間の妥当性、必要性等については、各都道府県等で個々具体的に検討の上、判断される必要がある。

    1. 静穏な環境の維持及び防犯の観点から学校・保育所等の近隣地域において、住宅宿泊事業を実施することにより、学校・保育所等の運営に支障をきたすほどに、現状では保たれているその生活環境が悪化するおそれのある場合
      【区域】当該施設周辺の一定の地域
      【期間】月曜日から金曜日まで(学校の長期休暇中は除く。)
    2. 静穏な環境を求める住民が多く滞在する別荘地において、住宅宿泊事業を実施することにより、現状では保たれているその生活環境が悪化するおそれのある場合
      【区域】別荘地内
      【期間】別荘地の繁忙期となる時期
    3. 狭隘な山間部等にあり、道路事情も良好でない集落において、住宅宿泊事業を実施することにより、道路等の混雑や渋滞を悪化させ、日常生活を営むことに支障が生じ、生活環境を損なうおそれのある場合
      【区域】当該集落地域
      【期間】紅葉時期等例年道路渋滞等が発生する時期
      ※ 駐車場が無い、あるいは、公共交通が著しく不足している等の事情のある場合には、都市部でも同様の考え方により地域・区間を定めることはあり得る。
      ※ 本例示はあくまで視点を提供しているにすぎず、これらの事例であれば必ず条例の制定が可能であるという趣旨ではなく、また、これらの事例に限って条例の制定が可能であるという趣旨でもない。

⑵ 保健所設置市等及びその長による住宅宿泊事業等関係行政事務の処理(法第 68 条関係)

  • 本条によらず、地方自治法(昭和 22 年法律第 67 号)第 252 条の 17 の2に基づく事務処理の特例により、都道府県知事の権限に属する事務の一部を、条例の定めるところにより、市町村が処理することとすることは可能である。

 

3-1.住宅宿泊管理業の登録の申請等

⑴ 住宅宿泊管理業の登録の申請(法第 23 条1項関係)

① 登録の申請の方法について
  • 登録の申請は、民泊制度運営システムを利用して行うことを原則とする。
② 登録の申請等の様式の記載についての留意事項について
  1. 住宅宿泊管理業者登録申請書(国規則第1号様式)
    •  申請者が法人である場合は、登録申請者の「商号又は名称」には、当該事項を記入し、「氏名」には、当該法人の代表者の氏名を記入した上で、押印又は署名をすることとする。申請者が個人である場合は、「商号又は名称」がある場合は、当該事項を記入し、「氏名」には、申請者の氏名を記入した上で、押印又は署名をすることとする。
    • 申請者又は法定代理人が法人である場合は、「商号、名称又は氏名及び住所」、「法定代理人に関する事項」、「法定代理人の代表者に関する事項(法人である場合)」、「法定代理人の役員に関する事項(法人である場合)」、「役員に関する事項(法人である場合)」について、登記事項証明書に記載された情報を記入することとする。
    • 申請者(個人の場合)、代表者、法定代理人(個人の場合)、法定代理人の代表者、法定代理人の役員並びに役員の氏名及び住所については、住民票に記載された氏名及び住所を記入することとする。
    • 「法定代理人の役員に関する事項(法人である場合)」については、法定代理人の役員全員について記載することとする。
    • 「役員に関する事項(法人である場合)」については、法人の役員全員について記載することとする。
  2. 誓約書(国規則第4号様式)
    • 「商号又は名称」には、当該事項を記入し、「代表者の氏名」には、法人の代表者の氏名を記入した上で、押印又は署名をすることとする。
  3. 誓約書(国規則第6号様式)
    • 「氏名」には、申請者の氏名を記入した上で、押印又は署名をすることとする。申請者が未成年者である場合において、法定代理人が法人である場合は、「商号又は名称」には、当該事項を記入し、「氏名」には、法人の代表者の氏名を記入した上で、押印又は署名をすることとする。
  4. (d) 登録事項変更届出書(国規則第7号様式)
    •  (a) 住宅宿泊管理業者登録申請書(国規則第 1 号様式)と同様。
  5. 廃業等届出書(国規則第8号様式)
    • 「氏名」については、届出者の氏名を記入した上で、押印又は署名をすることとする。
    • 「商号、名称又は氏名」については、住宅宿泊管理業者登録申請書(国規則第1号様式)に記入したとおり記入することとする。
  6. 標識(国規則第 10 号様式)
    • 「商号、名称又は氏名」及び「主たる営業所又は事務所の所在地」については、住宅宿泊管理業者登録申請書(国規則第1号様式)に記入したとおり記入することとする。
③申請に対する処分に係る標準処理期間について
  • 法第 23 条第 1 項に基づく申請に対する処分に係る標準処理期間については、原則として、地方整備局長等に当該申請が到達した日の翌日から起算して当該申請に対する処分の日までの期間を 90 日とする。
  • なお、適正な申請を前提に定めるものであるから、形式上の要件に適合しない申請の補正に要する期間はこれに含まれない。また、適正な申請に対する処理についても、審査のため、相手方に必要な資料の提供等を求める場合にあっては、相手方がその求めに応ずるまでの期間はこれに含まれないこととする。

⑵ 営業所又は事務所について(法第 23 条第1項第4号関係)

①営業所又は事務所の範囲について
  • 本号に規定する「営業所又は事務所」とは、商業登記簿等に登載されたもので、継続的に住宅宿泊管理業の営業の拠点となる施設としての実体を有するものが該当し、住宅宿泊管理業を営まないものは該当しないものとする。なお、登記していない個人にあっては、当該住宅宿泊管理業者の営業の本拠が営業所又は事務所に該当するものとする。
②実態のない営業所又は事務所について
  • 営業所又は事務所の実態がない場合は、住宅宿泊事業者等と連絡対応を行うことができず、住宅宿泊管理業を的確に遂行するための必要な体制が整備されているものとは認められない。

⑶ 住宅宿泊管理業の登録申請の添付書類(法第 23 条第2項関係)

①各添付書類について
  • 添付書類において必要な官公署が証明する書類は、申請日前3月以内に発行されたものであるものとし、官公署から発行された書類を提出することとする(写し等は認められない。)。
  • 国規則第6条第1項第1号イに規定する「定款又は寄附行為」は、商号、事業目的、役員数、任期及び主たる営業所又は事務所の所在地が登記事項証明書の内容と一致しているものであって、現在効力を有するものとする。
  • 国規則第6条第1項第1号ロ及び第2号ホに規定する「登記事項証明書」は、履歴事項全部証明書とする。
  • 国規則第6条第1項第1号ニに規定する「役員が、成年被後見人及び被保佐人に該当しない旨の後見等登記事項証明書」は、外国籍の役員においては、第6条第1項第1号ホの書類と重複するため、ニの書類については提出する必要はない。
  • 国規則第6条第1項第1号ホに規定する「役員が、民法の一部を改正する法律(平成十一年法律第百四十九号)附則第三条第一項及び第二項の規定により成年被後見人及び被保佐人とみなされる者並びに破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者に該当しない旨の市町村の長の証明書」は、外国籍の役員においては、日本国政府の承認した外国政府又は権限のある国際機関の発行した書類その他これに準じるもので、成年被後見人及び被保佐人並びに破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者と同様に取り扱われている者に該当しない旨を証明する書類とする。当該書類が存在しない場合は、「これに代わる書面」として、成年被後見人及び被保佐人並びに破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者に相当するものに該当しない者であることを公証人又は公的機関等が証明した書類を提出することとする。
  • 国規則第6条第 1 項第 1 号チに規定する「最近の事業年度における貸借対照表及び損益計算書」は
    1. 最も新しい確定した決算書を添付すること。
    2. 新規設立の法人で、最初の決算期を迎えていない場合は、開業貸借対照表(会社の設立時や会社の開業時に作成される貸借対照表のことをいう。)を添付するのみで足り、損益計算書及び国規則第6条第1項第1号ハに規定する「法人税の直前一年の各年度における納付すべき額及び納付済額を証する書面」の添付は省略することができる。
  •  国規則第6条第 1 項第 1 号リ(同項第2号チに規定するものを含む。)に規定する「住宅宿泊管理業を的確に遂行するための必要な体制が整備されていることを証する書類」は、下記のとおりとする。
    1. 「管理受託契約の締結に係る業務の執行が法令に適合することを確保するための必要な体制」(国規則第9条第1号関係)を証する書類は、個人の場合には住宅の取引又は管理に関する2年以上の実務経験が記載された職務経歴書、宅地建物取引業法(昭和 27 年法律第 176 号)に規定する宅地建物取引士証の写し、マンションの管理の適正化の推進に関する法律(平成 12 年法律第 149 号)に規定する管理業務主任者証の写し又は一般社団法人賃貸不動産経営管理士協議会の賃貸不動産経営管理士資格制度運営規程に基づく賃貸不動産経営管理士証の写し、法人の場合には住宅の取引又は管理に関する2年以上の事業経歴が記載された事業経歴書、宅地建物取引業法に規定する宅地建物取引業の免許証の写し、マンションの管理の適正化の推進に関する法律に規定するマンション管理業の登録の通知書の写し、賃貸住宅管理業者登録規程(平成 23 年国土交通省告示第 998 号)に規定する賃貸住宅管理業の登録の通知書の写し又は要件を満たす従業者を有する場合における当該従業者についての上記の書類とする。
    2. 「住宅宿泊管理業務を適切に実施するための必要な体制」(国規則第9条第2号関係)を証する書類は、人員体制図、ICT 等を用いて遠隔で業務を行うことを予定している場合には使用する機器の詳細を記載した書面とする。また、再委託による人員の確保を予定している場合には、再委託先に求める人員体制の要件を記載した書面も併せて提出することとする。
②登録申請の添付書類の一部省略について(国規則第6条第3項関係)
  • 宅地建物取引業法第2条第3号に規定する宅地建物取引業者及びマンションの管理の適正化の推進に関する法律第2条第8号に規定するマンション管理業者が登録申請する場合で法人の場合にあっては、国規則第6条第1項第 1 号イからチまでに掲げる書類、個人の場合にあっては、国規則第6条第1項第2号イからヘまでに掲げる書類をそれぞれ省略することができる。
  • 賃貸住宅管理業者登録規程第2条第4項に規定する賃貸住宅管理業者が登録申請する場合で法人の場合にあっては、国規則第6条第1項第 1 号イからホまで及びチに掲げる書類、個人の場合にあっては、国規則第6条第1項第2号イからハまで、ホ及びヘに掲げる書類をそれぞれ省略することができる。

⑷ 登録番号の取り扱い(法第 24 条第1項関係)

  • 登録番号は、地方整備局単位ではなく全国を通して、登録をした順に付与することとする。
  • 登録番号の( )書きには、登録の更新の回数に1を加えた数を記入するものとする。
  • 登録が効力を失った場合の登録番号は欠番とし、補充は行わないものとする。
⑸ 登録における申請者及び都道府県知事等への通知(法第 24 条第2項関係)
  • 登録における申請者への通知について、民泊制度運営システムを利用する申請者に対しては、当該システムに登録されたメールアドレスに登録番号等の通知を行うものとする。なお、当該システムを利用しない申請者に対しては、別途定める様式を用いて郵送等の方法により通知を行うものとするが、申請時において、申請者自身で用意した封筒に住所・宛名を明記し、所要の切手を貼付したものを登録申請書類等と一緒に提出すること。また、都道府県知事等への通知については、当該システムを介して行うものとする。

⑹ 財産的基礎要件(法第 25 条第1項第 10 号関係)

  • 国規則第8条第2号に規定する「支払不能に陥っていないこと」とは、債務者が支払能力の欠乏のため弁済期にある全ての債務について継続的に弁済することができない客観的状態のことをいう。なお、支払能力の欠乏とは、財産、信用、あるいは労務による収入のいずれをとっても債務を支払う能力がないことを意味する。

⑺ 「住宅宿泊管理業を的確に遂行するための必要な体制が整備されていない者」(法第25 条第1項第 11 号関係)

① 「管理受託契約の締結に係る業務の執行が法令に適合することを確保するための必要な体制が整備されていると認められない者」について(国規則第9条第1号関係)
  • 本要件における必要な体制とは、住宅の管理に関する責任の所在及び費用の負担等について契約上明らかにし、適切に契約締結できる人的構成が確保されていることをいう。住宅の取引又は管理に関する契約に係る依頼者との調整、契約に関する事項の説明、当該事項を記載した書面の作成及び交付といった、契約実務を伴う業務に2年以上従事した者であること又はそれらの者と同等の能力を有すると認められることが必要である。申請者が個人である場合には、宅地建物取引業法に規定する宅地建物取引士の登録を受けていること、マンションの管理の適正化の推進に関する法律に規定する管理業務主任者の登録を受けていること、一般社団法人賃貸不動産経営管理士協議会の賃貸不動産経営管理士資格制度運営規程第 31 条に基づく登録を受けていることのいずれかが満たされている場合にも、同等の能力を有するものとみなす。また、申請者が法人である場合には、上記の要件を満たす者を従業者として有すること、当該法人が宅地建物取引業法に規定する宅地建物取引業者の免許を受けていること、マンションの管理の適正化の推進に関する法律に規定するマンション管理業者の登録を受けていること、賃貸住宅管理業者登録規程に規定する賃貸住宅管理業者の登録を受けていることのいずれかが満たされている場合にも、同等の能力を有するものとみなす。
② 「住宅宿泊管理業務を適切に実施するための必要な体制が整備されていると認められない者」について(国規則第9条第2号関係)
  • 法第7条の措置、法第8条の規定による宿泊者名簿の正確な記載を確保するための措置、法第9条の説明、法第 10 条の規定による苦情及び問合せへの応答について、ICT 等を用いて遠隔で業務を行うことを予定している場合には、宿泊者との連絡の必要が生じた場合にすみやかに、かつ、確実に連絡がとれる機能を備えた機器の設置等を行う必要があり、登録の申請の際に、それぞれ具体的な方法を明らかにする必要がある。再委託先の事業者がこれらの方法を用いる場合には、再委託が予定される者の情報を含めて登録の申請を行うこととする。また、これらの場合において、住宅宿泊事業者との間で住宅宿泊管理業務の委託を受けている間、常時、宿泊者と連絡を取ることが可能な人員体制を備える必要があり、住宅宿泊管理業者(自社の従業者を含む。)又は再委託先の従業者の交代制によって、従業者が苦情対応で現地に赴いている間も、別の苦情に応答可能であるような体制を常時確保しなければならない。
  • 旅館業法の許可を受けた施設の営業者であって、玄関帳場を設けている等の事情がある者が住宅宿泊管理業者の登録の申請を受けようとする場合には、常時、宿泊者と連絡を取ることが可能な体制を有しているものとみなして差し支えない。ただし、ICT 等を用いて上記の業務を行う場合には、同様に、具体的な方法を明らかにする必要がある。

⑻ 変更の届出等(法第 26 条関係)

①変更の届出方法について
  • 届出は、民泊制度運営システムを利用して行うことを原則とする。
②変更の届出の処理について
  • 変更事項が、地方整備局長等の管轄区域を超える主たる営業所又は事務所の変更である場合には、次により取り扱うものとする。
    1. 変更の届出を受けた変更後の主たる営業所又は事務所の所在地を管轄する地方整備局長等は、住宅宿泊管理業者登録簿に届出者に係る登載事項を追加した旨を変更前の主たる営業所又は事務所の所在地を管轄する地方整備局長等に通知するものとする。
    2. 当該通知を受けた地方整備局長等は、住宅宿泊管理業者登録簿から当該届出者に係る登載事項を削除するとともに、必要な書類を変更後の主たる営業所又は事務所の所在地を管轄する地方整備局長等に送付するものとする。

⑼ 登録事項変更届出書への添付書類(法第 26 条第4項関係)

① 法人の役員における変更事項について(国規則第 10 条第2項)

  • 変更に係る事項が法人の役員の氏名であるときには、新しく役員に就任する場合も含むものとする。

② 変更に係る事項が法人の場合に必要な添付書類について

  • 商号、名称及び住所の変更の場合には、国規則第6条第1項第1号ロの書類を添付する必要がある。
  • 法人の役員の就任(変更)の場合には、国規則第6条第1項第1号ロ、ニからヘまでに掲げる書類及び当該役員が法第 25 条第1項第8号に該当しないことを誓約する書面を添付する必要がある。退任(変更)の場合には、国規則第6条第1項第1号ロに掲げる書類の添付のみで足りる。
  • 法人の役員の氏名が変更される場合(結婚などで姓名が変更する場合)において、変更後の氏名が商業登記簿に記載されているときは、国規則第6条第1項第1号ロ、ニからヘまでに掲げる書類及び当該役員が法第 25 条第1項第8号に該当しないことを誓約する書面を添付する必要がある。ただし、変更後の氏名で商業登記簿に記載されていないときは、変更届出そのものを行う必要がない。
  • 現在の取締役が監査役に就任(変更)するなど社内で他の役職に就任する場合は、国規則第6条第1項第1号ニ及びホに掲げる書類の添付を省略することができる。
  • 主たる営業所又は事務所における所在地の変更及び従たる営業所又は事務所における新設、廃止及び所在地の変更の場合においては、国規則第6条第1項第1号ロに掲げる書類を添付する必要がある。ただし、従たる営業所又は事務所における新設、廃止及び所在地の変更の場合で、営業所又は事務所が商業登記簿に記載されていないときは添付する必要がない。
③ 変更に係る事項が個人の場合に必要な添付書類について
  • 個人の氏名が変更される場合(結婚などで姓名が変更する場合)には、戸籍謄(抄)本を添付することとする。
  • 法定代理人が法人である場合には国規則第6条第1項第2号ホ及びト、法定代理人が個人である場合には国規則第6条第1項第2号ロからニまで及びトに掲げる書類を添付することとする。
  • 法定代理人(法人)の役員の就任(変更)の場合には、国規則第6条第1項第2号ロからホまでに掲げる書類及び当該役員が法第 25 条第1項第8号に該当しないことを誓約する書面を添付する必要がある。退任(変更)の場合には、国規則第6条第1項第2号ホに掲げる書類の添付のみで足りる。
  • 法定代理人(法人)の役員の氏名が変更される場合(結婚などで姓名が変更する場合)において、変更後の氏名で商業登記簿に記載されているときは、国規則第6条第1項第2号ロからホまでに掲げる書類及び当該役員が法第 25 条第1項第8号に該当しないことを誓約する書面を添付する必要がある。ただし、変更後の氏名で商業登記簿に記載されていないときは、変更届出そのものを行う必要がない。
④ 相続人等による変更における取り扱いについて
  • 個人で地方整備局長等の登録を受けた者の相続人等が引き続き住宅宿泊管理業を営むためには、変更届出による変更は認められず、新たに登録の申請を行う必要がある。

⑽ 廃業等の届出(法第 28 条関係)

  • 一時的な休業の場合は、廃業届を提出する必要は無い。
  • 1年以上業務を行っていない場合には、法第 42 条第4項の規定により、登録取消しの対象となる。

 

3-2.住宅宿泊管理業の業務

⑴ 公正誠実義務(法第 29 条関係)

  • 住宅宿泊管理業を営む者は、住宅宿泊管理業の専門家として、専門的知識をもって適切な住宅宿泊管理業務を行い、住宅宿泊事業者が安心して住宅宿泊管理業務を委託することができる環境を整備することが必要である。このため、住宅宿泊管理業者は、常に公正な立場を保持して、業務に誠実に従事することで、紛争等を防止するとともに、住宅宿泊管理業の円滑な業務の遂行を図る必要があるものとする。

⑵ 誇大広告等の禁止(法第 31 条関係)

① 「誇大広告等」について
  • 「誇大広告等」とは、本条において規定されるところであるが、「虚偽広告」についても本条の適用があるものとする。
  • また、広告の媒体は、新聞の折込チラシ、配布用のチラシ、新聞、テレビ、ラジオ又はインターネットのホームページ等種類を問わないこととする。
② 「誇大広告をしてはならない事項」について
  • 国規則第 12 条第1号に規定する「住宅宿泊管理業者の責任に関する事項」についての誇大広告等としては、例えば、実際の管理受託契約上は、住宅宿泊管理業者が宿泊者によって生じた損害について一切責任を負わないこととなっているにもかかわらず、家主に損害の負担が全くないかのように誤認させるようなものが想定される。
  • 国規則第 12 条第2号に規定する「報酬の額に関する事項」についての誇大広告等としては、例えば、実際の管理受託契約上は、宿泊数に比例する料金体系が設定されるようなサービス内容であるにもかかわらず、委託報酬が月額制で上限の定まった定額であるかのように誤認させるようなものが想定される。
  • 国規則第 12 条第3号に規定する「管理受託契約の解除に関する事項」についての誇大広告等としては、例えば、実際の管理受託契約上は、契約期間途中の解約が制限されるにもかかわらず、委託者の求めるときにいつでも解約できるように誤認させるようなものが想定される。
③ 「実際のものよりも著しく優良であり、若しくは有利であると人を誤認させるような表示」について
  • 「実際のものよりも著しく優良であり、若しくは有利であると人を誤認させるような表示」と認められるものとは、住宅宿泊管理業についての専門的な知識に関する情報を有していない一般の家主を誤認させる程度のものをいうこととする。

⑶ 「委託者の判断に影響を及ぼすこととなる重要なもの」(法第 32 条第1号関係)

  • 委託報酬に関する事項や責任及び免責に関する事項等などの住宅宿泊事業者の不利益に直結する事項が該当する。

⑷ 委託者の保護に欠ける禁止行為(法第 32 条第2号関係)

① 「委託者に迷惑を覚えさせるような時間」について(国規則第 13 条第 1 号関係)
  • ・「迷惑を覚えさせるような時間」については、相手方となる家主の職業や生活習慣等に応じ、個別に判断されるものであるが、一般的には、相手方に承諾を得ている場合を除き、特段の理由が無く、午後9時から午前8時までの時間帯に電話勧誘又は訪問勧誘を行うことは、「迷惑を覚えさせるような時間」の勧誘に該当する。
② 「住宅宿泊管理業務の適切な実施を確保できないことが明らかであるにもかかわらず、当該住宅宿泊管理業務に係る管理受託契約を締結する行為」について(国規則第 13 条第3号関係)
  • 「住宅宿泊管理業務の対象となる届出住宅の所在地その他の事情」とは、例えば、住宅宿泊管理業者の営業所又は事務所の所在地、これらの営業所又は事務所における人員体制、住宅宿泊管理業務の再委託を行う場合の再委託先の事業者の業務体制、届出住宅周辺の交通事情等が該当する。
  • 住宅宿泊管理業者が管理受託契約の締結の勧誘をするにあたっては、住宅宿泊管理業務の適切な実施が確保できることを明らかにするため、届出住宅へすみやかに駆けつけることが可能な体制を有していることを委託者に示しながら行うことが望ましい。

⑸ 管理受託契約締結前の説明事項(法第 33 条第1項関係)

① 「住宅宿泊管理業務の対象となる届出住宅」について(国規則第 14 条第2号関係)
  • 届出住宅の所在地及び物件の名称、部屋番号、委託の対象となる部分及び維持保全の対象となる附属設備について説明する必要がある。
② 「住宅宿泊管理業務の内容及び実施方法」について(国規則第 14 条第3号関係)
  • 届出住宅の維持保全及び法第5条から第 10 条までの規定による業務の内容について、届出住宅の状況等に応じて回数や頻度を明示して可能な限り具体的に説明されることが必要である。また、法第7条から第9条までの規定による業務については、説明等の方法について対面による等、具体的方法を明示する必要がある。これらのほか、緊急時の連絡対応等の方法についても明示されることが望ましい。委託者である住宅宿泊事業者が届出住宅の管理に関する十分な知識や経験を有している場合であっても、当事者間の責任関係を明確にするため、当該事項について説明せずに契約することは認められない。
③ 「住宅宿泊事業者が通常必要とするもの」について(国規則第 14 条第5号関係)
  • 住宅宿泊管理業者が委託業務を実施するのに伴い必要となる水道光熱費や、委託業務の実施のために要した届出住宅に設置・配置する備品その他届出住宅を住宅宿泊事業の用に供するために必要な物品等の購入に要した費用が考えられる。
④ 「住宅宿泊管理業務の一部の再委託に関する事項」について(国規則第 14 条第6号関係)
  • 住宅宿泊管理業者は、住宅宿泊事業者の承諾を得た上で、住宅宿泊管理業務の一部を第三者に再委託することができることを事前に説明する必要がある。また、再委託先は、住宅宿泊管理業者の業務実施体制に大きく影響するものであることから、再委託予定者を事前に明らかにする必要があり、再委託先が変更する度ごとに書面又は電磁的方法により委託者に知らせる必要がある。再委託先が一方的に変更される可能性がある場合には、その旨をあわせて事前に説明する必要がある。
⑤ 「責任及び免責に関する事項」について(国規則第 14 条第7号関係)
  • 責任及び免責については、責任の所在の明確化を図る観点から、住宅宿泊事業者と住宅宿泊管理業者の責任の所在について事前に説明しておく必要がある。損害賠償請求に至った場合にはトラブルに発展することが予見されることから、住宅宿泊事業者と住宅宿泊管理業者が事前に協議を行った上で賠償責任保険に加入する等の措置をとることが望ましい。
  • また、再委託事業者が住宅宿泊管理業者から委託された住宅宿泊管理業務を行う上での過失等によって生じた住宅宿泊事業者又は届出住宅の宿泊者の損害については、住宅宿泊管理業者が責任を負うことが一般的であると考えられるが、最終的には住宅宿泊事業者と住宅宿泊管理業者が締結する管理受託契約を踏まえて取り決めることが望ましい。
⑥ 「契約期間に関する事項」について(国規則第 14 条第8号関係)
  • 契約の始期、終期及び期間を説明する必要がある。
⑦ 「契約の更新及び解除に関する事項」について(国規則第 14 条第9号関係)
  • 住宅宿泊事業者と住宅宿泊管理業者間における契約の更新の方法について事前に説明する必要がある。
  • 住宅宿泊事業者又は住宅宿泊管理業者が、契約に定める義務に関してその本旨に従った履行をしない場合には、その相手方は、相当の期間を定めて履行を催告し、その期間内に履行がないときは、契約を解除することができる旨を事前に説明する必要がある。

⑹ 「住宅宿泊管理業務の対象となる届出住宅」(法第 34 条第1項第1号関係)

  • 届出住宅の所在地及び物件の名称、部屋番号、委託の対象となる部分及び維持保全の対象となる附属設備である。

⑺ 「住宅宿泊管理業務の実施方法」(法第 34 条第1項第2号関係)

  • 届出住宅の維持保全及び法第5条から第 10 条までの規定による業務の内容について、届出住宅の状況等に応じて回数や頻度を明示して可能な限り具体的に説明されることが必要である。また、法第7条から第9条までの規定による業務については、説明等の方法について対面による等具体的方法を明示する必要がある。これらのほか、緊急時の連絡対応等の方法についても明示されることが望ましい。委託者である住宅宿泊事業者が届出住宅の管理に関する十分な知識や経験を有している場合であっても、当事者間の責任関係を明確にするため、当該事項について明確に記載する必要がある。

⑻ 「契約期間に関する事項」(法第 34 条第1項第3号関係)

  • 契約の始期、終期及び期間が明示されている必要がある。

⑼ 「報酬に関する事項」(法第 34 条第1項第4号関係)

  • 報酬の支払い時期及び支払い方法についても明示されている必要がある。また、報酬とは別に要する費用として、住宅宿泊管理業者が委託業務を実施するのに伴い必要となる水道光熱費や、委託業務の実施のために要した届出住宅に設置・配置する備品その他届出住宅を住宅宿泊事業の用に供するために必要な物品等の購入に要した費用についても想定されるため、それらの費用の負担方法、支払い時期及び支払い方法についても明示することが望ましい。

⑽ 「契約の更新又は解除に関する定め」(法第 34 条第1項第5号関係)

  • 住宅宿泊事業者と住宅宿泊管理業者間における契約の更新の方法について明示する必要がある。
  • 住宅宿泊事業者又は住宅宿泊管理業者が、契約に定める義務に関してその本旨に従った履行をしない場合には、その相手方は、相当の期間を定めて履行を催告し、その期間内に履行がないときは、契約を解除することができる旨を明示することが望ましい。

⑾ 「その他国土交通省令で定める事項」(法第 34 条第1項第6号関係)

① 「住宅宿泊管理業務の内容」について(国規則第 17 条第2号関係)
  • 本条に基づく書面は、法定の業務の履行状況に関する重要な書類となることから、具体性をもって業務内容が記載される必要がある。
② 「一部の再委託に関する定め」について(国規則第 17 条第3号関係)
  • 住宅宿泊管理業者は、住宅宿泊事業者の承諾を得た上で、住宅宿泊管理業務の一部を第三者に再委託することができることを明示する必要がある。再委託先が一方的に変更される可能性がある場合には、その旨を契約上、明示する必要がある。また、再委託先は、住宅宿泊管理業者の業務実施体制に大きく影響するものであることから、再委託先を事前に明らかにする必要があり、再委託先が変更する度ごとに書面又は電磁的方法により委託者に通知する必要がある。なお、当該再委託先の情報は、法第3条第2項第6号の届出事項である。
  • 再委託事業者が住宅宿泊管理業者から委託された住宅宿泊管理業務を行う上での過失等によって生じた住宅宿泊事業者又は届出住宅の宿泊者の損害については、住宅宿泊管理業者が責任を負うことが一般的であると考えられるが、最終的には住宅宿泊事業者と住宅宿泊管理業者が締結する管理受託契約を踏まえて取り決めることが望ましい。
③ 「責任及び免責に関する定め」について(国規則第 17 条第4号関係)
  • 責任及び免責については、責任の所在の明確化を図る観点から、住宅宿泊事業者と住宅宿泊管理業者の責任の所在について明示しておく必要がある。損害賠償請求に至った場合にはトラブルに発展することが予見されることから、住宅宿泊事業者と住宅宿泊管理業者が事前に協議を行った上で賠償責任保険に加入する等の措置をとることが望ましい。

⑿ 住宅宿泊管理業務の再委託の禁止(法第 35 条関係)

① 本条の趣旨について
  • 本条は、住宅宿泊事業者から委託を受けた住宅宿泊管理業務の全てを再委託することを禁ずるものであり、管理受託契約に住宅宿泊管理業務の一部の再委託に関する定めがあるときは、再委託を行うことができる。
② 再委託における責任について
  • 再委託先は住宅宿泊管理業者である必要はないが、住宅宿泊事業者と管理受託契約を交わした住宅宿泊管理業者が再委託先の住宅宿泊管理業務の実施について責任を負うこととなる。このため、法第 25 条各号(第 11 号を除く。)の登録拒否要件に該当しない事業者に再委託することが望ましく、また、再委託期間中は、住宅宿泊管理業者が責任をもって再委託先の指導監督を行うことが必要である。なお、契約によらずに住宅宿泊管理業務を自らの名義で他者に行わせる場合には、名義貸しに該当する場合があるため、再委託は契約を締結して行うことが必要である。
③ 再委託の対象範囲について
  • 再委託は住宅宿泊管理業務の一部については認められるものの、全てについて他者に再委託することや、住宅宿泊管理業務を複数の者に分割して再委託して自らは住宅宿泊管理業務を一切行わないことは本条に違反する。

⒀ 住宅宿泊管理業務の実施(法第 36 条関係)

  • 住宅宿泊管理業者は、委託を受けた住宅宿泊管理業務について、2-2.⑴~⑺に準じて対応する必要がある。
① 住宅宿泊事業の適切な実施のための届出住宅の維持保全について
  • 委託義務の対象となる住宅宿泊管理業務の範囲は、法第2条第5項に規定するとおりであるが、届出住宅の維持保全に係る業務については、1-1.⑶住宅宿泊管理業務の定義法第2条第5項関係の解釈を踏まえた上で、管理受託契約において対象範囲を明確に定める必要がある。届出住宅の維持保全が適切に行われない場合には、業務改善命令等監督処分の対象となり得る。
② 宿泊者の衛生確保について
  • 各居室の床面積に応じた宿泊者数の制限を確実に履行するためには、住宅宿泊事業者が制限を超える宿泊者との契約を締結した場合の宿泊拒否の権限等について、予め住宅宿泊管理業者と委託者との間で取り決めておくことが望ましい。
③ 宿泊者の安全の確保について
  • 法第6条に規定する措置は、委託を受けた住宅宿泊管理業者の責任において行うこととなるため、必要な器具の設置及び維持保全に要する費用の負担については、予め住宅宿泊管理業者と委託者との間で取り決めて置くことが望ましい。委託者の用意した器具等を住宅宿泊管理業者が利用する場合には、動作等について予め住宅宿泊管理業者が確認する必要がある。
④ 宿泊者名簿の作成・備付けについて
  1. 宿泊者の本人確認方法について
    • 住宅宿泊管理業者が住宅宿泊管理業務の委託を受けて行う場合には、正確な記載を確保するための措置の実施について、住宅宿泊管理業者の責任の下に行う必要がある。
    • 本人確認の方法は、委託者との間で、管理受託契約により明確に取り決めておく必要がある。
  2. 宿泊者名簿の提出先
    • 住宅宿泊管理業者に対して宿泊者名簿の提出を求めることができるのは、国土交通大臣及び住宅宿泊管理業務の対象となる届出住宅の所在地を管轄する都道府県知事等である。
⑤ 周辺地域の生活環境への悪影響の防止に必要な事項の説明について
  • 当該説明事項は、法第9条の解釈を十分踏まえるとともに、届出住宅固有の配慮事項や注意事項について、住宅宿泊管理業者は委託者に予め内容を確認しておくことが必要である。
⑥ 苦情等への対応について
  • 苦情及び問合せが、緊急の対応を要する場合には、関係機関への通報の他、委託者に対しても報告することが適切である。
  • 苦情への対応については、必要に応じてすみやかに現地へ赴くこととし、苦情があってから現地に赴くまでの時間は、30 分以内を目安とする。ただし、交通手段の状況等により現地に赴くまでに時間を要することが想定される場合は、60 分以内を目安とする。

⒁ 従業者証明書の携帯(法第 37 条第1項関係)

  • 従業者であることを表示する方法は証明書による方法に統一することとする。この従業者証明書を携帯させるべき者の範囲は、住宅宿泊管理業者の責任の下に当該住宅宿泊管理業者が委託を受けた住宅宿泊管理業務に従事する者とし、再委託契約に基づき住宅宿泊管理業務の一部の再委託を受ける者を含む。このため、住宅宿泊管理業者と直接の雇用関係にある者であっても、内部管理事務に限って従事する者は、従業者証明書の携帯の義務はない。また、直接に届出住宅に立ち入り又は宿泊者や委託者と業務上接する者が対象であり、例えば、リネンの洗濯のみを行う者や車の運転手等は含まない。ただし、当該者についても従業者証明書を携帯することが望ましい。単に一時的に業務に従事するものに携帯させる証明書の有効期間については、他の者と異なり、業務に従事する期間に限って発行することとする。

⒂ 帳簿の記載事項(法第 38 条関係)

① 「契約の対象となる届出住宅」について(国規則第 19 条第1項第3号関係)
  • 届出住宅の所在地及び物件の名称、部屋番号、委託の対象となる部分及び維持保全の対象となる附属設備である。
② 「受託した住宅宿泊管理業務の内容」について(国規則第 19 条第1項第4号関係)
  • 本号で規定する「住宅宿泊管理業」については、法第2条第5項に基づく住宅宿泊管理業務に限らず、住宅宿泊事業者と住宅宿泊管理業者が締結する管理受託契約において規定する委託業務の内容を指す。
③ 「報酬の額」について(国規則第 19 条第1項第5号関係)
  • 住宅宿泊管理業務に対する報酬だけでなく、住宅宿泊管理業務に要する費用等(住宅宿泊管理業者が当該業務を実施するのに伴い必要となる水道光熱費、当該業務の実施のために要した届出住宅に設置・配置する備品その他届出住宅を住宅宿泊事業の用に供するために必要な物品等の購入に要した費用)についても住宅宿泊管理業者が費用を支払い、その費用を住宅宿泊事業者から支払いを受ける場合は、その費用も含むものとする。
④ 「管理受託契約における特約その他参考となる事項」について(国規則第 19 条第1項第6号関係)
  • 住宅宿泊事業者と住宅宿泊管理業者が締結する管理受託契約において、国土交通省が定める標準管理受託契約書に定めのない事項など、参考となる事項については、住宅宿泊管理業者の判断により記載する。
⑤ 「電子計算機その他の機器」について(国規則第 19 条第2項関係)
  • 「電子計算機その他の機器」には、タブレット端末やスマートフォン等を含む。

⒃ 住宅宿泊事業者への定期報告(法第 40 条関係)

① 「住宅宿泊管理業務の実施状況」について(国規則第 21 条第1項第2号関係)
  • 本号で規定する「住宅宿泊管理業務」については、法第2条第5項に基づく住宅宿泊管理業務に限らず、住宅宿泊事業者と住宅宿泊管理業者が締結する管理受託契約における委託業務の全てについて報告する必要がある。苦情への対応状況は、住宅宿泊管理業務の実施状況に含まれる。
② 「住宅宿泊管理業務の対象となる届出住宅の維持保全の状況」について(国規則第 21 条第1項第3号関係)
  • 住宅宿泊事業において届出住宅に設ける必要があるとされている台所、浴室、便所、洗面設備の状態について報告を行うとともに、水道や電気などのライフラインの状態についても報告を行う必要がある。また、ドアやサッシなどの届出住宅の設備の状態についても報告を行うことが望ましい。
③ 「住宅宿泊管理業務の対象となる届出住宅の周辺地域の住民からの苦情の発生状況」について(国規則第 21 条第1項第4号関係)
  • 苦情の発生した日時、苦情を申し出た者の属性、苦情内容等について、把握可能な限り記録し、報告する必要がある。単純な問合せについて、記録及び報告の義務はないが、苦情を伴う問合せについては、記録し、対処状況も含めて報告する必要がある。

 

3-3.住宅宿泊管理業の監督

⑴ 業務改善命令(法第 41 条第1項及び第2項関係)

① 国土交通大臣と都道府県知事等との関係について
  • 原則として、国土交通大臣が住宅宿泊管理業者に対する監督を一元的に行うが、法第5条から第 10 条までの規定による業務については、住宅宿泊管理業者の不正行為に関する事実について都道府県知事等の方がより的確に把握し、迅速に処分を行えることが想定されるため、都道府県知事等による業務改善命令を第2項において認めている。このため、業務改善命令を行うことができる都道府県知事等は、不正行為が行われた届出住宅の所在地を管轄する都道府県知事等である。

⑵ 立入検査(法第 45 条関係)

  • 国土交通大臣と都道府県知事等は、密に情報共有を図るとともに互いに連携を取り、必要に応じて同時に立入検査を行う等の対応が望ましい。

 

4-1.住宅宿泊仲介業の登録関係

⑴ 住宅宿泊仲介業の登録(法第 46 条関係)

① 登録の申請の方法について
  • 登録申請は民泊制度運営システムを利用して行うことを原則とする。

⑵ 住宅宿泊仲介業の登録申請事項(法第 47 条第1項関係)

① 登録についての考え方について
  • 「役員」とは、次に掲げる者をいう。
    1. 株式会社においては、取締役、執行役、会計参与(会計参与が法人であるときは、その職務を行うべき社員)及び監査役
    2. 合名会社、合資会社及び合同会社においては、定款をもって業務を執行する社員を定めた場合は、当該社員。その他の場合は、総社員
    3. 財団法人及び社団法人においては、理事及び監事
    4. 特殊法人等においては、総裁、理事長、副総裁、副理事長、専務理事、理事、監事等法令により役員として定められている者
② 届出の様式の記載についての留意事項について
  • 日本語で作成する必要があるが、名称、住所等の固有名詞については、外国語で記載することができる。
  1. 住宅宿泊仲介業者登録申請書(国規則第 12 号様式)
    • 申請者が法人である場合は、登録申請者の「商号又は名称」には、当該事項を記入し、「氏名」には、当該法人の代表者の氏名を記入した上で、押印又は署名をすることとする。申請者が個人である場合は、「商号又は名称」がある場合は、当該事項を記入し、「氏名」には、申請者の氏名を記入した上で、押印又は署名をすることとする。
    • 申請者又は法定代理人が法人である場合は、「商号、名称又は氏名及び住所」、「法定代理人に関する事項」、「法定代理人の代表者に関する事項(法人である場合)」、「法定代理人の役員に関する事項(法人である場合)」、「役員に関する事項(法人である場合)」について、登記事項証明書に記載された情報を記入することとする。
    • 申請者(個人の場合)、代表者、法定代理人(個人の場合)、法定代理人の代表者、法定代理人の役員並びに役員の氏名及び住所については、住民票に記載された氏名及び住所を記入することとする。外国籍の者の場合は、日本国政府の承認した外国政府の発行した書類やこれに準じる書類に記載された住所及び氏名を記載することとする。
    • 「法定代理人の役員に関する事項(法人である場合)」については、法定代理人の役員全員について記載することとする。
    • 「役員に関する事項(法人である場合)」については、法人の役員全員について記載することとする。
    • 「営業所又は事務所に関する事項」については、住宅宿泊仲介業務を実施する全ての営業所又は事務所について記載することとする。
  2. 誓約書(国規則第 13 号様式)
    • 「商号又は名称」には、当該事項を記入し、「代表者の氏名」には、法人の代表者の氏名を記入した上で、押印又は署名をすることとする。
  3. 誓約書(国規則第 14 号様式)
    • 「氏名」には、申請者の氏名を記入した上で、押印又は署名をすることとする。申請者が未成年者である場合において、法定代理人が法人である場合は、「商号又は名称」には、当該事項を記入し、「氏名」には、法人の代表者の氏名を記入した上で、押印又は署名をすることとする。
  4. 登録事項変更届出書(国規則第 15 号様式)
    •  (a)住宅宿泊仲介業者登録申請書(国規則第 12 号様式)と同様。
  5. 廃業等届出書(国規則第 16 号様式)
    • 「氏名」については、届出者の氏名を記入した上で、押印又は署名をすることとする。
    • 「商号、名称又は氏名」については、住宅宿泊仲介業者登録申請書(国規則第 12号様式)に記入したとおり記入することとする。
  6. 標識(国規則第 17 号様式)
    • 「商号、名称又は氏名」については、住宅宿泊仲介業者登録申請書(国規則第 12号様式)に記入したとおり記入することとする。
③ 申請に対する処分に係る標準処理期間について
  • 法第 47 条第 1 項に基づく申請に対する処分に係る標準処理期間については、原則として、観光庁長官に当該申請が到達した日の翌日から起算して当該申請に対する処分の日までの期間を 60 日とする。
  • なお、適正な申請を前提に定めるものであるから、形式上の要件に適合しない申請の補正に要する期間はこれに含まれない。また、適正な申請に対する処理についても、審査のため、相手方に必要な資料の提供等を求める場合にあっては、相手方がその求めに応ずるまでの期間はこれに含まれないこととする。

⑶ 住宅宿泊仲介業の登録申請の添付書類(法第 47 条第2項関係)

  • 申請書の添付書類は、日本語又は英語で記載されたものに限る。英語の場合は、日本語による翻訳文を添付する必要がある。特別の事情で申請書に添付する書類が日本語又は英語で提出できない場合は、その他の言語で記載された書類に、日本語による翻訳文を添付することにより、提出することができる。
  • 官公署(日本国政府の承認した外国政府又は権限のある国際機関を含む。)が証明する書類は、申請日前3月以内に発行されたものとし、官公署から発行された書類を提出することとする(写し等は認めないこととする。)。
  • 国規則第 28 条第 1 項第1号イに規定する「定款、寄附行為又はこれらに準ずるもの」は、商号、事業目的、役員数、任期及び主たる営業所又は事務所の所在地が登記事項証明書の内容と一致しているものであって、現在効力を有するものとする。外国法人においては、日本国政府の承認した外国政府又は権限のある国際機関の発行した書類その他これに準じるもので、商号、事業目的、役員数、任期及び主たる営業所又は事務所の所在地の記載のあるものを提出することとする。
  • 国規則第 28 条第 1 項第 1 号ロに規定する「登記事項証明書又はこれに準ずるもの」は、外国法人においては、日本国政府の承認した外国政府又は権限のある国際機関の発行した書類その他これに準じるもので、法人名、事業目的、代表者名、役員数、任期及び主たる営業所又は事務所の所在地の記載のあるものとする。
  • 国規則第 28 条第 1 項第 1 号ハに規定する「役員が、成年被後見人及び被保佐人に該当しない旨の後見等登記事項証明書又は外国の法令上これらと同様に取り扱われている者に該当しない旨の証明書」は、外国籍の役員においては、第 28 条第 1 項第1 号ニの書類と重複するため、ハの書類については提出する必要はない。
  • 国規則第 28 条第 1 項第 1 号ニに規定する「役員が、民法の一部を改正する法律附則第三条第一項及び第二項の規定により成年被後見人及び被保佐人とみなされる者並びに破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者に該当しない旨の市町村の長の証明書又は外国の法令上これと同様に取り扱われている者に該当しない旨の証明書若しくはこれに代わる書面」は外国籍の役員においては、日本国政府の承認した外国政府又は権限のある国際機関の発行した書類その他これに準じるもので、成年被後見人及び被保佐人並びに破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者と同様に取り扱われている者に該当しない旨を証明する書類とする。当該書類が存在しない場合は、「これに代わる書面」として、成年被後見人及び被保佐人並びに破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者に相当するものに該当しない者であることを公証人又は公的機関等が証明した書類を提出することとする。
  • 国規則第 28 条第 1 項第 1 号ホに規定する「最近の事業年度における貸借対照表及び損益計算書」には、
    1. 最も新しい確定した決算書を添付すること。
    2. 新規設立の法人で、最初の決算期を迎えていない場合は、開業貸借対照表(会社の設立時や会社の開業時に作成される貸借対照表のことをいう。)を添付すること。
  • 国規則第 28 条第 1 項第 1 号ヘ(同条第2項第2号ヘに規定するものを含む。)に規定する「住宅宿泊仲介業を的確に遂行するための必要な体制が整備されていることを証する書類」については、法第 49 条第1項第 11 号に該当しないことを確認するため、
    1. 法令遵守について責任を有する部局並びに当該部局の責任者の氏名及び従業員数を明示した組織図
    2. 苦情問合せ等について責任を有する部局並びに当該部局の責任者の氏名及び従業員数を明示した組織図
    3. 情報管理(サイバーセキュリティー体制を含む。)について責任を有する部局並びに当該部局の責任者の氏名及び従業員数を明示した組織図とする。
  • 国規則第 28 条第 1 項第 1 号ト及び第2号ホに規定する誓約書には決算書類に関する次に掲げる書類を添付する必要がある。
    1. 公認会計士又は監査法人による財務監査を受けている場合にあっては、当該監査証明に係る書類
    2. 上記以外の場合にあっては、納税申告書の写しその他の資産及び負債の明細を示す書類
  • 国規則第 28 条第 1 項第2号イに規定する「登録申請者が、成年被後見人及び被保佐人に該当しない旨の後見等登記事項証明書又は外国の法令上これらと同様に取り扱われている者に該当しない旨の証明書若しくはこれに代わる書面」は、外国籍の申請者においては、第 28 条第 1 項第2号ロの書類と重複するため、イの書類については提出する必要はない。
  • 国規則第 28 条第 1 項第2号ロに規定する「登録申請者が、民法の一部を改正する法律附則第三条第一項及び第二項の規定により成年被後見人及び被保佐人とみなされる者並びに破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者に該当しない旨の市町村の長の証明書又は外国の法令上これと同様に取り扱われている者に該当しない旨の証明書若しくはこれに代わる書面」は、外国籍の申請者においては、日本国政府の承認した外国政府又は権限のある国際機関の発行した書類その他これに準じるもので、成年被後見人及び被保佐人並びに破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者と同様に取り扱われている者に該当しない旨を証明する書類とする。当該書類が存在しない場合は、「これに代わる書面」として、成年被後見人及び被保佐人並びに破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者に相当するものに該当しない者であるこを公証人又は公的機関等が証明した書類を提出することとする。
  • 国規則第 28 条第 1 項第2号ハに規定する「営業に関し成年者と同一の行為能力を有しない未成年者であって、その法定代理人が法人である場合においては、その法定代理人の登記事項証明書又はこれに準ずるもの」は、外国法人においては、日本国政府の承認した外国政府又は権限のある国際機関の発行した書類その他これに準じるもので、法人名、事業目的、代表者名、役員数、任期及び主たる営業所又は事務所の所在地の記載のあるものとする。
  • 国規則第 28 条第 1 項第2号ニに規定する「第五号様式による財産に関する調書」については、第5号様式による「財産に関する調書」と預貯金の「残高証明書」を添付することとする。また、土地又は建物を計上した場合は、その「固定資産評価証明書」(市町村役場等で発行)又は鑑定評価書(不動産鑑定士が発行)等を添付することとする。
  • 国・厚規則第 28 条第2項に規定する「住民票の抄本又はこれに代わる書面」は、外国籍の申請者においては、住民票の抄本が提出できないときは、住民基本台帳法(昭和 42 年法律第 81 号)第 30 条の 45 に規定する国籍等の記載のあるものに限る。

⑷ 住宅宿泊仲介業の登録の拒否(法第 49 条関係)

① 不誠実な行為等をするおそれがあると認められる者について(第 49 条第1項第6号関係)
  • 国規則第 29 条第3号で規定する「法第 58 条各号に掲げる行為をしている者」については、登録の審査を行う段階で確認を行う。
  • 法第 58 条各号については4-5.違法行為のあっせん等の禁止を参照。
② 財産的基礎要件(法第 49 条第 1 項第 10 号関係)
  • 登録時点で「国土交通省令で定める基準に適合する財産的基礎を有している」必要がある。
  • 国規則第 30 条第2号に規定する「支払不能に陥っていないこと」とは、債務者が支払能力の欠乏のため弁済期にある全ての債務について継続的に弁済することができない客観的状態のことをいう。なお、支払能力の欠乏とは、財産、信用、あるいは労務による収入のいずれをとっても債務を支払う能力がないことを意味する。
③ 住宅宿泊仲介業を的確に遂行するための必要な体制が整備されていない者について(法第 49 条第1項第 11 号関係)
  • 4-1.⑶住宅宿泊仲介業の登録申請の添付書類に記載のとおり。

⑸ 変更の届出等(法第 50 条関係)

  • 事業を譲渡する場合、個人営業を法人営業に改める場合又は法人営業を個人営業に改める場合等登録者が実質的に変更する場合は、変更手続きによらず、登録を申請し直す必要がある。
  • 法人の組織変更については、次に掲げる場合を除き、変更手続きによらず、登録を申請し直す必要がある。
    1. 株式会社と合名、合資又は合同会社との間の組織の変更
    2. 合名会社、合資会社又は合同会社の間の種類の変更
    3. その他法律に基づく組織の変更のうち、法人格の同一性が保持されていると認められるもの

⑹ 廃業等の届出(法第 52 条関係)

  • 一時的な休業の場合は、廃業届を提出する必要はない。
  • 1年以上業務を行っていない場合には、法第 62 条第2項の規定により、登録取消しの対象となる。

 

4-2.住宅宿泊仲介業約款(法第55条関係)

① 住宅宿泊仲介業約款の策定について
  • 日本語及び英語で策定しなければならない。
  • 標準約款については、別に定める。
② 住宅宿泊仲介業約款の公示について
  • 国規則第 36 条第2号に規定する「インターネットによる公開」とは、宿泊者との間の取引に関する約款を一覧して確認できるページ(以下「利用規約画面」という。)を設け、申込み完了前の各画面の適切な場所(冒頭部等)に、「利用規約」といった表現によりハイパーリンクを設定する等を行い、宿泊者が当該約款を容易に認識できるようにする必要がある。
  • 約款が宿泊者と住宅宿泊仲介業者の間の契約の内容となる旨を、宿泊者が容易に認識できる方法で、容易に認識できる場所に明記しなければならない。

 

4-3.住宅宿泊仲介業務に関する料金の公示等(法第56条関係)

  • 国規則第 38 条第2号に規定する「インターネットによる公開」とは、4-2.②住宅宿泊仲介業約款の公示と同様の取扱いとなる。

 

4-4.不当な勧誘等の禁止(法第57条関係)

  • 不実告知や自らの集客能力等を誇大に表現する等の誇大広告が認められる場合には、法第 61 条第1項に規定する業務改善命令等の対象となり得る。

 

4-5.違法行為のあっせん等の禁止(法第58条関係)

① 法令に違反する行為のあっせん等について(法第 58 条第1号関係)
  • 「法令」とは、本法及びその他の法令であり、法律だけではなく、政省令も含まれる。また、当該行為が、故意又は重過失で行った場合に対象となる。
  • 法第 58 条第1号に該当する例としては、次に掲げるものが考えられる。
    1. 麻薬、銃器、盗品等の禁制品の取引のあっせん又は便宜供与
    2. 違法賭博行為のあっせん又は便宜供与
② 法令に違反するサービスの提供を受けることのあっせん等について(法第 58 条第2号関係)
  • 「法令」とは、本法及びその他の法令であり、法律だけではなく、政省令も含まれる。また、当該行為は、故意又は重過失の場合に対象となる。
  • 法第 58 条第2号に該当する例としては、次に掲げるものが考えられる。
    1. 明らかに虚偽と認められる届出番号を示している施設のあっせん又は便宜供与
    2. 旅館業の無許可営業者による宿泊サービスを受けることのあっせん又は便宜供与
    3. 売春防止法に違反するサービスの提供を受ける行為のあっせん又は便宜供与
  • なお、住宅宿泊仲介業務を行う際に、旅行業又は住宅宿泊仲介業の登録を受けていない業者の仲介サイトに掲載する行為についても法第 58 条第2号に該当することとなる。
③ あっせん等の広告の禁止について(法第 58 条第3号関係)
  • 本法に基づく届出、旅館業法に基づく許可又は特区民泊の認定等を受けていない物件について仲介サイトに掲載する行為があてはまる。また、当該行為が、故意又は重過失の場合に対象となる。
  • 適法な物件であるかの確認の方法は、以下の方法によるほか、これと同等以上に確実な方法で行う必要がある。
  • また、届出番号等の確認にあたっては、自社が運営する民泊仲介サイト上で、住宅宿泊事業者等から届出番号等を入力させ、入力が確認できないものについては、非表示とするなどの電子的処理による方法も認めることとする。
    1. 本法に基づく届出をしている物件の場合
      以下の項目について、住宅宿泊事業者からの申告に基づき確認

      1. 都道府県知事等から通知される届出番号
    2. 旅館業法に基づく許可物件の場合
      以下の項目について、営業者からの申告に基づき確認
      ・保健所等から通知される許可番号
      ・施設の所在地
      保健所等により許可番号が通知されていない場合には、許可番号に代えて以下の項目について確認
      ・営業者名
      ・許可を受けた年月日
      ・許可を受けた保健所
    3. イベント民泊の場合
      以下の項目について、自宅提供者からの申告に基づき確認
      ・自治体が発行する要請状
    4. 国家戦略特区制度に基づく認定物件の場合
      以下の項目について、認定事業者からの申告に基づき確認
      ・施設の名称
      ・施設の所在地
      ※ 旅行業法(昭和27年法律第239号)第3条において、宿泊サービスの仲介の実施に当たっては、原則旅行業法に基づく旅行業の登録を受けなければいけないこととされているため、(ⅱ)~(ⅳ)の物件について宿泊サービスの仲介を実施するに当たっては、原則旅行業の登録を受けなければいけない。
      ※ マンスリーマンションについては、一時的な宿泊を主とする上記施設と混在させて民泊仲介サイトに表示させることは適切ではないため、別サイトにおいて管理することが望ましい。
  • 4-7.住宅宿泊仲介業者から観光庁への報告にて記載の報告等により、違法な物件が民泊仲介サイトに掲載されていることを観光庁において確認した場合には、観光庁より当該民泊仲介サイトを運営する住宅宿泊仲介業者に対し、当該物件に関する情報を当該サイト上から削除すること等を要請することがあり得る。その場合において、当該住宅宿泊仲介業者は、観光庁からの求めに応じ、すみやかに、自社が運営する民泊仲介サイトから当該物件に関する情報を削除すること等の必要な措置を講じる必要がある。
④届出をした者であるかどうかの確認を怠る行為について(法第 58 条第4号関係)
  • 国規則第 39 条第2号に規定する行為とは、住宅宿泊事業者からの届出番号を確認せずに仲介サイトに掲載するものである。また、当該行為が故意又は重過失による場合に違反となる。
  • 届出番号の確認にあたっては、自社が運営する民泊仲介サイト上で、住宅宿泊事業者から届出番号を入力させ、入力が確認できないものについては、非表示とするなどの電子的処理による方法も認めることとする。

 

4-6.住宅宿泊仲介契約の締結前の書面の交付(法第59条関係)

  • 民泊仲介サイトを利用した取引においては、申込直前の段階で、国規則第 40 条各号に規定する事項を網羅的に確認できる画面を設けた上で、住宅宿泊仲介契約締結後すみやかに、国規則第 40 条各号に定める事項を記載した電子メールを送付する方法によることも認めることとする。
① 宿泊者が宿泊する届出住宅について(国規則第 40 第3号関係)
  • 「届出住宅」とは、宿泊者が宿泊を予定している届出住宅の住所及び届出住宅までの道順を示した経路、届出住宅の位置を示した地図又は届出住宅の外観がわかる写真その他の宿泊者が正確に届出住宅の位置を把握できる情報である。
② 対価について(国規則第 40 条第5号関係)
  • 「対価」とは、宿泊者が支払う合計金額、「報酬」とは、「対価」のうち住宅宿泊仲介業者が受け取る金額のことである。
③ サービスの内容について(国規則第 40 条第6号関係)
  • 「サービスの内容」とは、居室の面積、アメニティーの設置状況等届出施設において提供されるサービスの内容である。
④ 対価に含まれていない宿泊に関する費用について(国規則第 40 条第7号関係)
  • 「対価に含まれていない宿泊に関する費用であって、宿泊者が通常必要とするもの」とは、清掃費、税その他の通常の宿泊に伴い宿泊者が負担すべきとされる一切の費用のことである。
⑤ 宿泊者の資格について(国規則第 40 条第 11 号関係)
  • 「宿泊者の資格を定める場合にあっては、その旨及び当該資格」とは、性別、国籍その他の住宅宿泊事業者が定める宿泊者の要件である。
⑥ 安全性等の情報について(国規則第 40 条第 12 号関係)
  • 行政庁等が地域における安全性等について特別に発出している情報がある場合においては、当該情報を提供する必要がある。

 

4-7.住宅宿泊仲介業者から観光庁への報告

  • 住宅宿泊事業者の人を宿泊させた日数が 180 日を超過していないか、又は条例で制限がある場合においては、当該条例で禁止されている期間に営業が行われていないかを補完的に確認するため、民泊仲介サイトに掲載の届出物件に係る以下の項目について、毎年4月、10 月の 15 日までに、それぞれの月の前6ヶ月分を観光庁に報告することとする。
    1. 住宅宿泊事業者の商号名称又は氏名
    2. 届出住宅の住所及び届出番号
    3. 届出住宅において人を宿泊させた日数(2-2.⑼②届出事項の内容についてと同様。)

 

5-1.その他

⑴ 権限委任について(法第 69 条関係)

① 地方整備局長等による住宅宿泊管理業者の監督権限の行使について
  • 国規則第 24 条第1項第7号、9号、11 号及び 12 号に掲げる住宅宿泊管理業者の監督権限については、原則として主たる営業所又は事務所の所在地を管轄する地方整備局長等が行うものとするが、登録の取消し及び抹消に係る権限以外の監督権限については、当該住宅宿泊管理業者の従たる営業所又は事務所等を管轄する地方整備局長等も行うことができるものとする。
② 委任された監督権限の具体的運用方針について
  • 地方整備局長等に委任する国土交通大臣の権限のうち、国規則第 24 条第 7 号から第 12 号までに掲げる権限については、国土交通大臣が自ら行うことを妨げないとされているが、これは、同一業者により組織的に行われたもので、全国的に被害が頻発するような事案など相当な社会的混乱を招くおそれがあり、国土交通大臣自らが機敏に対応することを求められる事件の発生に際しては、個別の状況に応じて国土交通大臣が処分を行うこともあり得るものとしたものである。

⑵ 登録免許税について(法附則第6条関係)

① 登録免許税の納税地について(登録免許税法第8条第1項関係)
  1. 住宅宿泊管理業の登録に係る登録免許税の納税地について
    • 登録免許税法(昭和 42 年法律第 35 号)第8条第1項の規定による納税義務者が登録免許税を国に納付する際の納税地は次のとおりである。
      ① 北海道開発局長の登録を受けようとする場合は、「北海道札幌市北区北三十一条西七-三-一 札幌国税局札幌北税務署」
      ② 東北地方整備局長の登録を受けようとする場合は、「宮城県仙台市青葉区上杉一-一-一 仙台国税局仙台北税務署」
      ③ 関東地方整備局長の登録を受けようとする場合は、「埼玉県さいたま市中央区新都心一-一 関東信越国税局浦和税務署」
      ④ 北陸地方整備局長の登録を受けようとする場合は、「新潟県新潟市中央区西大畑町五一九一 関東信越国税局新潟税務署」
      ⑤ 中部地方整備局長の登録を受けようとする場合は、「愛知県名古屋市中区三の丸三-三-二 名古屋国税局名古屋中税務署」
      ⑥ 近畿地方整備局長の登録を受けようとする場合は、「大阪府大阪市中央区大手前一-五-六三 大阪国税局東税務署」
      ⑦ 中国地方整備局長の登録を受けようとする場合は、「広島県広島市中区上八丁堀三-一九 広島国税局広島東税務署」
      ⑧ 四国地方整備局長の登録を受けようとする場合は、「香川県高松市天神前二-一〇 高松国税局高松税務署」
      ⑨ 九州地方整備局長の登録を受けようとする場合は、「福岡県福岡市東区馬出一-八-一 福岡国税局博多税務署」
      ⑩ 沖縄総合事務局長の登録を受けようとする場合は、「沖縄県那覇市旭町九 沖縄国税事務所那覇税務署」
    • なお、登録免許税は、前記の納税地のほか、日本銀行及び国税の収納を行うその代理店並びに郵便局において納付することができるが、この場合においては、納付書の宛先は上記の各税務署となる。
  2. 住宅宿泊仲介業の登録に係る登録免許税の納税地について
    • 登録免許税法第8条第1項の規定による納税義務者が登録免許税を国に納付する際の納税地は、東京都千代田区九段南一-一-一五 麹町税務署とする。
    • なお、登録免許税は、前記の納税地のほか、日本銀行及び国税の収納を行うその代理店並びに郵便局において納付することができるが、この場合においては、納付書の宛先は上記の税務署となる。
② 非課税の場合について(登録免許税法第5条第 13 号関係)
  • 地方整備局長等の登録を受けるものであっても、個人で地方整備局長等の登録を受けた者の相続人が引き続き住宅宿泊管理業を営むために登録を受ける場合、及び法人で地方整備局長等の登録を受けた者が他の法人と合併するために解散し、新たに設立又は吸収合併した法人が引き続き住宅宿泊管理業を営むため地方整備局長等の登録を受ける場合には、登録免許税が課されない。
  • 観光庁長官の登録を受けるものであっても、個人で観光庁長官の登録を受けた者の相続人が引き続き住宅宿泊仲介業を営むために登録を受ける場合、及び法人で観光庁長官の登録を受けた者が他の法人と合併するために解散し、新たに設立又は吸収合併した法人が引き続き住宅宿泊仲介業を営むため観光庁長官の登録を受ける場合には、登録免許税が課されない。
③ 過誤納金等について(登録免許税法第 31 条関係)
  1. 住宅宿泊管理業の登録に係る登録免許税の過誤納金等について・ 登録免許税を納付した住宅宿泊管理業の登録申請者が、当該申請を取り下げたとき、当該申請が拒否されたとき、又は過大に登録免許税を納付したときは、登録免許税の現金納付又は印紙納付のいずれかによらず、国税通則法の規定により過誤納金の還付を受けることができる。
    • また、住宅宿泊管理業の登録申請者が申請の取下げにあわせて、取下げの日から一年以内に使用済みの登録免許税の領収書又は印紙を再使用したい旨を申し出、使用することができる旨の証明を地方整備局長等が行ったときは、当該証明に係る領収書又は印紙を再使用することができる。したがって、申請を取り下げる旨の申出を行った者に対しては、既に納付した登録免許税の還付を受けるか、又は一年以内に再度申請するために領収書若しくは印紙を再使用するかのいずれかを確認し、領収書又は印紙を一年以内に再使用したい旨の申出があったときは、その旨を記載した書面を地方整備局長等あてに取下げ書と同時に提出させることとする。
    • なお、再使用したい旨の申出を行った者は、再使用の証明を受けた場合において、当該証明を受けた領収書又は印紙を使用する必要がなくなったときは、当該証明を受けた日から一年以内に地方整備局長等に対し、当該証明を無効にして既に納付した登録免許税の還付を受けたい旨の申出を行わないと、登録免許税の過誤納金の還付を受けることができなくなる。
  2. 住宅宿泊仲介業の登録に係る登録免許税の過誤納金等について
    • 登録免許税を納付した住宅宿泊仲介業の登録申請者が、当該申請を取り下げたとき、当該申請が拒否されたとき、又は過大に登録免許税を納付したときは、登録免許税の現金納付又は印紙納付のいずれかによらず、国税通則法の規定により過誤納金の還付を受けることができる。
    • また、住宅宿泊仲介業の登録申請者が申請の取下げにあわせて、取下げの日から一年以内に使用済みの登録免許税の領収書又は印紙を再使用したい旨を申し出、使用することができる旨の証明を観光庁長官が行ったときは、当該証明に係る領収書又は印紙を再使用することができる。したがって、申請を取り下げる旨の申出を行った者に対しては、既に納付した登録免許税の還付を受けるか、又は一年以内に再度申請するために領収書若しくは印紙を再使用するかのいずれかを確認し、領収書又は印紙を一年以内に再使用したい旨の申出があったときは、その旨を記載した書面を観光庁長官あてに取下げ書と同時に提出させることとする。
    • なお、再使用したい旨の申出を行った者は、再使用の証明を受けた場合において、当該証明を受けた領収書又は印紙を使用する必要がなくなったときは、当該証明を受けた日から一年以内に観光庁長官に対し、当該証明を無効にして既に納付した登録免許税の還付を受けたい旨の申出を行わないと、登録免許税の過誤納金の還付を受けることができなくなる。