前回のコラムでAirbnb社メッセージの目的外利用について記載いたしました。行政の指導機関がAirbnbへ登録し、ゲストになりすましてホストへ指導をするといった内容です。
メッセージ受け取ったホストも驚いたそうです。各方面に確認をしたところ、目的外の利用でありスパムとして民泊仲介サイトへ報告すると良いとのことでした。
この他にも目的外利用のメッセージ受け取ったことがあります、それは前者とは内容が大きく異なります。
そのメッセージの内容は、
子育て中のお母さんから発信されていました、要約すると子育て中でパートタイムの仕事に就くことが難しい。清掃は好きな作業です。子連れてよければ私に仕事をください。
という内容でした。 民泊部屋を利用するというメッセージではなく、清掃をさせて欲しい、仕事をくださいという内容です。 私はその行動力や発想力に衝撃を受け、すぐに返信をしお会いしました、そしていくつかの民泊物件の清掃を担当していただきました。
民泊ホスト・代行会社の皆さんは、開拓者のような精神を持ち合わせている方が多く、清掃チームはどちらかというと、既存の割り当て業務、依頼された清掃作業をこなすことが最優先で、日進月歩の民泊業界にその歩調を合わせるので精一杯なのです。
どちらかと言うと清掃チームは待っている姿勢が強く、ホストの方々との考え方の乖離を強く感じている中、彼女のように自分自身から発信をして仕事を得ようとする存在の出現はとてもうれしかった覚えがあります。
私は前職 保育士を養成する立場にありました。授業の中で必ず紹介をしていた内容を紹介します。
幼児教育の研究者、倉橋惣三 「現代社会はいかなる人間を必要とするか」大正12年
「困難に打ち勝って、疲れず、目標に向かって限りなく近づいていく努力のできる能力」
「知識や知能の教育ではなく、問題を自分で発見し、設定していく、回答はただ一つだけではなく、複数の回答に対してこれに挑戦していく」
「創造的知性の教育へ、人とのふれあいやともに喜びを分かち合えるそんな心に余裕を持つ」
南邦彦(みなみ・くにひこ) /一般社団法人北海道民泊観光協会 代表理事
元保育士養成施設教科専任教員。2014年より障がい者雇用で民泊管理・民泊清掃事業をスタート。北大公共政策大学院卒。公共政策学士。