「京都で培い、そして四国へ」  JR四国が簡易宿所事業に参入 第1号物件は京町屋風一棟貸で3棟

JR四国(四国旅客鉄道)はこのほど、簡易宿所事業に新規参入すると発表した。4月中旬にも京都市で第1号物件を開業し、培ったノウハウで将来的に四国地域での展開を見据える。

JR四国は報道発表で、京都市を最初の事業地として選んだ理由について旺盛なインバウンド需要があることを挙げ、「簡易宿所事業が活性化している京都市で展開することにより、比較的安定した収益を見込むことができる」と説明している。

JR四国は既に鉄道事業以外の事業開発の一環として、マンション事業やホテル事業を展開している。京都を足がかりに今後は四国地域での展開も視野に入れており、京都と四国の施設を連携させることで、四国地域のインバウンド振興にも貢献したい考え。

施設名は「4S STAY 京都九条」(フォースステイ京都九条)。京都駅から徒歩15分の立地で、新地期の京町屋風木造2階建てを3棟運営する。大谷焼の一輪挿しや砥部焼の急須・湯飲み、今治タオルなどの四国の工芸品を備え、中庭も設ける。

施設名の「4S」は、四国4県の「4」と四国の頭文字の「S」を組み合わせた。また「Safety(安全)」「Support(支える)」「Satisfaction(満足)」「Spic-and-span(清潔な)」という意味も持たせた。

運営は、京都市で簡易宿所の運用実績があるアップデイトエイジア社が手掛ける。同社が京都市内で手掛ける4施設も四国地域の情報発信に協力していく予定。