【第108回】相乗りタクシーの可能性 『北海道民泊、訪れてよし住んでよし』北海道民泊観光協会 代表理事 南邦彦さん

札幌市内では観光相乗りタクシー(デマンド交通)の実証実験がスタートいたしました。(札幌市・札幌観光協会・NTTドコモ・NTTテクノクロス・NTT)

私自身も2005年11月、10年以上前の話ではありますが、福島県の白河村、郡山市へ伺いデマンド交通について勉強をさせていただいた経験があります。その当時デマンド交通を体験し、今後、バス停は不要となり、ドアtoドア移動が可能となり、行政の交通体制の維持費は削減をされ、このような仕組み・システムは広がっていくだろうと感じたものです。

都市部では張り巡らされた交通網が発達しグーグルマップなどを活用し、交通機関の乗り継ぎで目的地から目的地へ移動することが容易です。 人口196万人の札幌のような都市においてもJR・地下鉄・バス・市電などの交通路はありますが、すべてのニーズを満たすには至っておらず、それを維持できない路線もあります。 地域住民のみならず、観光の視点からも団体旅行から個人へ移行しつつあり、ゲストが移動するための交通・移動手段の課題となっています。

今回の観光相乗りタクシー「AI運行」によって、ゲストは札幌市内郊外の観光施設を周遊することができます。観光客ゲストの利便性を高めることが期待されます。相乗りによるシェアリングエコノミーによって二次交通が拡充します。

実証実験「さっぽろ観光あいのりタクシー」は、1人1日3000円(税込)で設定している観光施設と宿泊施設16カ所の乗降場所間を乗り降り自由です。電子チケットの導入、ICTの活用などを行っています。今回の実験では15台の相乗りタクシーが市内を移動します。

今回は観光という切り口ではあります、「観光×福祉」など。 地域の住民とゲストが交流をしながら目的地から目的地へと移動することが容易となる仕組み・システムが確立されることを期待しております。