【第146回】宿泊税と入湯税『北海道民泊、訪れてよし住んでよし』北海道民泊観光協会 代表理事 南邦彦さん

札幌ホテル旅館協同組合の情報交換会のあとには懇親会がありました。懇親会では宿泊事業者と行政そして議会議員(地元衆参議員・道議会議員・市議会議員)が同じテーブルに座ることになります。

また、災害時の連携のことも想定し、ある程度エリア別に固まりテーブルを囲むようにセットされています。

現在、このような場で話題となっているのが宿泊税です。北海道内では各観光地で宿泊税の議論がスタートし、徴収へ向けて始動したことがきっかけとなり、北海道庁としても徴収へ向けての議論が始まりました。札幌についても同じように議論が始まっております。

札幌において宿泊税を議論する前に考えなければいけないとされている札幌市内南区定山渓温泉が対象となっている入湯税です。納税義務者は温泉入湯客。税率は1泊150円・日帰り入浴100円。その入湯税の収入は約4.3億円(観光振興3.2億円・消防や衛生整備1.1億円)とされています。

その入湯税の4.3億円は札幌市の一般会計となっており特別会計ではありません。札幌市の一般会計は約1兆円、入湯税の4.3億円がどのように使われ費用対効果はどうであったか?など決算認定委員会等々で議論されるとしても、会計規模が大きいため、詳細にわたって検証することは難しいのではないかと思われます。

それでは今回の宿泊税はどう会計処理すればよいのか?徴収方法からその使われ方など、入湯税の前例や教訓としてどうする、あるべきか?また宿泊事業者として観光振興へどのように利用すると効果が高いのかなど提案をしていこうではないか?いやいやそもそも宿泊税導入には反対だ!と議論は尽きませんが、どこかで折り合いをつけて決着させる必要があります。 もちろん民泊事業者やゲストハウス事業者にとっても関係のない話ではありません。

私はこれを機に宿泊事業者が集まり、宿泊税の使われ方などについて毎年度政策提案(提言)するよいキッカケになればと願っています。