【復刻・民泊革命(第14回)】海外観光客の宿泊需要をどう考えるか

旅館業界にもポテンシャルがある

 旅館業界は、民泊の始まるずっと前から長期減少傾向だ。中小旅館の大部分は、英語対応ができないため、外国人の使うホテルサイトに登録もしないと言う。とすれば、現時点で客層が違い、競合もしていない。

 民泊事業者に聞くと、日本の畳や布団に好反応の外国人も多いと言う。どこの国にもあるホテルではなく、日本でしかできない畳や温泉の体験を求める外国人も多いそうだ。外国人を受け入れる体制を作り、旅館の魅力を海外に広く伝えてはどうだろうか。

 検討会での議論をこれまで聞いてきて、旅館業界の言うイコールフッティング、対等な競争条件というのもわからないではない。しかし、政府が年間4000万人の観光客を受け入れようとしている中で、競争相手を叩くことに力を入れるより、新しく増える旅行客をどう取り込むかを考える方が生産的だと感じる。

<以上「週刊住宅」2016年4月18日号掲載分>


<筆者プロフィール> 児山秀幸(こやま・ひでゆき) 合法民泊やホステル・ゲストハウスなど簡易宿所の立ち上げや運営支援を手掛ける株式会社TAROコーポレーション代表取締役。旅館業法における「簡易宿所」の営業許可を取得した「タローズハウス鎌倉小町」を運営。Facebookグループ「簡易宿所・民泊ビジネス研究会」の管理人。Airbnbや民泊新法、旅館業法、特区民泊、東南アジア民泊、医療インバウンドなどに関するセミナー・コンサルティングも。

<前回号である第13回記事>

【復刻・民泊革命(第13回)】民泊業界の状況はどうなっているのか