【2018年対談】新法施行で変化する民泊マーケット 民泊専門家が見た昨年の動向と今年の展望

民泊物件数が一時減少へ

児山:もう一つ、このところ日本人の民泊利用も増えてきたと言われています。Airbnbが民泊合法化を前提に、CMを打っていることも大きいかと思います。

高野:日本人の利用に対しては、明確な理由が3つありまして、

1.ビジネスホテルの価格の上昇
2.リタイアした高齢者の国内旅行の増加
3.女性のレジャーでのビジネスホテル利用の増加

民泊に抵抗のない若年層がゲストになり、今年は日本人ビジネスマンの出張などでの民泊利用が増えてくるでしょう。

児山:民泊マーケットについて以上をまとめると、

1.大手を中心とする供給増が予想される
2.外国人訪日観光客は増える
3.外国人の民泊利用率がアップする
4.日本人の民泊利用率もアップする
5.宿泊業界全体の中で、民泊の占める率がアップする

こんな状況が続きそうです。

今年2018年、新たな動きの予想がありますか?

高野:今年は民泊物件数が減ります。

児山:規制が厳しくなるためですか。

高野:規制が厳しくなるというのもそうなのですが、民泊新法に則ってやろうとしている個人法人ホストの申請を、役所が処理し切れないと見ています。届出にしても、運用にしても自治体のルールもまちまち過ぎて、役所が確実に追いつかないです。みなさんグレーな状態でやりたいわけでは決してないので、殺到してパンクします。

児山:私は、Airbnbの登録数そのものは、まだ増えると見てます。高野さんが民泊物件数が減ると見ている理由は、大手の供給するマンション型に需要が取られて細るということですか?

高野:1つが法律に則ってやりたい人が多く存在すること。この層がさまざまな理由で申請を通過できないのでまず減ります。加えて運用代行業者や民泊プラットフォーム運営者は法人なので、法律を無視できないこと。都心部の家主不在型で運用代行会社利用前提としていた物件が収益面の理由からも減ります。

児山:確かに、大手代行会社はグレーな物件からは離れるかもしれませんね。

高野:ただ、一旦は物件数減りますが、また増えますね。

児山:それはどういう形ですか。

高野:訪日外国人が増えているので。観光立国目指すことや、民泊が拡大した理由や担ってきた役割は大きいし、新法を作っておいて物件数が0に限りなく近づけば、なんのための法律のなのかということにもなりかねませんからね。

児山:需要が有るのでと言うことですね。では、法規制について。

高野:昨年起きた大きな出来事は、下記4点が挙げられます。

1.民泊新法(住宅宿泊事業法) 6月成立
2.改正旅館業法 12月成立
3.大阪府・市  特区民泊 2泊3日1月開始、大田区も2泊3日への方針決定
4.新潟市特区民泊、千葉市も特区民泊開始

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