【復刻・民泊革命(第50回)】 招かざる客「スーパー南京虫」

1年4ヶ月間、2016年1月11日号から2017年4月24日・5月1日号まで計64回にわたって不動産業界紙「週刊住宅」に連載された「民泊革命」。掲載用に編集前の元原稿を民泊大学ウェブサイトで復刻し、過去に取り上げた事実が現在どうなっているか、著者のコメントを合わせて掲載します。

 

 昨年1月から始まった「民泊革命」。ついに50回を迎えた。関係の皆様にお礼申し上げる次第である。さて、記念すべき50回だが、少し衝撃的な話を聞いたので、取り上げてみたい。

 

検討会で出ていた指摘

 昨年6月まで約半年間続いた「民泊のあり方に関する検討会」。そこに提出された、全日本シティホテル連盟の意見書にスーパー南京虫の問題があった。「最近蔓延している通常の殺虫剤が効かないスーパー南京虫(トコジラミ)には、ホテル側として公表は出来ずに、多額な費用をかけて殺虫しているのが現状」とある。ホテル業界としては、あまり公表することもできず、こっそり殺虫処理を行っているらしい。

検討会で指摘はされたが、それほど大きく取り上げられることもなく、新法制定の答申が出された。そもそも、ホテルでも発生する物なので、民泊だけを禁止する理由にはならず、検討会での評価は妥当である。ただ、宿泊関連の事業を始めたいと考える者は、知識を持っておいた方が良い。

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