【復刻・民泊革命(第55回)】 各地の民泊は?4-札幌

合法民泊のハードルが高い札幌

 このように、民泊エリアとして有望な札幌ではあるが、合法な形で民泊をするのは、かなり難しい。石井くるみ行政書士によると、札幌で旅館業許可を取得するには、2つの高いハードルがあると言う。

①トイレが3つ必要

 札幌市では、20人ごとにトイレが3つ以上必要という規制区分にしている。

②調理室を作り、食品衛生法上の許可が必要

 通常に家のキッチンでは、この許可を取得するのは難しい。

さらに、市の保健所に確認したところ、

③10人未満の簡易宿所でもフロントが必要

 昨年4月緩和されたフロント要件も、札幌市では緩和されていない。

 このように、合法民泊のハードルが高い札幌市だが、2月7日には民泊施設の通報先を設け、摘発に力を入れる構えだ。

 

ホームシェアを拡げようという動きも

 自宅に外国人を招き、交流を進めるホームシェア型のホストのIさん。昨年札幌市の観光・MICEチームと話す機会を作り、草の根レベルでの交流をベースに北海道のインバウンドの魅力を磨こうとしている。市の中でも、規制を強めようという動きと民泊活用を考える動きが交錯するようだ。

 一定の規制が必要なのは確かだが、一方的に規制強化するだけでは、観光立国ニッポンの実現は難しいのではないか。

<筆者プロフィール> 児山秀幸(こやま・ひでゆき) 合法民泊やホステル・ゲストハウスなど簡易宿所の立ち上げや運営支援を手掛ける株式会社TAROコーポレーション代表取締役。旅館業法における「簡易宿所」の営業許可を取得した「タローズハウス鎌倉小町」を運営。Facebookグループ「簡易宿所・民泊ビジネス研究会」の管理人。Airbnbや民泊新法、旅館業法、特区民泊、東南アジア民泊、医療インバウンドなどに関するセミナー・コンサルティングも。

<前回号である第30回記事> 

【復刻・民泊革命(第30回)】若い世代が民泊を通じて起業意欲を高める