個人が保有する遊休資産の貸出を仲介するシェアリングエコノミーサービスの一つである民泊サイトAirbnbを初めて見たときに、北海道内に数百の物件がすでに掲載をされており、どのようにホストとゲストのマッチングがなされているのか?と、とても興味深く、ワクワクしたのを覚えています。
戸建て住宅、アパート、個室から個人が所有する島まで幅広い物件が登録されています。 民泊は地域の豊かな暮らしに貢献する事業ではないかと感じ、調査研究の意味も含め3年前に障がい者雇用による民泊清掃事業をスタートさせました。
民泊清掃は、北海道内に居住するホストの依頼からスタートし、徐々に道外ホストからの依頼が増え、現在は外国人や外国からの依頼も多く、清掃依頼の半分以上は地元以外のホストとなっています。 民泊可能なアパート・マンションのオーナーは道外の資本家、そして現場で清掃等対応するのは地元の人というケースです。
これは民泊のみならずホテルでも同じようなことがいえます。 現状は道外の資本家の方の物件を預かり、その物件から派生するビジネスやインバウンドによる旅行支出をなるべく地域に滞留することができないかと考えるようになりました。
私は北海道外の民泊資本家を批判しているのではなく、北海道のファンになってもらい、資本家の方の力を借りて北海道内でお金が循環する仕組みを一緒に考えたいと思っています。
民泊をスタートさせてみたいが物件が見つからない方は、民泊清掃に携わると良いでしょう、ジモティで「民泊清掃」と検索をしてみてください、いくつか募集が掲載されていると思います。清掃時間は10時~15時が多く1日2物件程度清掃を担当することができます、これを地道に続けながら立地や物件内にあるものなどチェック、人気物件とそうではない物件の差を見つけることで運営ノウハウを蓄積させていきます、
民泊の平均宿泊数は3.5日程度です、同じ物件で月に5回チェックアウト、清掃があれば月に15日~20日程度、ゲストが滞在したことになります。月25日×2物件清掃で約50の民泊物件と出会えることでしょう。
余談ですが民泊退清掃はシーツ交換や掃除機がけ、バスタブの拭き取り、ゴミ分別など体を動かす仕事です。10日で4キロ痩せ、運動にもなるアルバイトになったというクリーナーさんもおりました。 民泊物件清掃時に空室がないかチェックします。それには共有部分のポストを確認、ポストにチラシが詰まっていたりテープが貼っている場合、空室となっているケースが多いです。その物件管理会社へコンタクトをし民泊の許可を交渉します。断られることも多いかと思いますが、めげずにこれを繰り返します。
運が良ければ転貸可能・民泊可能な物件と出会えるでしょう。
南邦彦(みなみ・くにひこ) /一般社団法人北海道民泊観光協会 代表理事
元保育士養成施設教科専任教員。2014年より障がい者雇用でAirbnb民泊管理・民泊清掃事業をスタート。北大公共政策大学院卒。公共政策学士。