【第179回】新型肺炎コロナウイルスとフォロワーシップ『北海道民泊、訪れてよし住んでよし』北海道民泊観光協会 代表理事 南邦彦さん

さっぽろ雪まつりがスタートしました。例年この時期は超繁忙期ともいえるシーズンなのですが、ご存知のとおりコロナウイルスの影響もあってか、札幌の民泊現場は閑散期といっても過言ではない状況にあります。

そんな中、札幌市内ホテル連絡協議会と札幌ホテル旅館協同組合の2団体が、自主的にキャンセル数をカウントし、損失数・額の推計をが公開しました。その内容は13万3千泊、経済損失は64億円とされています。その機動力や発信力は見事としか言えません。

国や行政の対応やリーダーシップを批判するようなことは簡単ではありますが、フォロワーシップとして自らの業界の状況を冷静に調査し公表することで社会へ働きかけを行い、次の対策へと発展させることが容易になります。 ホテル旅館業は業界団体としても歴史があり、行政としても業界団体育成へ尽力して経緯があるのではないでしょうか、そのような積み重ねによって互いにリーダーシップとフォロワーシップの関係が醸成されていったと思われます。

近年、社会全体としてそのような業界団体を育成し協力関係を強固にしていく活動は天下りや癒着の温床と指摘される向きがあり、一定の距離をおくような風潮があります。そんな中で住宅宿泊事業者は住宅宿泊事業法(民泊新法)施行後まもなく、事業者同士が互いに助け合うことなど多くの関係者が業界団体の必要性を感じつつも、だれもが認める全国組織の団体設立には至っていないのが現状です。

ホテル旅館組合の方々の活動から学ぶべきことが多く、模倣する必要があると強く感じております。