【復刻・民泊革命(第15回)】宿泊需要にどう対応するか

空き家の活用を図るべきでは?

 そうなると、ホテルの増設をしては?という考えが出てくるし、現在いくつか計画が進行している。ただ、大都市の需要が地方に分散したり、需要そのものが減った場合に建設資金が回収できるかが問題になる。

 そこで、日本の空き家事情の特殊性を逆に活かすという発想が生まれる。日本では2013年10月の段階で820万戸、13.5%の空き家があり、野村総研の予想では、このまま推移すると2023年で1394万戸、21.0%、2033年で2146万戸、30.2%が空き家となる。後々需要が読めない投資をするよりも、現在の資産を有効活用した方が、社会的なコストが小さくて済むのではないか。

 検討会では、他国を参考に日数制限が検討されているが、イギリスの空き家率は3~4%、ドイツでは1%程度と言われる。海外では、民泊に住宅を使うことで家賃が上がって問題になっているが、日本が同じような結果になるとは思えない。日本に合った、宿泊需要対策、民泊対策を考えてはどうだろうか。

<以上「週刊住宅」2016年4月25日、5月2日号掲載分>


<筆者プロフィール> 児山秀幸(こやま・ひでゆき) 合法民泊やホステル・ゲストハウスなど簡易宿所の立ち上げや運営支援を手掛ける株式会社TAROコーポレーション代表取締役。旅館業法における「簡易宿所」の営業許可を取得した「タローズハウス鎌倉小町」を運営。Facebookグループ「簡易宿所・民泊ビジネス研究会」の管理人。Airbnbや民泊新法、旅館業法、特区民泊、東南アジア民泊、医療インバウンドなどに関するセミナー・コンサルティングも。

<前回号である第14回記事>

【復刻・民泊革命(第14回)】海外観光客の宿泊需要をどう考えるか