【復刻・民泊革命(第36回)】 代行会社を使った転貸型民泊は厳しい?


転貸・代行型、なぜ利益が出ない?

 儲かると言われていた民泊、どうして利益が出なくなったのか。簡単に言うと、供給が一気に増えたせいだ。民泊で一番の大手サイトAirbnbの稼働数ベースで見ると、一昨年末約7千件だった日本国内の民泊施設は、昨年末約2万5千件、そして現在、約4万2千件に増えた。1年半余りで6倍だ。

 青山氏は、著書の中で収支の内訳を公開している。その物件は、今年8月の数字で、売上が20万円、家賃が8万7千円、代行手数料が4万円(売上の20%)、清掃費5万円、水道光熱費1万円、通信費1万円。利益は3千円。民泊の繁忙月と言われる8月で、この数字はきつい。

 氏によると、想定していた宿泊単価が8千円だったのが、稼働率を追求した結果5~6千円になってしまったのが、大きな原因だと言う。代行会社の使うシステムは、稼働率を高くするため、自動的に単価を低く調整するそうだ。Airbnb自体も価格を自動調整する機能を搭載し、その採用を勧めてくるが、そのシステムを使うと宿泊費を安くする方向に働き、物件数が多くなった現在では民泊全体の宿泊単価を安くしてしまう。

 青山氏は、不動産投資と民泊を比較した時、少子化で市場が小さくなるアパート経営より、観光立国で市場の成長が見込める民泊に現在も魅力を感じるとのこと。まずは代行を使わないことで利益を出し、所有型の民泊に挑戦したいと言う。また、撤退リスクを考えると、適法な民泊をしたいとのことだった。


<筆者プロフィール> 
児山秀幸(こやま・ひでゆき) 合法民泊やホステル・ゲストハウスなど簡易宿所の立ち上げや運営支援を手掛ける株式会社TAROコーポレーション代表取締役。旅館業法における「簡易宿所」の営業許可を取得した「タローズハウス鎌倉小町」を運営。Facebookグループ「簡易宿所・民泊ビジネス研究会」の管理人。Airbnbや民泊新法、旅館業法、特区民泊、東南アジア民泊、医療インバウンドなどに関するセミナー・コンサルティングも。

<前回号である第35回記事> 

【復刻・民泊革命(第35回)】 民泊 各形態を比較2