「民泊Airbnb清掃員急募!短期!(2月末まで)20日間で36万円可能!清掃業務1日3~4物件 1日5~6時間程度。車両持込。委託業務」
現在、札幌民泊の清掃現場では以上のような情報が飛び交っています。
民泊清掃とは、民泊ゲストがチェックアウトした時間から次のゲストのチェックインの時間の間にお部屋の清掃やリネン交換・ゴミの廃棄などを1人ないし、気の合う友だちや夫婦2人で行う作業です。
ストレスフリーとまでは行きませんが、上司や部下・お客様など、人目を気にせず、黙々と自分たちのペースで仕事を行うことが可能です。 時間の融通が利くため、子育て中の主婦・主夫に人気です、ほかにも外勤の営業マンが副業で携わっていたりするケースもあります。
第7回のコラムに記載しましたが民泊ホストを目指して勉強のために清掃に入る方もいます。 そして、民泊清掃現場で活躍しているのが障がい者就労支援事業所です。障がい者就労支援事業所は経営悪化を理由に閉鎖がニュースとなり、多くの障がいのある人が解雇されるという事態が全国で起きています。
障がい者就労継続支援A型事業所では、利用者と雇用契約を結び、清掃など軽作業などの職業訓練をし都道府県ごとに定める最低賃金以上を支払います。運営者には業務における事業収入の他に国から給付金が支払われる仕組みとなっています。 しかし、事業を行わず給付金だけを受け取る事業所も存在し、補助金ビジネスがかねてより問題視されてきました、特に札幌市は悪しき事業所が多いと指摘を受けてきた経緯があります。
公金が活用されている事業であるため、事業所のための事業でなく、地域ニーズに沿った事業と障がいのある人の社会参加を促すための活動が求められています。民泊清掃では、その方の特性や能力に応じてシーツ交換・水回り・ごみ分別・洗濯物に特化した作業、さらには土日祝に家にいるのが苦手で土日祝に働きたいなど、できること、やりたいことを一生懸命取り組んでいただいています。
地域ニーズとのマッチングと収入面からも民泊清掃現場へ障がい者の方々が活躍する場が広がっています。
南邦彦(みなみ・くにひこ) /一般社団法人北海道民泊観光協会 代表理事
元保育士養成施設教科専任教員。2014年より障がい者雇用で民泊管理・民泊清掃事業をスタート。北大公共政策大学院卒。公共政策学士。