【第42回】いざという時の民泊保険『北海道民泊、訪れてよし住んでよし』北海道民泊観光協会 代表理事 南邦彦さん

第69回さっぽろ雪まつり(大通り・すすきの会場、2月5日~12日で開催)が終わり、民泊現場の忙しさも少しづつ緩和されつつあります。

民泊のみならずホテルも同様ですがチェックインが可能な時間が設定をされています。それはチェックアウトをしてから次のゲストを迎え入れるための準備があるためです。 ホテルではリネン庫や備品庫が併設されておりますが、民泊の場合にはリネンや備品・消耗品をクリーナーが持参し清掃するため、それだけでも労力がかかります。

通常、次のゲストのチェックインは15時以降にとお願いしておりますが、ゲストによっては早めにチェックインをすることもあります。 過去、10:00から清掃現場で作業を行っていると、10:30にゲストが来たことがありました。さすがに30分では準備をすることはできません。ゲストには清掃中だと伝え、午後からの入室を促しました。この場合は清掃中であったために清掃員が対応することができましたが、清掃員よりも先にゲストがチェックインするケースもあります。

レイトチェックアウト・アーリーチェックインが重なると忘れ物や冷蔵庫内の飲み物など、どちらのゲストの物か区別がつきません。 民泊運用には想定外のトラブルがつきものなのです。

先日はゲストが室内へ土足で上がるという事例がありました。更に白いソファーの上を歩き、ソファーに足跡がついてしまい消すことができません。このような場合Airbnbの仕組みでゲストへ請求をすることが可能ですが、ゲストを特定した上で業者へ見積もり請求をする必要があります。

アーリーチェックインがあり、清掃員も既にチェックアウトしたゲストのものなのか、はたまたチェックインしたゲストものなのか判断することができませんでした。

そこであらかじめ加入していた民泊保険を活用し、ソファーを新たに購入・交換することといたしました。保険の申請手続きもスムーズでした。

民泊保険は、

・通常の住宅火災保険ではカバーされない領域の補償
・民泊サイトが提供するホスト補償ではカバーしきれない領域の補償

が受けられます。 トラブルが発生してから迅速に解決し、次のゲストのチェックインへ備えるため、民泊運営をされている方には民泊保険への加入をおすすめしております。

南邦彦(みなみ・くにひこ) /一般社団法人北海道民泊観光協会 代表理事
元保育士養成施設教科専任教員。2014年より障がい者雇用で民泊管理・民泊清掃事業をスタート。北大公共政策大学院卒。公共政策学士。