【復刻・民泊革命(第2回)】 民泊、運営したらどうなる?(1)

 1年4ヶ月間、2016年1月11日号から2017年4月24日・5月1日号まで計64回にわたって不動産業界紙「週刊住宅」に連載された「民泊革命」。掲載用に編集前の元原稿を民泊大学ウェブサイトで復刻し、過去に取り上げた事実が現在どうなっているか、著者のコメントを合わせて掲載します。

ビジネスとして民泊に取り組む

 昨年7月から民泊を始めたSHUNSUKEさん。昨春、知人からAirbnbのことを聞き、民泊ビジネスに興味を持った。そこで、セミナーに参加し、民泊運用代行会社4社に話を聞いた末、参入することに決めたと言う。
 まずは、情報収集。自分や仲間で東京で数件Airbnbの掲載物件に泊まった。すると、チェックインした時に洗濯機の中でベッドのシーツが回っていたのを経験。また、メールの応対が機械的だったり、掃除の仕方に納得いかない場合があった。ホスト自身が全てを行っていたら、そんなことはないだろう。そんな風にSHUNSUKEさんは感じた。

 代行業者に不信感を抱いたSHUNSUKEさんは、信頼できる業者はいないかと思い、次々に代行業者に会った。しかし、どの業者に会っても、利益の出る出ないに関わらず、売上の20~35%の費用を払う必要がある。これでは、民泊の運営がいい加減になるのではないか。

疑問を拭い去ることができなくなったSHUNSUKEさんは、全てを自分と仲間でやってみることにした。

5件運用、1ヶ月の利益は?

 まず家賃88,000円のワンルームマンションを借りた。礼金・敷金は0、仲介手数料は半月分、諸費用込みで20万円程度(家賃分は除く)。ベッド、冷蔵庫、洗濯機、電子レンジ等で家財購入が24万円程度、リフォームは自社がリフォーム会社だったので6万円程度。合計50万円ほどかけて、昨年7月から民泊をスタートした。

 すると、割と早い時期から予約が埋まっていく。7月80%以上、8月90%以上の稼働率。平均1万円ほどの宿泊料で、稼働率90%なら30万円弱の売上なので、20万円ほどの利益が上がっていた。

気をよくして、8月末かから9月にかけて4物件を次々に増やした。同時にアップすると、物件が表示されにくくなるという障害も有ったが、稼働率80~100%を維持し、10月に入って、スーパーホストという称号も獲得した。

5物件合計の毎月の平均的な収支はどうか。概算で、売上が160万円なのに対し、支出は家賃40万円、水道ガス光熱費4万円、Wifi2万円、掃除だけ友人に頼んで15万円で、合計61万円。およそ、月100万円の利益になっている。

>>次ページ トラブルは?