【第17回】雪だるまづくりで文化の違いを楽しむ『北海道民泊、訪れてよし住んでよし』北海道民泊観光協会 代表理事 南邦彦さん

Airbnbを利用して、2018年新年を迎える人は世界でなんと300万人を超えたそうです。

8年前にAirbnbを利用し、新年を迎えた人は1400人だったそうで、急成長ぶりが伺えます。

北海道内でも民泊を利用し新年を迎えるゲストが年々増えてきています。年々、年末年始の民泊清掃の数が増えてきております。今回の年末年始も清掃数が多く、私自身も障がい者就労支援施設利用者の方々とゲストがチェックアウトした部屋の清掃いたしました。

更に札幌では年始に積雪があり、民泊物件の清掃のほかに玄関先などの除雪作業も加わり、私たちの民泊現場は大忙しでした。北海道の人にとって積雪は除雪作業が伴うため、良いイメージはありませんが、暖かい気候のエリアから来たゲストは大喜びでした。今回、家族連れでフィリピンから札幌へ来たゲストは雪が降っている様子や氷点下の世界を大変喜んでいました。 我々北海道人にとっては苦痛な寒さや除雪も彼らにとっては貴重な経験・体験です。フィリピンからきたゲストたちは慣れない寒さや積雪にめげずに、民泊アパートの玄関先で雪だるま(スノーマン)をつくりだしました、北海道では雪だるまは2玉で作成します。彼らのスノーマンは3玉なのです。まるで団子3兄弟のよう。スノーマンは1玉は頭・2玉は胴・3玉は足。日本の雪だるまは2玉だよと伝えると、足がなかったらどうやって移動するの?と聞かれました。

鎌倉時代の達磨大師は9年の座禅を行ったことによって手足が腐ってしまったという伝説、「だるま」(達磨)とはなんだというところから身振り手振りでお話をすることになるのです・・・。

「見知らぬ外国人がうろうろして気味が悪い」という声もありますが、民泊現場では、お互いの文化の違いを楽しんでいるのです。

南邦彦(みなみ・くにひこ) /一般社団法人北海道民泊観光協会 代表理事
元保育士養成施設教科専任教員。2014年より障がい者雇用で民泊管理・民泊清掃事業をスタート。北大公共政策大学院卒。公共政策学士。