【第3回】ホテルの繁忙期と民泊の役割 『北海道民泊、訪れてよし住んでよし』 北海道民泊観光協会 代表理事 南邦彦さん

北海道内の平均客室稼働率は例年2月と6月~9月が全国平均を上回り客室稼働率が高くなっています。

全国の他のエリアに比べ、繁忙期と閑散期の変動が大きいのが特徴です。札幌市のハイシーズンではホテル客室稼働率は80%を超えるほどです。

札幌市内のとあるホテルでは客室単価をAランク~Iランクの9区分に設定をし需要にあわせて単価変動を行っています。 ホテル関係者から頂いた資料によると

1名1室 A)4500円 B)5000円 C)5500円 D)6000円 E)6500円 
            F)8000円  G)9000円 H)15000円 I)19500円 

同じ部屋であっても閑散期・繁忙期によってこれほど大きく価格を変動させています。 需要が高いシーズンはホテル客室単価はアップし、民泊の単価も少なからず影響を受けます。ゲストの中には民泊スタイルの宿泊が好きで民泊を利用する方もいますが、中にはホテルの価格が高騰し通常4500円のお部屋が19500円になり、その結果、ホテル滞在から民泊滞在へチェンジするゲストもおります。

逆に民泊物件に到着をしたがイメージとの違いにより、急遽ホテルへ切り替えたという事例もあります。ゲストはコストパフォーマンスとサービスの内容を見極めて滞在先を選んでいるようです。

民泊を始める方で利用料の設定をどうしたらよいか?迷ったときにはホテル単価の変動率を参考にすると良いかと思います。また閑散期である4月5月・11月は飛行機チケットや宿泊料が安く。そして観光に携わる人たちも余裕があるので、民泊ゲストは安価でかつ密にゆったりと地域の方々と交流することが可能です。私はゲストの方々へ閑散期に来道するメリットも含めて伝えるようにしています。

ちなみに北海道のAirbnbへの登録物件数は、平成27年(2015年)7月時点では300物件程度で、その後約1000物件にまで急速に増加、民泊物件登録数は国内全体の3%程度となりました。札幌市内のほか倶知安町などスキーリゾート地域の登録数も多いのが特徴です。 他にも北海道内には農家民宿・農家民泊が増加しています、平成26年(2014年)には施設数は約1200件で年間約3万5千人が利用しています。

既存のホテルなど宿泊施設との役割分担を図り、ゲストへ宿泊サービスの多様な選択肢を与えることで、新たな北海道宿泊需要へとつなげていくことで可能です。北海道民泊が地域の活性化に貢献するには、北海道内1000物件では少ないと感じています。民泊新法(住宅宿泊事業法)施行後も民泊ホストが増えていくような仕組みづくりを作りたいと考えています。

南邦彦(みなみ・くにひこ) /一般社団法人北海道民泊観光協会 代表理事
元保育士養成施設教科専任教員。2014年より障がい者雇用でAirbnb民泊管理・民泊清掃事業をスタート。北大公共政策大学院卒。公共政策学士。