【第10回】就業体験としての民泊『北海道民泊、訪れてよし住んでよし』北海道民泊観光協会 代表理事 南邦彦さん

前回、アパートオーナーによる空室対策としての民泊運営について掲載いたしましたが、空室問題を抱えるアパートオーナーの多くが民泊運営をしているということでもありません。興味はあるが民泊運営をスタートさせられる方は少ないのではないでしょうか。

しかしアパートオーナーが民泊を運用したい方へ空室を賃貸(転貸)するケースもあります。 大学生や専門学校生が賃貸(転貸可能)物件を民泊運用しているケースもあります、ゲストが入らず赤字になるリスクはあるが、時給900円前後でアルバイトをして働くよりも収入を得ているようです。

他にも、あるアパートオーナーが所有する賃貸物件は大学や専門学校の近くにあり、多くの学生が賃貸、居住しています、学生は長期休み期間があり、2月・8月は長期休みで帰省するその期間を民泊で運用、北海道の2月と8月は繁忙期のため、Airbnbなどの民泊仲介サイトへは1泊1室1万円前後で掲載されています。

学生は2月・8月の帰省期間、自身の部屋を民泊で運用しました、2ケ月で40万円ほどになったそうです。帰省している期間の使っていない部屋を提供をしインターネットを活用しゲストとメッセージやりとりや地元清掃業者の手配をすることで1年間の賃貸料の半分以上を得たことになります、

学生は経済的に助かったばかりではなく、大学授業で受けている外国語を活用できたと喜んでいました。 もちろん帰省期間に民泊利用を可とした、アパートオーナーの物件は満室になりました。

2018年問題、18歳以下の人口減少期に入ります。大学への全入の時代、学生が何をどう学びたいか?卒業後、どんな職業に就きたいのか?を考えるキッカケにとして、大学生による民泊運用は最適なのかもしれません。

南邦彦(みなみ・くにひこ) /一般社団法人北海道民泊観光協会 代表理事
元保育士養成施設教科専任教員。2014年より障がい者雇用で民泊管理・民泊清掃事業をスタート。北大公共政策大学院卒。公共政策学士。