【復刻・民泊革命(第50回)】 招かざる客「スーパー南京虫」

民泊で発生するとどうなるか?

 日本より先にアメリカで流行したこともあり、民泊の大手仲介サイトAirbnbにはスーパー南京虫について対応するマニュアルがあるようだ。

 ある民泊ホストAさんは、東京中心に8件ほど民泊施設を運営している。そのうち新宿のマンション内にある民泊施設でスーパー南京虫が発生した。問題になる2~3ヶ月前、ある宿泊客から「この部屋には南京虫がいないか?」との質問があったが、調べる方法もないとそのままにしたそうだ。

そして、スーパー南京虫が問題になった日。最初の連絡はAirbnbからだった。「あなたの運営する物件で南京虫の発生が確認された。部屋を閉鎖する。復活には、証明書の提示が必要」という旨の連絡だった。そして、その物件は非公開になり、全ての予約はホスト都合でキャンセルとなった。その日の宿泊客は代わりの宿泊先に移り、数ヶ月後まで入っていた予約はなくなった。

それからは、至急の対処を行った。南京虫の駆除業者を探し、駆除を行った。ワンルームのマンションであったが、10万円近くの費用がかかった。ベッドやリネン、布団類は全て廃棄。新しい物を準備した。そんなこんなで、1週間で駆除の証明書をAirbnbに提示、掲載を再開できたが、出費そのものは20万円前後になり、売上自体も再度0から予約の取り直しとなった。ホスト都合のキャンセルとなったので、スーパーホストとしての評価も1年は可能性がなくなった。Aさんは「スーパー南京虫でこんな風になるということを、多くの民泊ホストに知ってほしい」と言う。

 民泊ホスト数百人のグループに属していて、スーパー南京虫の被害に遭ったという民泊ホストには初めて出会ったので、まだまだ被害の発生は少ないようだ。しかし、海外から多くの観光客が来るということは、同時に様々な物が日本国内に持ち込まれるので、注意が必要なのは確かだ。

 

<筆者プロフィール> 児山秀幸(こやま・ひでゆき) 合法民泊やホステル・ゲストハウスなど簡易宿所の立ち上げや運営支援を手掛ける株式会社TAROコーポレーション代表取締役。旅館業法における「簡易宿所」の営業許可を取得した「タローズハウス鎌倉小町」を運営。Facebookグループ「簡易宿所・民泊ビジネス研究会」の管理人。Airbnbや民泊新法、旅館業法、特区民泊、東南アジア民泊、医療インバウンドなどに関するセミナー・コンサルティングも。

<前回号である第49回記事> 

【復刻・民泊革命(第49回)】 民泊訴訟の問うもの