去年の冬の札幌は記録的な大雪でした。災害とまで言われる程で、雪が道路に堆積し道幅が狭くなり大渋滞。移動に大幅に時間がかかり、通常30分程度で行けるところが2時間以上など、ゲスト・清掃チームも含めて大混乱となったことがありました。
今シーズンは積雪は少ないのですが、寒波の影響が大きいです。 先日もゲストから「水が出ない」といったメッセージが届きました。ゲストが滞在中、もちろんストーブを点けた室内であったも水道凍結する場合があります。私たちは慣れているので対処法を知っているのですが、ゲストは困惑をしこのまま水がでないとどうしようと心配をしています。すぐに駆け付けて凍結部分をストーブで温め、水が出るのを待ちます。 暖かい地域から北海道へ来たゲストにとって、水道凍結は貴重な経験ではないかと思います。水が出たときにはゲスト・清掃員問わず、誰もが安堵し喜びを共有します。この時期は毎朝、凍結がなかったかなどゲストからのメッセージを確認をしています。
住宅宿泊事業法施行(民泊新法)へ向けて、各ホストも法令順守に沿った中での民泊運用準備、場合によっては撤退準備が行われていますが、そういった流れにあまり関知せず民泊部屋を新設しているチームがあるのも事実です。
先日、部屋ができたので清掃を担当して欲しいと依頼があり、やりとりの中で地元の民泊ホストでは無いなと感じました、そして現地(マンション)へ行くとゲストが滞在できるように部屋はできているのですが、床に布団がおいてありました。北海道では床暖が無ければ、床から冷気が伝わって来ますので、ベッドの方が望ましいのです。 そして1週間程度、室内の暖房を点けていなかったため、水道が凍結していました。このような場合、水道を落とす、暖房を点けたままにしておく、または水道を流したままにする必要があります。
依頼主には、「水道凍結しており民泊ゲストを向か入れる状況ではありません」と返信しました。 札幌の賃貸料金は安価の割に民泊稼働率が高いため、北海道外、国外のホストが、民泊清掃は地元へ依頼するという流れはありますが、ゲストが快適に過ごせるよう、冬季間の除雪や水道凍結、物件管理に関しては細心の注意を払う必要があります。
南邦彦(みなみ・くにひこ) /一般社団法人北海道民泊観光協会 代表理事
元保育士養成施設教科専任教員。2014年より障がい者雇用で民泊管理・民泊清掃事業をスタート。北大公共政策大学院卒。公共政策学士。