【第164回】「民泊ホスト」と「農園ガイド」が連携した農場体験の受入『北海道民泊、訪れてよし住んでよし』北海道民泊観光協会 代表理事 南邦彦さん

10月7日札幌市南区果樹をフィールドとし「民泊ホスト」と「農園ガイド」が連携した農場体験の受入を目指した企画実施いたしました。

札幌市内の果樹園内の散策とランチ(お弁当)そして記念撮影という一見簡単な企画ですが、 ゲスト(個人)・ガイド(個人)、農園主(個人)3者がそれぞれ個と個がつながる、プロじゃない個人がプロのように仲間に有償でサービスを提供することをどうやって仕組化することを目的としています。

当日の内容:   
①農園ガイド1名が果樹園内を案内(農場案内・収穫体験・昼食など)   
②実際と同じ分担で当日の受入実施(農園ガイドによる当日のコーディネート、果樹園はそのサポート)   
③予約調整システム(ガイド・園主など関係者がカレンダー共有)、農園ガイド⇔果樹園間のお金のやり取り(電子マネーの活用)について 
④果樹園や農園ガイド志望者の方は、①~③の様子を観察
⑤ 終了後の検証(モニターへのアンケート、関係者による意見交換会など)    

※ 意見交換で想定している内容     
○受入にあたっての課題がないかどうかの検証     
○実際に受入していくにあたっての疑問点等の解消     
○果樹園と農園ガイドがお互いに守るべきルールの検討 

など。 当日は天候にも恵まれ、内容に沿ってガイドや参加者同士歓談をしながら園内散策・果樹の説明・りんごの葉を取る作業・ぶどうやプルーンなどの試食・落ち葉を拾い簡単な絵を描く、果樹園内でランチをいたしました。

企画の趣旨である個と個がそれぞれ連帯するにはプラットフォームの活用が必須です。しかし民泊では貸したい部屋と借りたい人との2者のマッチングですが、今回はゲスト・ガイド・農園と3者となり、プラットフォームのほか、グーグルカレンダーや電子決済などを活用する必要があります。これらのスキルや歩調を合わせて行く作業も必要です。 これらはプレイヤーとして企業を入れガイドを雇用し研修を行うことで諸課題は解決します、民泊市場も企業(事業者)を受け入れて不在型民泊市場を大きくしています、すべて個人が良く、企業が良くないということでもありません。 終了後検証の中では、一般の方から注意喚起や事故やケガがあった際の責任の所在などを懸念する声もありました、それらは当然検討をしなければならないことです。他方でルールや決まりを伝えることでゲストの楽しみを半減させてしまうこともあります。 北大農学校の教則を定める策定にクラーク博士はその文面の内容を見て即座にこまごました規則はで生徒を縛っては人間をつくることはできないとし “Be Gentleman”(ビー・ジェントルマン、紳士たれ)の一語で足りる、と断言したそうです。

今回の体験企画は企業が入った方が適当なのではないかと迷いつつ、個と個がつながり個人間でお金を回すことができないか?民泊ホストはプラットフォームを活用することには長けており、その経験を地域へ展開することでさらなる発展がないかと期待しています。