住宅宿泊事業法(民泊新法)施行に伴い、不動産事業者から民泊・ホテル旅館業への参入を準備されている企業もあります。
6月15日の施行以降、民泊物件数が減少するのか、または増加するのか、はたまた賃貸物件転貸者から物件オーナーへ民泊プレーヤーが入れ替わる可能性もあります。 マンスリーアパート運営会社にとっては、物件内に家具家電・室内外の画像・清掃チームがすでに整っており、Airbnbなどの民泊仲介サイトへ掲載することで集客機会は高まります。
不動産会社の民泊事業への参入をサポートする企業も続々と増えてきており、新法施行後、急激に民泊物件が増加する可能性は高いのではないかと感じております。 幼児期に読んだ 児童書、芥川龍之介作「蜘蛛の糸」をふと思い出しました。主人公が無慈悲に仲間のことを考えずに自分だけ助かろうとする行いによって蜘蛛の糸が切れてしまうという話でした。既存の民泊プレーヤーとしては需要と供給のバランスが崩れるという不安要素も強いのですが、新たな参入者を排除せず、手を組むべきです。
住宅宿泊事業法施行をきっかけに、民泊現場は、日本政府の掲げる2020年の訪日旅行客4000万人の目標達成に向けて、更には訪日 日本ブームで終わらせないようにするためにできることを仲間たちと考えるトリガーになり得ると思っております。
南邦彦(みなみ・くにひこ) /一般社団法人北海道民泊観光協会 代表理事
元保育士養成施設教科専任教員。2014年より障がい者雇用で民泊管理・民泊清掃事業をスタート。北大公共政策大学院卒。公共政策学士