【第66回】グレー・違法ビジネスと言われ続けられながらも『北海道民泊、訪れてよし住んでよし』北海道民泊観光協会 代表理事 南邦彦さん

住宅宿泊事業法(民泊新法)施行日である6月15日が近づき、民泊現場は届出・撤退・新設準備と慌ただしい動きがあります。

先日とある企業の幹部研修の中で講話をさせていただく機会がありました、テーマは「グレーゾーン民泊、適法化までのロビー活動、政治・制度の活用」という内容です。民泊ビジネスがどのように広がり、住宅宿泊事業法施行するまでに至ったのか?私なりの見解で約1時間お話をさせていただきました。

民泊ビジネスはグレー・違法と言われ、周囲から奇異な目でみられ尊敬もされず、泊事業を続けたプレーヤーが存在をし拡大をしたことで、住宅宿泊事業法施行に辿り着いたという背景があると考えています。残念ながら適法化に伴い、功労者でもある既存プレーヤーが撤退し新規プレーヤーが参入(または準備中)という現象も発生しています。

民泊プレーヤーは違法と言われ、さらに保健所や警察からの指導も受け、時には裁判となりながらも、それぞれの理由があって民泊事業を継続させてきました。

私が民泊事業を続けた理由の一つは、家族で一緒にいる時間を増やす、家族一緒に働くことができるのではないかと思ったのです。

残念ながら、子育て支援者を養成する保育士養成施設の運営では、家族一緒に働くことは叶えることはできませんでした、始業は朝5時くらい、帰宅は21時を過ぎるような日々が続きました。

そこで仕事をシフトしようと、私たち家族が住む賃貸住宅(アパート)内に別の部屋を2部屋借りて民泊スタートさせました、結果、同じマンション内に3室借り、1室は家族で居住をし2室を民泊として運用しました。

保育士養成施設の運営と民泊事業を併用させている期間もありましたが、2年前には、完全に民泊事業へシフトすることができました。

民泊事業ではゲストを出迎えたり、清掃・洗濯も含めて家族で働くことができました。そのほか、他のホストのお部屋の運用・清掃等のお手伝いなどをさせていただき、多くのホストの運営方法ノウハウを学ばせていただきました。

トラブル等もゼロではなく、いろいろと対応しなければならないこともありましたが、子どもたちも含めて家族で楽しみながら、時には苦しみこともありながらも、民泊ビジネスを運営してきました。
子どもたちも大きくなり、現在、上の子は小学校1年生・下の子は幼稚園年中です、上の子は小学校には登校せず、日ごろ私と一緒に民泊事業に携わっています、小学校の学びや同世代の仲間との関りも大切なのは重々承知ですが、私はグレーと言われる民泊ビジネスへ関わり、適法化まで活動をした民泊プレーヤーを子どもへ見せてあげたい、そしてステキな大人たちから得るものが子どもの学び・人生の糧になると思っています。

そんな体験談を札幌朝活というイベントでお話をいたします。

「いま話題の民泊ビジネス身の丈起業」
6月7日(木)午前7:00-8:00 キャリアバンクセミナールームです。
http://hokkaido.yomiuri.co.jp/asakatsu/chair/201806/7.html

グレー・違法なビジネスと子どもへ義務教育を受けさせていないという、家族ですが「生きる力」が身についてきました。