【復刻・民泊革命(第48回)】 2017年 民泊のトレンドは?

今年考えられる民泊のトレンドは?

 かなり状況が悪いようだが、民泊がこのままダメになるとも考えにくい。2020年に東京オリンピックを控え、少子化で内需が停滞する中、インバウンドに力を入れる政府の方針もあるし、従来の旅館・ホテルから、日本人の生活を体験できる民泊に関心を持つ外国人観光客も増えている。そこで、今年の民泊で予想されるトレンドを考えてみよう。

 1.外国人から日本人へ 宿泊客に占める日本人の割合が増えている。節約志向も相まって、民泊に泊まる日本人がさらに増えるのではないだろうか。

2.都心から地方へ 都心部に多くの民泊ができた。だが、ヨーロッパでグリーンツーリズムが数兆円の産業になっていることを考えても、日本でも地方の観光開発を行う余地は十二分にある。古民家の活用に多くの助成金制度があることもプラス要因だ。

3.宿中心から体験中心へ 段々観光旅行も進化し、単純に景色を見たとか、お土産を買ったというレベルから、その地域でしかできない体験をすることに価値を見い出すようになってきた。民泊も単なる宿泊サービスの提供から、様々な体験サービスへの入口へと進化しそうである。

4.ビジネスから交流へ 実は、民泊がスタートした時、ビジネスよりも外国人との交流重視の人が多かった。それがいつしか「儲かる」こと主眼の人が中心になった。だが、ビジネスが難しくなる中で民泊に携わり続けるのは、海外との交流に価値を見い出す人が多い。

5.非合法から合法へ ビジネスが難しくなる中で、その打開策を考えると、選択肢の多い方が良い。発覚を恐れて、周囲に知られないように、Airbnbだけで集客をする方法では難しくなってきている。とすれば、OTAに掲載できたり、地域との結びつきを活かして宿泊施設の魅力を高められる、合法な民泊に一日の長がある。

他にも、転貸型から所有型、個人から法人・企業などのトレンドも考えられる。民泊の激動は、今年も続くだろう。

<筆者プロフィール> 児山秀幸(こやま・ひでゆき) 合法民泊やホステル・ゲストハウスなど簡易宿所の立ち上げや運営支援を手掛ける株式会社TAROコーポレーション代表取締役。旅館業法における「簡易宿所」の営業許可を取得した「タローズハウス鎌倉小町」を運営。Facebookグループ「簡易宿所・民泊ビジネス研究会」の管理人。Airbnbや民泊新法、旅館業法、特区民泊、東南アジア民泊、医療インバウンドなどに関するセミナー・コンサルティングも。

<前回号である第47回記事> 

【復刻・民泊革命(第47回)】 民泊の設計をする建築士